歴程日誌 ー創造的無と統合的経験ー

Process Diary
Creative Nothingness & Integrative Experience

2019年度春の公開講座のお知らせ

2019-04-06 | 日誌 Diary
2019年度は東京の四谷キャンパスで春の公開講座を八回実施しますが、そのほかに、大阪サテライトキャンパスに出張して、次のテーマで公開講座を一日(二回)だけ特別に行います。
主題:日本の心とキリスト教
─鎖国(キリシタン時代)と開国(明治維新)の時代を超えて
開講日:2019年5月18日(土)
第一講義13:00~14:30 第二講義15:00~16:30
 
第一講義:「鎖国」を越えて:ペトロ岐部とシドッチ―「行人(homo viator)」の心
 概要:禁教令後の難民であったキリスト者、ペテロ岐部の旅とその精神の軌跡を辿ります。インドのゴアからエルサレムまでの陸路巡礼の旅を敢行した岐部は、ローマで司祭の資格を得、リスボン経由で海路祖国日本に帰還し、潜伏キリシタン支援の旅の途上、東北で捕縛され、江戸で殉教しました。また、ローマの教区司祭シドッチは、教皇密使として来日するも、屋久島で捕縛され、長崎経由で遠路江戸のキリシタン屋敷に監禁され、身の回りの世話をしていた転びキリシタンの末裔、長助・はる夫婦を信仰に復帰させたため咎められ、両名と共に殉教しました。彼を尋問した新井白石との間でかわされた東西の文明間対話のもつ歴史的意義を考えます。
 
第二講義:「開国」を越えて:「敬天愛人」の意味と由来 
 概要:『西郷南州遺訓』にある「敬天愛人」という言葉の意味、その背後にある歴史的な文脈を尋ねます。西郷と同時代人であった中村正直の思想、新井白石や幕末の儒者佐藤一斎、内村鑑三が「代表的日本人」の一人として挙げた「近江聖人」中江藤樹の「敬愛」思想などを参照します。キリシタン時代にもあった日本の武士道の精神とキリスト教思想との出逢い、西洋諸国による「開国」とそれに伴う物質文明を越える精神の帰趨を考察します。
 
大阪サテライトキャンパスのご案内
http://www.sophia-osaka.jp/lecture/index.html
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