
こびっとハウスの作業も今年で丸3年。
今年は早めに作業が終わり、ぼちぼち冬支度をしています。
思えば、始めた時には、
震災後の途方に暮れた感じから脱出するために、
何かしたいと思ったあたりからの出発。
自分もみんなも元気になれるような場所、
新しい時代を発信できるような場所、
地域のお茶の間的な場所・・・。
そんな思いと妄想から始まったものです。
あまりにも自分たちの実力が伴わないので、
どう進めたらよいかわからず、
パーマカルチャーデザインのやり方でやってみよう!
ということで、手探りではじめました。

コンセプトデザインを考え、
次に資源と問題点を抽出し
解決策を考えるストラテジーデザインをしました。
そして、自分たちはこんなことをやりたいのだ、
ということを、知人や友人に伝え、
制作に加わってくださる方々が来てくれました。
当初2年間の予定だったのが、
裏磐梯のサグラダファミリアと呼ばれるぐらい(笑)、
ずっと作り続けることになりそうですが、
「思ったことは形になるんだな」
ということを、つくづく感じる今日この頃です。
冒頭の写真は、こびっとハウス着工前に描いたデザインです。
手伝ってくれている友人から、
「最初に描いた通りになったね」といわれて、
あらためて、そうだなと思いました。

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こびっとハウスづくりに取り組むまでは、
大きなものを長期的に考えてやるというのに慣れていなかったり、
思いついたこと、自分の感覚で理解できることなど、
直感や感覚に頼って、考えてやるということが苦手でした。
たぶん、形としてはっきり見えるようなものじゃなければ、
途中で投げ出していたかもしれません。
パーマカルチャーに限らず、デザインというものは、
自分の意思したもをいかに形にするかということだと思います。
パーマカルチャーの場合には、3つの倫理と、
それに伴うデザインの原理原則がいつくかあります。
デザインをするときに、
その倫理と原理原則に照らし合わせて
考えていく、というのが、
形をつくっていくだけのデザインに、
更に加えなければいけない要素です。
こびっとハウスをつくりはじめて3年たって感じることは、
その時々で、思い通りにならないことがあったり、
予想できないようなことが発生したりしつつも、
諸行無常の現実ではなく、自分の中にある熱のようなもの、
意志のようなものに従って続けていくということが
人間ってやればできるんだということです。
世界はだんだん混乱を極めて、どうなっちゃうんだろうな…
という感じにも見えますが、どうなっちゃうんだろうな…
じゃなくて、それは自分たちがつくっている、
ということを自覚と責任を持つことができれば、
なんか、変わって行くのではないかなと思う今日この頃です。
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そして、世界を変えるには、デモをやったり、
何かに異を唱えたりすることも大事ですが、
与えられたものを消費することから、
まずは脱却することが最初のステップかなという気がします。
小さなことであっても、そこからの学びは予想以上のものがあり、
それが、自分が生み出している、世界を創っている、
という実感につながっていくのではないかと思います。