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夏休み自由研究 「蚊」

2006年08月25日 | 過去の記事
 「痒いっ」と気づいて腕を見ると、蚊に刺された痕が。
その瞬間、ワシの頭の中からは不殺生の文字は消え、あるのは、にっくき彼女を撃退することのみ。
刺されたあと、痒くなければ血ィ吸わせたんのにという人もいるけど、それは蚊にとっても人間にとってもよくないことなのであります。



話は少しワープするけど、蚊について調べたことを少し書いときます。(ワシの頭の中ではたぶん話は元に戻る予定なので、しばらくお付き合いを…)
蚊って地球上にわかってるだけで37属3266種もおるそうで、ワシらになじみの深いイエカが約800種弱、ヤブカが約1000種もいるそうな。
その中で血を吸わない蚊は約1/4の800種。血を吸う蚊は約2500種で、そのうち病原菌を運ぶ蚊は約300種もいるらしい。

血を吸うのはメスだけで、それも血が主食ではなく、蚊の主食は花の蜜や草の汁なんじゃと。
ほな、花の蜜や草の汁だけ吸うとったらええのにと思うのではありますが、さて何故メスだけが血を吸うのかというと、メスの蚊は吸血することによって卵巣を発達させるからなんやそうです。
一回で吸える血の量は、何とほぼ自分の体重と同じくらい。
ちょっと凄すぎるんとちゃいますやろか?
人間に例えるのは無理があるか知らんけど、体重45キロのご婦人が食事をして90キロになるっちゅうことですわな。
確かに血をたらふく吸った蚊は、簡単に叩き潰せます。そりゃ、体重が一挙に倍になれば飛び方も緩慢になりますわな。

その他にも、調べてわかったことは
・ヤブカの飛ぶ速さは時速8km。
・風速2m以上になると風に向かって飛べない。
・メスの蚊の出す羽音はラの高さ。(ギター弾いたことのある人はわかると思うけど調弦のときに音叉で第五弦(ラの音)を合わせますが、その高さと同じ。)
・オスの蚊はラの高さの音(=メスの羽音)に反応するらしい。
・蚊の好きな血液型はO型
・二酸化炭素や乳酸に反応する
・アルコールを飲んだ人は蚊にさされやすい
・蚊の発生を抑えるには水の溜る場所を極力作らないこと。空き缶の中でもぼうふら(幼虫)は育つ。
・蚊の唾液には血液の凝固を阻止する成分が入っていて、それが痒みの元になる …などなど。

誰かO型の人で、お酒飲みながら、薮の中に入ってギターでラの音だけを出して、本当にそれが合ってるのかどうか試してみようと思われる方は、いたはりませんか?


で、話は元に戻りますが、もし蚊に刺されても痒くもなく腫れもせず、なんのアレルギー反応も示さなかったら、どないなるねんと考えてみたんですが、もし仮に寝てる間に何百万匹の蚊がやってきて刺されても、何の痒みも感じなければ、朝目が覚めることもなく失血死というようなことも起こるかも知れんし、蚊にとっても血は吸い放題ということになると、間違いなくその個体数はどんどんと増えていき、やがては血を吸う相手がいなくなり絶滅するでしょう。
同一種だけが爆発的に増えるということは物理的に無理なんですわ。

また、のんびり血を吸ってても大丈夫となると、のほほんとした蚊ばかりになってトンボなどの捕食者に簡単に食われちゃって絶滅ということも有り得るかも知れません。そうなればトンボなど蚊を捕食する虫の個体数が増えると同時に、のほほんとしたトンボなどが増えるかもしれません。そのようなトンボが増えると、トンボを捕食する鳥やその他の昆虫が増え…。
きりがないですな。

人間にとっては、刺されて腫れや痒みがあることによって、危険注意せよという知らせであると同時に蚊にとっては人間の攻撃から逃れたエリートが生き残り、その遺伝子を受け継いだ強い子が生まれるということから、刺されて痒みや腫れがあることは双方にとって必要なことなのであります…というのは極論でしょうか?

だから「あんさんには、個人的な恨みはございませんが、死んでいただきます。」
パチン!ということでええんじゃないかと思います。
ワシ自身、無益な殺生はしたくないけど、これはもう本能的にかつ無意識にやってしまうことなのです。
          合掌