私の後ろの方で、バッツンバッツン……聞き覚えのある音が聞こえる。
前は風呂場から聞こえたものだったが、なんで台所から？
やおら後ろを振り向くと、
その正体がわかった。
小休止しているし。
ジャスミンは、よもや私がズームで写真を撮っているとは露知らず、
せっせと犯行を続ける。
ジャ～スミン、今更取り繕ってもダメですよ～。
知らぬ存ぜぬ、シラを切るつもりらしい。
ほら、ジャスミン、そんなイタズラしたらアリスのお手本にならないでしょ！
少しは反省をしたのだろうか。
叱られた…。
そして、アリスがのどかにお昼寝をしている午後のこと。
どこからともなくバッツンバッツンという音が……。
もしかして！
見つかって固まる猫。
やっぱり！ 反省どころか初期の犯行に戻っている。
ジャスミン、お風呂場のウレタンマットはアナタ専用のだけどね、タイルの床が冷たかろうと置いてあげているけど、
マットの四隅、ぜ～んぶ齧ってアナタの歯型だらけですよ。
声を聞きつけ、やじうま犬がやって来た。
この頃アリスは、こんな段差くらい乗り越えられるようになった。
キャッ！ 呑気に写真なんか撮っている場合ではなくなった。
ジャスミンは齧るだけだったが、アリスはカスをパクッと咥えて逃走。
ヒィ～～！ こら！ ダメ！ 吐き出しなさい！アリスッ！！
いやぁ、これからは見張っていないといけない。 困った悪戯の再燃である。
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