研究・論文作成のためのブログ

医学部で臨床医をしつつ大学院に進学し、博士号の学位を取るまでをつづります。

一生懸命やっても報われない?

2007年05月16日 | 日記・備忘録
先日、バルトリン腺嚢胞という病気の手術を行った。
バルトリン腺とは、腟の入り口のところにある分泌腺のことである。
このバルトリン腺に細菌が入り込み、感染・炎症が起こることがある。膿が自然に出ればよいのだが、ときに排出がうまくいかず、大きな袋が出来てしまうことがある。これがバルトリン腺嚢胞である。

その患者さんは、上司の先生が外来で経過を見ていた人で、何回か自然に破れたり、また出来たり、ということを繰り返すということで、手術して取った方がいいのではないかという説明をうけ、その上司の先生が入院を持たないことから私に回ってきた。
私が診察したときには大きめの梅干しの種くらいになっており、完全に切除が出来るかどうか微妙なところだった。(大きい方が手術はしやすいのです)
ただ、もともと手術をしましょうという話で回ってきているし、患者さんも手術による切除を希望していたので、入院していただいて手術を施行した。

手術はうまくいって、感染を起こしていたと思われる腺組織は切除することができたが、その奥にまだ何かしこりのようなものを触れており、それを摘出すべきかどうか迷ったが、少なくとも今回のエピソードに関与する組織は切除したのだからよしとしよう、ということで手術を終了した。

術後経過はおおむね良好であったが、退院後外来で、患者さんは、やはりまだしこりのようなものを触れて、重たい感じがする、という。
診ると、奥の方に小さなしこりを確かにふれるので、手術の時に気になったあれが、どうやら手前のものを切除したために目立ってきているようだった。

そうしたら、その患者さんが、文句を言うのである。
「私は、バルトリン腺が腫れているのを直してもらうために手術をうけた。なのにまた腫れている。ちっともよくなっていない。前の先生の診察を受けたい」
オブラートにつつむ言い方ではあったが、明らかに不満な様子であった。
「少し長く経過を見れば、よくなっていくかもしれない」とお話ししたのだが、納得してもらえない感じであった。

患者さんのニーズに応えられなかったということについては素直に申し訳なく思う。
ただ、こちらとしてはもともと気が進まなかった手術を、流れ上やることになり、挙げ句の果てにその言われようでは、やってられないと感じてしまう。医者も人間である。感謝されたり、褒められれば素直に嬉しいと思うし、非難されれば悲しいと思う。
しかも、非難されるのがこっちに明らかにミスや非があるのならともかく、相手のために一生懸命やっているのに非難されるのでは、やる気もなくなるというものである。

人間相手の仕事だからこのようなことは時にあるが、やっぱり残念である。

memory、いと安し

2007年05月13日 | 日記・備忘録
最近、パソコンのメモリが安い。また、フラッシュメモリ、特にSDカードの値下がりが激しい。

メモリで思い出すのが、大学生の時のことだ。

その当時私はMacユーザーで、Performa575という機種を使っていた。
メモリは16MB(メガバイト)搭載していた。OSはまだ漢字Talk7.3とかそういう時代である。
メモリが少ないため、RAMdoublerというソフトでメモリを仮想的に倍にして使ったりしていた(笑)。

その頃はパソコン関連の商品は実に高く、特にメモリは高かった。16MBのメモリが5万近くしたのである。金欠の学生にとってはおいそれとは増設できない。
スキャナは20万以上したし、MOドライブも10万を超えていて、MOドライブを持っている友人に貸してもらったこともある。
メモリを増やしたい、増やしたいと思い続けながら、ずーっと16MBのままだった。(泣)



メモリの話に戻るが、今、DDR2という新しい規格は需要が多いためか、特に値が下がっており、1GB(ギガバイト)でもノーブランドであれば6000円前後である。
1GBは1000MBであるから、16MBの60倍近い容量。それでいて値段は1/8。単位あたりの値段でいえばその差は約480倍。

ちなみにPerforma575のHDD(ハードディスク)は250MBだった。だいたい最近の標準が320GBから500GBなので、その差はなんと2000倍。


身近な人の死

2007年05月11日 | 日記・備忘録
先日、同じ病院に勤務していた、内科の先生が亡くなられた。45歳という若さであった。

その先生は専門が糖尿病で、たった一人で病院内全ての糖尿病患者の血糖コントロールに気を配り、私たち産婦人科の患者さんで糖尿病を合併した妊婦さんなどもよく診てくれていた。
とてもきさくな先生で、よく医局などで世間話をしたものだ。

自分の身近な人で、わずか一回り上の人が亡くなるというのはなんとも言えない寂しさを覚える。

心よりご冥福申し上げます。

Light Writeというソフトを紹介します

2007年05月08日 | Web関係
最近、Light Writeというソフトを使っている。


このソフトの特徴は、タブでどんどん新しいファイルを追加していけることと、ファイルの保存という操作をしなくてもよいこと。
ShiologyというサイトでJournlerというマック向けのエディタが紹介されていたのを見て、似たようなものがWindowsにもないかと探したところみつかった。

Light Write、シンプルでありながらドラッグアンドドロップの操作に対応し、何より書きかけの書類を「保存」という操作をしないでほっておけるのがいい。
机の上に、書きかけの書類をたくさんおいてあるようなイメージ。

それにしても、Journlerのインターフェースは美しいし、使いやすそうだ。最近Macをすっかり使わなくなってしまったが、使いやすさという点では今でもMacファンだ。

くすりの処方

2007年05月06日 | 日記・備忘録
4歳のこどもが、蚊に食われたといって痒がっている。
うん、そうかい、などと言って聞き流していたら、引き出しをなにか探している。
何を出してくるかと思ったら、「ムヒ」

他にもいろいろな軟膏が入っている中から、ちゃんと虫さされの痒み止めのムヒを選んできたことに驚いた。

4歳ともなるとこれだけの判断ができるのだ。


連休、混んでました

2007年05月05日 | 日記・備忘録
今年は大型連休ということですが、みなさんいかがお過ごしですか。

妻の両親が静岡に遊びに来ています。昨日富士川のほうに遊びに行きました。
最初は富士山麓のほうまで遊びに行く予定だったのですが、道路のあまりの混雑にあきらめました。(もう少し朝早くから行動すればいいんですけどね)

由比の町で昼食を食べました。由比といえば、桜えび。ちょうど今が旬です。
桜えびといえば、かきあげ。
由比の町にある「玉鉾」というお店で桜えびのかき揚げ丼を食べてきました。
行列ができる人気店のようです。味ももちろん美味しかったですよ。
定食ならごはんのおかわりもできます。

症例報告の論文

2007年05月01日 | 日記・備忘録
去年の4月に手術をした患者さんの病理組織が珍しいものだったため、秋の学会で発表させていただきました。

その内容を論文にしていたのですが、ようやくおおよその形が出来上がったため、今日病理の先生のところに持っていって見てもらいました。

その先生には、以前「これは単に珍しいっていうだけだから、あんまりインパクトのある雑誌には載りませんよ」と言われていたので見せるのが抵抗がありました。
まあ駄目もとで投稿してみるつもりです。その前にまだ何人かの人に見てもらわなくてはなりません。