研究・論文作成のためのブログ

医学部で臨床医をしつつ大学院に進学し、博士号の学位を取るまでをつづります。

ニューヨークのアッパーウエストサイド

2006年11月29日 | 日記・備忘録

最近しんどい話題が続いてしまったので。

夏休みにニューヨークに旅行に行きましたが、泊まったホテルはマンハッタンのアッパーウエストサイドという地区にあるホテルです。

アッパーウエストサイドといえば、知る人ぞ知る映画の「ユーガットメール(You've got mail)」の舞台となった場所です。

 

実は私はメグライアンとトムハンクスが大好きで、ユーガットメールの前の作品で「めぐり会えたら(Sleepless in Seattle)」は何回見たか分からないほど好きな作品でした。

アッパーウエストサイドは高級住宅街ということになっており、古い建物が多いですがよく保存されていて、マンションやホテルも内部を改装して使っています。私たちが泊まったホテルもそんな感じで、建物は古いのですが部屋は小綺麗で過ごしやすかったです。

 

ちなみに「めぐり会えたら」は最後にトムハンクスとメグライアンがめぐり会える場所がニューヨークのエンパイアステートビルディングなんですね。もちろんここも行きましたよ。

なんだかんだ言って、けっこうミーハーなんです


救急車要請の有料化。

2006年11月28日 | 日記・備忘録
はぁ、今は夜中の四時。
救急外来に、生理痛のために救急車を呼んだ患者さんが搬送されてきて、今診察を終えたところ。

来院したときには痛みは治まっており、患者さんはふつうに自分で歩いていました。
救急隊は要請があれば行かなくてはならないし、重症か軽症かの判断は(ある程度はもちろん出来ますが)あくまで医師が診察をした上でしなくてはならないからとりあえず軽症でも病院に搬送する義務があります。

言葉は悪いのですが、救急車を「タクシー代わり」に呼んでしまう人っているんです。
もちろん一般の人に重症か軽症かの判断をさせるのは難しいですが、自分たちの家の車で連れていけるか、救急車で運ぶ必要があるかは、ある程度わかると思うんですよ。

日本では今救急車の有料化が検討されています。軽症での要請が非常に多いためです。
人の命をカネでうんぬん、ということを言う人もいるようですが、現実はこんなものなのです。現実に対する妥当な検討だと思います。

明日、もとい今日は朝から腹腔鏡のオペです。こういう状態で手術に望むのは嫌なものです。



「羊水塞栓」という病気

2006年11月21日 | 日記・備忘録
みなさん、今日は病気についてのお話です。

「羊水塞栓」という病気をご存知ですか?あまり聞かない言葉だと思います。
羊水塞栓とは、簡単に言ってしまうと、赤ちゃん側の物質(羊水とか毛髪とか)が、何らかの原因でお母さんの血管内に入り込んで、それが肺などにつまってしまう病気です。
非常にまれですが、発症すると致死率が高いため産科医はみな恐れる病気です。

ここでみなさんに質問です。分娩のときにお母さんが羊水塞栓を起こして運悪く死亡しました。これは「事故」でしょうか?
警察が介入すべき「業務上過失致死」でしょうか???

先日、近くの開業医の先生のところで母体死亡があったのですが、警察が介入したそうです。事件性があるとでも思ったのでしょうか。
患者さんは大学病院のほうで解剖され、羊水塞栓であることが証明されたそうです。

こんなことでも、母体死亡というだけで警察やマスコミは大騒ぎします。
避けることの出来ない病気ですら、私たち医者のせいにされてしまうのでしょうか。

極端に言ってしまえば、心筋梗塞を起こした患者が救急車で運ばれてきたものの、治療の甲斐なく病院で亡くなったとします。そうすると医者は悪いのでしょうか??
それは違いますよね?

こういうことを警察があら捜しのように介入するようになると、医者の仕事はもはや成り立ちません。リスクのあるものには近づかないのが一番です。
道端で人が倒れていても、誰も見向きもしない、そんな時代が来るのかもしれません。




地方部会終了。

2006年11月19日 | 日記・備忘録
本日静岡の地方部会が熱海で行われました。あいにくの雨で、また会場がちょっと駅から遠くてわかりづらかったです。

発表自体は順調で、変なツッコミとかもなく、当たり障りなく終えることができました。いろいろ質問を想定して、事前に調べたり、対応を考えていたのでちょっと肩透かしでした。ただ一例の症例報告で、そもそもまれな疾患でしたので、その疾患に当たったことのない先生からすれば何を質問したらいいかもわからない状態だったと思います。


さあ、あとは論文を作ることだなあ。日本語ならすぐできるけど、なんとか海外の雑誌に投稿したいなあ・・・。



久しぶりの論文作成。

2006年11月18日 | 日記・備忘録
明日、例の地方部会という学会で発表なんですけども、せっかく発表の準備をしているので、平行して論文の作成も行っています。
今回の内容は婦人科の癌に関するものなので、一応投稿先で考えているのはgynecologic oncologyという雑誌。IFは2.25くらいあるみたいです。京都大の藤井信吾先生がeditorial boardに入ってた。

英語で書くのがどうしても難しければ、日本語で書いて国内の雑誌に投稿することもありかもしれませんが、英語で書けば世界の人が見てくれる。日本語だと日本人は見てくれるけど、世界の人は見てくれない。どっちがより多くの人に貢献するかは一目瞭然ですね。

またお世話になるかもしれないよー、Tetsuさん

学会で症例報告。

2006年11月15日 | 日記・備忘録
今週末、地方部会という学会で発表することになっていて今その準備中であります。

私が今働いているのは一般病院ですから、たくさんの同じような症例の患者さんを集めて統計処理したとかどうとかということは難しいわけですが、今回珍しい症例を経験し、患者さんのデータや手術時の所見などもデータが揃っていたので発表することにしました。

症例報告の発表をすると分かるんですが、意外と患者さんのきちんとしたデータって、とっていなかったりするんですよねー。手術時の写真なんて、人に撮影を頼まなくてはいけないからデータがないことが多いです。あっても超ぶれてたり。
今回の患者さんの主治医の先生は非常にきっちりした人で、かつ経験も豊富な先生だったのでデータが揃っていてとてもやりやすかった。



それにしても医療は厳しい時代になった。

2006年11月08日 | 日記・備忘録
なんか私がいろいろ語るより、リンク先を読んでいただいた方がわかりやすいと思うので、下のリンクを是非一度ご参照下さい。

Willway_ERさんのブログ内のこの記事

こういう流れがやっぱりできてしまっています。

・いつも鋭い考察で関心してしまう、循環器専門のDr.I先生のブログの記事。
先日の奈良での搬送先さがし事件についての詳細を知ることができます。

Dr.マツーさんのブログこの記事にある、国営産科病院は面白いアイデアです。


そろそろ、医療者いじめはやめにしてもらいたいですね。

産婦人科医がいなくなりそう・・・

2006年11月04日 | 日記・備忘録
都内の病院に勤める先輩の医師から聞いたのですが、来年産婦人科医として働き始める後期研修医(2年間の初期研修を終えた後、専門を決める人たち)はものすごい少なくなってしまうらしい、ということです。
通常大学の医局に入って後期研修をすることが多いですが、人によっては研修病院で後期研修を続ける人もいます。どちらでもいいのですが、その人数が相当少ないらしいのです。

去年は全国で200人を切った、などと騒いでいましたが、この情勢だと来年は100人を割るかもしれません。
医者は毎年5000人生まれるわけですが、その1/50しか産婦人科を選ばないのです。

この情勢では、とてもではないですが全国の病院の産婦人科を埋めることなんてできません。
大学医局から派遣の取りやめだの閉鎖だのが相次いで、ほんとうに産婦人科の診療を続けられるところが減ってしまいそうです。

もはや国策として、産婦人科医を確保することを考えなくてはならない時期が来ているようです。

どうしてそんなことになってしまっているのか、また記事を書いて考えてみようと思います。

グラウンド・ゼロその2

2006年11月01日 | 日記・備忘録
写真のパネルっていうのがこれ。
広場みたいになってる場所にたくさん掲示されてます。もちろん9.11の被害を伝えるものです。

広場では、9.11の前日にWTCをたまたま訪れて一命をとりとめた?と吹聴してまわっている怪しげなおじさんがいました。なんだか写真をうりつけている様子でしたが。

まあしかし、同じ場所にさらにでかい建物を建てようっていうんだからアメリカ人という人種はそうとうなものだと思います。また狙われるとか思わないのかな?そもそもテナントが入るのかな?
そういえば日本でも横浜のランドマークタワーができたとき、テナントがなかなか入らなくて困ったという話を聞いたことがあったな。


こ、更新が・・・(><)

2006年11月01日 | 日記・備忘録
時々私のブログを訪れて下さってる皆様、最近めっきり更新してなくてすみません。

てっちゃんから自己紹介のバトンというのが来ているようなので、更新へのむち打ちかと思いまして久しぶりに記事をかいてます。

自己紹介のやつはまた後にして(そうやって先送りするのがいかんのだよ)、そーだな、写真をまたアップするか。

ということで今日は、NYの旅行の時に訪れたWorld Trade Center跡地のグラウンド・ゼロ。折しも私がNYに行ったのは9月11日の直前でして、アメリカでも記念行事のようなのがけっこう行われてました。
あいにく時間がなくてそういった行事を見ることはありませんでしたが、グラウンド・ゼロには行ってきました。
行ってみるとなんか工事をやってます。ご存じの方も多いでしょうけど、WTCの跡地にはWTCよりもさらに高いビルである、フリーダム・タワーを建てることになっていて、現在急ピッチで工事が進められています。

ただ、当たり前なんすけど、グラウンド・ゼロってただのビルの跡地なわけで、特に見るものとかもないんですな。9.11当時の写真をパネルにしたものを貼ってあったりしますが、観光としてはあんまり、という感じでした。