2015年10月11日(日)雨のち曇り 19℃ 78%RH am7:30
童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。
今日の絵本
_みんなの ベロニカ
__ロジャー・デュボアザン 作・絵 神宮輝夫 訳
__1997 童話館出版
__鶴舞図書館蔵書
ベロニカ(かば)が、パンプキンさんの農場に やってきたのは、
おてんきのいい 朝のことでした。ベロニカは、農場が ひと目で
きにいりました。
ざぶざぶ およいだり、ころがったりできる ちいさな池が
ひとつ―――かば一とうに ぴったりの おおきさ。
池のはしっこには、どろんこの水たまりが ひとつ―――
ごろごろするのに ぴったりの どろんこ。
きれいな はらっぱが ひとつ―――かばがたべるのに ぴったりの草。
動物も たくさんいました。めすがちょう ペチューニア、
うまのストロー、ねこのコットン、めうしのクローバー、いぬのノイジー、
おすがちょうのチャールズ、めんどりのアイダ、おんどりのキング、
ろば、やぎ、ひつじ、おやぶた、こぶたに、あひるたち―――
はなしあいてが たくさんいました。
ほんとうに、ここは かばの天国ねえ と ベロニカはおもいました。
ベロニカは、あたらしい家まで あるいていきました。
ほかの動物たちは、ものがげに かくれて、みていました。
「ワン ワン」いぬのノイジーが、めうしの足のしたに かくれて
ほえました。「あれは なんだ? ウウ ワン ワン」
「かみつかないと いいけど」と、ねこのコットンが いいました。
「町のポスターで みたことがある。 サーカスの動物だよ」
「とにかく、あの ようすが きにいりませんね」と、めんどりの
アイダが いいました。「農場のだれとも にていません。
ここへ くるなんて、おかどちがいですよ」
「そう そう」と、みんなが うなずきました。
さて つぎの朝、ベロニカは 庭にでると、あたらしい ともだちに
あいさつしました。おおきな口に まけないこえで 「おはよう」と、
いって、おおきく にっこり わらってみせました。
ところが、みんなは 「う、う」と、のどをならしただけで、
ベロニカを みようともしません。
「おはよう」 ベロニカは もう一ど いいました。
「わたしは かばのベロニカ」
それでも、みんなは 「う、う」と、のどをならすだけ。
「みんな、どうしたのかしら」 ベロニカは へんに おもいました。
「農場にいるから、れいぎを しらないのね」
ベロニカは ざぶざぶ およぎたくなって、ひとりで 池まで
いってみました。 ところが、きょうの池は、きのうほど
すてきに みえませんでした。どうも ぴったりしないのです。
ベロニカは、ためしに 草をたべてみました。
どうも ぴったりしません。どろんこの水たまりも ためして
みました。これも ぴったりしません。
そのころ、はらっぱのむこうでは、めんどりのアイダが はなしていました。
「みなさん、あれの ばかでかい『おはよう』を ききました?
わたしたちを ともだちあつかい するなんて、ほんとうに なまいき!」
「池だって、すっかり どろんこです」と、めうしのクローバーが
いいました。「あんな どろんこ水、とても のめません」
「草だって、おおきな足で つぶしてしまう」と、うまのストローが
いいました。「ぺちゃんこの草なんか たべられやしない」
「それに まあ、ひどい かっこう!」と、
おやぶたがいいました。「なまえまで ひどい」と、
ねこのコットンが いいました。
「農場むきの なまえじゃない」と、やぎがいいました。
「動物園なら ぴったりだけどねえ」
「つまり、よそものなんだよ」と、ロバがいいました。
まいにち、農場の動物たちは、はらっぱのすみに あつまって
くらしました。ベロニカとは 口もききませんでした。
「おはよう」も「おやすみ」も、いいませんでした。
そこで、ベロニカは 池にいきました。
池は、日ごとに つまらなくなりました。
水をあびても、さっぱり しません。
草も、ますます まずくなりました。
ベロニカは、かばらしい すごい しょくよくを
すっかり なくしてしまいました。
とうとう ある日、ベロニカは、家から でて こなくなりました。
一日じゅう、でてきませんでした。つぎの日も でてきませんでした。
まるまる 一しゅうかん、でてきませんでした。
「あれは、なぜ でてこないのかねえ」と、一しゅうかんめの朝、
ストローがいいました。
「おしえてがあげましょうか」と、ペチューニアがいいました。
「あれは、ぐあいがわるいのよ」
「どうして わかる?」と ノイジーがききました。
「ええ……じつは、ドアのわれめから のぞいてみたの」と、
ペチューニアがいいました・
「あら、じつは、わたしも のぞいたのよ」と、アイダがいいました。
つぎの日、クローバーが、はらっぱにやってきて いいました。
「きのうのはなしは ほんとうでしたよ。あれは、ぐあいがわるいのです。
かおいろが わるくて、すっかり やせています」
「どうして わかった?」と、ストローがききました。
「それは その……、まどをおしあけて のぞいたのです」
「ぼくは はいってみた」と、コットンがいいました。「ねこの入りぐちから。
あれは たしかに 病気だね、わらのうえで じーっと ねていたよ」
「わがはいも はいってみた」と、おんどりのキングが いいました。
「おもい病気だね。かた目も あけなかったよ。それに なんにもたべていない」
「それじゃ、しんでしまう?」と、ストローがききました。
みんな、かなしげに かおをふせました。
そして、しょんぼりと ちらばって、一日をすごしました。
「そればかりじゃ ありませんよ」ペチューニアとチャールズが、
ぶらりと あらわれて いいました。「わたしは 牛乳をひたした
パンをあげました。そうしたら、ベロニカは たべてくれましたよ。
それも、のこらず すっかり」
「病気が なおったんだ」 ストローとノイジーとコットンが
いいました。「なおったのね」と、クローバーもいいました。
「なおった」「なおった」 みんながいいました。
みんな、一日じゅう、そのはなしで もちきりでした。
みんなが てんでに しゃべるので、あいての はなしなんか
ぜんぜん わかりませんでした。
「いい わらいがおだね」 ノイジーが、ストローにいいました。
「こころが あたたかいんだね」 「あの目、とても かわいいとおもうわ。
しかの目に そっくり」と、おやぶたが、やぎにいいました。
「わたし、池を どろんこにされても、ちっとも かまいませんね」と、
クローバーが いいました。「わたしたちだって、すこしは どろんこにしますもの」
「はらっぱの 草のことだって、ちっとも かまわないよ」と、ストローがいいました。
「草なんか、たっていようと ぺちゃんこだろうと、あじが かわるわけじゃ
ないんだから」 「かばって ことば、すてきだと おもわない?」
ペチューニアがアイダにいいました。「ほんと」と、アイダもいいました。
「ベロニカって、ほんとうに すてきな かばだわ」
の絵が好きです。
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ぜひご訪問ください。
Am10:15~11:30、礼拝に出席。
ローマの信徒への手紙 15章1~8節
「忍耐と慰めの源」
礼拝後、ボームページ委員会に出席しました。

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