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童話と絵本の会

楽しい童話や絵本を集めています。気にいった童話や絵本があればお知らせください。

童話と絵本の会 2016.03.10 わたのはなと ようせい

2016-03-10 23:42:39 | ワ行の絵本
2016年3月10日(木)晴れのち曇り 5℃ 65%RH am7:10
童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。

今日の絵本
_わたのはなと ようせい 
__アメリカのむかし話 文 松井荘也 絵 司おさむ 水野二郎 高橋透 
__1966 研秀出版株式会社 
__御器所教会蔵書

むかし、ぬまちに、だれよりも ほそく だれよりも うつくしい
いとを つむぐ ようせいが、すんで いました。

じょおうさまの たんじょうパーティーに、
ようせいたちは、おしゃれを して、あつまりました。
なかでも、いちばん うつくしい ふくを きて いたのは、あの ようせいでした。
じょうさまも、かんしんして、「これから、わたしの ふくは、おまえの
いとで、つくる ことに しましょう。」
と、ようせいを おほめに なりました。

ようせいの つむぐ いとを てに いれようと、みんなは、
ようせいの ところに やって きました。
おなじ ぬまちに すむ おおぐもも、まいにち、いとを つむいで いました。
そして、じぶんの いとは、いちばん うつくしいと、じまんして いました。
おおぐもの いとより、ようせいの いとの ほうが うつくしい、と いう
うわさを きくと、おおぐもは、くやしがって さけびました。
「ようせいを たべてやる。」

こかげで いとぐるまを まわして いる、ようせいの
あたまの うえに、おおぐもは、いとを たらして、おりて きました。
ようせいは むちゅうで にげました。
おおぐもは、あとから おいかけて きます。
「たすけて ちょうだい、ねずみさん。」
ようせいは、いっしょうけんめい たのみました。
でも、ねずみは、へんじも しないで、
あなの とを しめて しまいました。

「たすけて ちょうだい。かえるさん。
おおぐもに おいかけられて いるの。」
ようせいは たのみました。
けれど、かえるは、ねた ふりを して います。
ようせいは、はしりつづけました。
「もう だめだわ。」
と おもった とき、
ほたるが、あかりを つけて とんで きました。
「たすけて ちょうだい。 ほたるさん。」
「さあ、げんきを だして ついて いらっしゃい。」

ほたるに ついて いくと、
ももいろの はなの さいて いる、のはらに でました。
ようせいは、はなの なかに とびこみ ました。
そして おいかけて きた おおぐもを、はりで つきさしました。
ももいろの はなは、ようせいを なかに いれて、
はなびらを とじて しまいました。

おおぐもは、いとをだして、はなの まわりに
おおきな あみを はりました。
そして、あみの まんなかに ねころんで、いくにちも
しんぼうづよく まちました。
すると、はなびらが 一まい、ぽろりと おとました。
しばらくすると、また 一まい。
おおぐもは、したなめずりを しながら、
はなびらが みんな ちって しまうのを、まって いました。

ところが、さいごの はなびらが ちって しまっても、
ようせいの すがたは、どこにも みえません、
おおぐもは くやしがって、あみを くいやぶり、
とうとう じぶんの からだまで かじって、しんで しまいました。

ようせいは、はなの おくの たねの なかで、いとを つむいで いたのです。
三か たって ようせいが とびだすと、
つむいだ いとも ぱっと はじけました。
これが、あの、しろい わたなんですって。
それからは、ようせいは いつも、もものいろの
はなの なかで、いとを つむいで いるのす。
の絵が好きです。
 
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御来訪ありがとうございます。

童話と絵本の会 2016.02.12 わらった おうじょ

2016-02-12 23:22:51 | ワ行の絵本
2016年2月12日(金)曇り5.5℃ 65%RH am7:35
童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。

今日の絵本
_わらった おうじょ 
__ロシアの昔話 文 井口文秀 絵 坂本健三郎 久米宏一 
__1967 研秀出版株式会社 
__御器所教会蔵書

ある くにに、いちども わらった ことの ない おうじょが いました。
おうさまは、「おうじょを わらわせた ものに おうじょを
およめに あげよう。」と いう おふれを だしました。

この くにの ある むらに、はたらきものの げなんが いました。
ある ひ、げなんは、ごほうびの きんかを 一まいだけ もらいました。
ところが、げなんは その きんかを いどの なかに おとして しまいました。
「ぼくの はたらきが たりないので ばちが あたったのだ。」
げなんは、そう おもって、ますます はたらきました。

それから 一ねん たちました。
げなんは、ごほうびに、また 一まい きんかを もらいました。
でも、こんども また、きんかを いどに おとして しまったのです。
「ああ、まだまだ ぼくの はたらきが たりないのだ。」
げなんは、また せっせと はたらきました。
げなんが よく はたらくので、
「うちの げなんは はたらきものだ。
おかげで、おいしい ものが たべられるし、
うちの なかは、いつも きれいだ。」
と、 しゅじんは おおよろこび。

また、一ねん たちました。
「よく はたらいて くれた ごほうびに、きんかを ほしいだけ あげよう。」
と、しゅじんが いいました。
げなんは たった 一まいだけ もらいました。
いどに みずを のみに いくと、
きんかが 二まい、みずに ういて います。
「ああ、これは、かみさまが ごほうびに くださったに ちがいない。」
げなんは その おかねで、たびに でかける ことに しました。
 
のはらで ねずみに あいました。
「きんかを 一まい くださいな。」
げなんは ねずみに きんかを やりました。
もりで かぶとむしに あいました。
「きんかを 一まいくださいな。」
かぶとむしにも きんかを やりました。
「きんかを 一まい くださいな。」
いけで なまずが いいました。
げなんは きんかを やって いちもんなしに なって しまいました。

げなんは まちに つきました。 まちは、とても にぎやかです。
めの まえに、りっぱな きゅうでんが たって いました。
きゅうでんの まどから、あの わらわない おうじょが、
げなんを じっと みつめて います。
げなんは あまり びっくりしたので、
きぜつして たおれて しまいました。

すると、どこからか、ねずみと かぶとむしと なまずが やって きました。
ねずみが、 げなんの ふくの どろを おとしました。
かぶとむしは、くつを みがきました。
なまずは、 はなの したを くすぐりました。
「おほほほほ、 まあ なんて おもしろいんでしょう。」
おうじょは おもわず わらって しまいました。

おうさまは おおよろこび。
「おうじょが わらったぞ。
おうじょを わらわせたのは だれじゃ。」
おうさまに もらった ふくを きると、げなんは、
りっぱな わかものに なりました。
げなんと おうじょいは、めでたく けっこんして、
ねずみと かぶとむしと なまずと、なかよく しあわせに くらしました。
の絵が好きです。

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御来訪ありがとうございます。

童話と絵本の会 2015.11.26 忘れても 好きだよおばあちゃん!

2015-11-26 22:18:04 | ワ行の絵本
2015年11月26日(木)曇り11℃ 79%RH am7:00
童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。

今日の絵本
_忘れても 好きだよおばあちゃん! 
__ダグマー・H・ミュラー 作 フェレーナ・バウハウス 絵 ささきたづこ 訳 
__2006 ㈱あかね書房 
__鶴舞図書館蔵書 

わたしは、おばあちゃんが大好き。
おばあちゃんは、としをとってきたので、こんどいっしょに住む
ことになりました。
わたしは、おばあちゃんがうちにきて、うれしいと思いました。
でもおばあちゃんは、なにかいっても、すぐ忘れてしまいます。
するとパパが、うちのおばあちゃんは、よそのおばあちゃんと、
ちょっとちがうんだよ、と教えてくれました。

どうちがうのかというと、おばあちゃんは、病気なのです。
病気の名前は、アルツハイマー病といいます。
アロイーズ・アルツハイマーというお医者さんが発見したので、
そのお医者さんの名前が、ついているのです。
でも、アルツハイマーというお医者さんがこの病気を見つけてく
れて、よかったと思います。となりに住んでいるモーリッツが、
うちのおばあちゃんのことを「変わっているね。」といったとき、「ア
ルツハイマー病だからよ。」と、いいかえせたからです。
ときどきおばあちゃんは、まわりをびっくりさせるようなこと
をやります。それは、病気のせいなんです。モーリッツにも、そう
教えてあげました。

きのう、ともだちのジーニアが、遊びにきました。
ジーニアのうちには、おばあちゃんがいないので、わたしのおば
あちゃんに会ってみたいといったのです。
ジーニアが玄関でベルをならすと、居間にいたおばあちゃんは、
びっくりしたようにいいました。
「あら、おじいちゃんが、帰ってきたよ!」
おばあちゃんは、ずっと昔のクリスマスに、おじいちゃんがサン
タクロースのかっこうで、玄関のベルをならしたときのことを思い
だしたらしいのです。
でも、おじいちゃんは、とっくになくなっています。
わたしは、いそいでいいました。
「ちがうよ、おばあちゃん。ともだちのジーニアがきたの。」
おばあちゃんは、にっこり笑って、うなずきました。
「そうかい、そうかい。よかったね。」

ジーニアはおばちゃんに「こんにちは。」と、あいさつしました。
おばあちゃんが、にこにこしているので、ジーニアはわたしに、
こっそりいいました。
「おばあちゃんは、病気みたいに見えないわ。」
そのとおり。
アルツハイマー病って、見ただけではわからないのです。高い熱
もでないし、ねていなければならないこともありません。
おばあちゃんはたいてい、2階の部屋から外をながめています。
でも、庭仕事が好きなので、庭の草とりをすることもあります。
そうすると、ママはよろこんで、おばあちゃんに「ありがとう。」
といいます。

おばあちゃんは、ほんとうにいろんなことをやってきたんだ、と
わたしは思いました。
でも、どうして、こんな楽しいことまで、ぜんぶ忘れてしまうんでしょう。
すると、ママがいいました。
「病気のせいなの。おばあちゃんの頭には、秋がきたのね。この木
についている絵は、風にふかれた木の葉みたいに、1枚1枚ちって
しまうのよ。」
絵がぜんぶちってしまったら、いったいどうなるでしょう。
「いちどにぜんぶちってしまうんじゃないのよ。根っこのほうの
葉は、上の葉よりも、しっかりついているの。」
「それで、子どものときのことを、よくおぼえているの?」
わたしがいうと、ママはうなずきました。
「そう。あたらしくおぼえたことから、忘れていくのよ。」
「だから、5分まえにいったことは、おぼえてないのね。」
ママはまた、うなずきました。

おばあちゃんは、いろんなことを忘れていきますが、ひとりでで
きることも、まだたくさんあるのです。けれど、まわりの人はいそ
がしいので、そんなおばあちゃんにいらいらすることがあります。
もし、みんながもっとゆっくりできたら、おばあちゃんのような
人にやさしくしてあげられるのに。
アルツハイマー病は、めずらしい病気ではなくて、としをとったら、
だれだって、そうなるかもしれないんですって。
おばあちゃんと絵本を見るのは、とても楽しいです。パパなら、
すぐページをめくってしまうけれど、おばあちゃんはそんなことは
しません。
おばあちゃんは、どの絵もゆっくりながめます。 おばあちゃんに
は時間がたくさんあるので、ちっともいそがないのです。
「おばあちゃん。このワンちゃん、かわいいね-。」
「どれ、どれ。ああ、ほんとにかわいいね-。」
おばあちゃんはそういって、わたしをだきしめ、ゆっくりと絵を
ながめます。
わたしは、おばあちゃんが大好だいすき!
の絵が好きです。
 
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童話と絵本の会 2015.05.22

2015-05-22 23:05:31 | ワ行の絵本
2015年5月22日(金)晴れ 18℃ 55%RH am6:10
童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。

今日の絵本
_わたしのとくべつな場所
__パトリシア・マキサック 作 ジェリー・ピンクニー 絵 藤原宏之 訳 
__2010 株式会社新日本出版社 
__鶴舞図書館蔵書

パトリシアは、ドレスに着がえて、さっきからそわそわしています。
「わたし一人で行けるわ。“あの場所”へ行ってもかまわないでしょ?
フランシスおばあちゃん、ねえ、おねがい、バスにも乗れるし。道をまち
がえたりしないから」
パトリシアには、世界じゅうでどこよりも好きな場所がありました。そ
こはちゃんと名前があるけれど、いつも“あの場所”とよんでいました。
おばあちゃんは、ドレスのリボンをむすんでくれました。
「たしかに子どもが一人で町を歩くのは、おとなになるための大きな一歩
になると思うけれど……」
「もう子どもじゃないわ。ほら見て、こんなに大きな一歩!」
パトリシアは、床の上を大またで歩き回って見せました。

「とうとう、わたしはここに来たわ」
パトリシアは、ひときわ高くそびえる建物を見上げました。ここは、み
んなの“希望”つまった場所でした。おばあちゃんはここを、「自由へ
の入り口」とよんでいました。この建物を見ていると、おこったり、きず
ついたり、はずかしいと思う気持ちが消えていきました。
わくわくしながら、パトリシアは階段をかけのぼろうとして、立ち止り
ました。正面入り口にある大理石にきざまれた言葉が目にとまったからです。
「公共図書館:だれでも自由に入ることができます」
[PUBLIC LIBRARY:ALL ARE WELCOME]
の絵が好きです。

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童話と絵本の会 2015.05.21

2015-05-21 21:07:22 | ワ行の絵本
2015年5月21日(木)晴れ 15.5℃ 62%RH am6:15
童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。

今日の絵本
_わたしのだいじなかぞく 
__キャスリーン&ローレンス・アンホールト 作 角野栄子 訳 
__1999 文化出版局 
__鶴舞図書館蔵書

[兄弟っておもしろい]
お姉さんって、きゃあきゃあさわぐ。
ドアをしめて、なかまにいれてくれない。
ちらちらみながら、
こそこそないしょばなし。
でも、きゅうにやさしくなって、
ほっぺたにキスする。

わたしは 三人姉妹の まんなか。
これって すごく つまらない。
まんなかで ぺちゃんこになって、
まるで かんづめのいわしか、
サンドイッチのハムみたい。
それが、わたし……。
ママはわたしのこと スイートっていうから、
もしかしたら ジャムかしら?

きょうの ごご、ママにいった。
「弟と あそぶより
ひこうきのほうが いいや。
だから 弟、かえしてきてくれる?」

[おやすみの日]
海辺のおとうさん、
サーフィンする おとうさん、
たのしんでる おとうさん、
つぎは すなの中に、
あごまで うめられる。
「大波が くる前に
ほりだしてくれよな」
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