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興研 防じんマスク サカヰ式 1021R型

2008-04-10 18:17:35 | 保護具

久しぶりに防じんマスクのレビュー。
今回は取替え式と呼ばれるフィルター交換式のマスクの紹介。

今回は興研の各種ある取替え式のマスクのうち、1021R型。
これは左右に円形のフィルターを収容することで下方視界を向上させ、
高所作業や足場の悪い作業に対応させたモデル。


外見の特徴は何と言っても左右に装備されたフィルターだろう。
直径が86mmなので表面積は約5806平方mm。
左右合わせて11612mmの表面積となる。
何故に表面積の話になるかというと、表面積が広い方が吸気抵抗が低くなるからだ。
フィルターは水色のケーシングを外して交換することになる。
フィルターのみを交換する方式をとることで交換フィルターを300円程度と安くすることに成功している。
この安さが興研の強みで、工業用として多用されている理由はここにあると推測される。

また、フィルターは興研お得意のマイティーミクロンフィルターと呼ばれる物を使用している。
これは、羊毛フェルトを基布とした静電フィルターの一種で、フィルターに帯電させて粉じんを捕集させる物である。
一般的に静電フィルターは液体粒子の捕集は困難であると言われているが、
興研は独自の技術でこれを克服している。




装着したところを側面から。
しめひもはRB型と呼ばれるポリバンドが頭部につくタイプ。
全体が布製のRA型よりも頭部へのフィットが優れているように感じる。
首の後部に来る留具はワンタッチで留められるようになっている。
なお、鼻のあたりに隙間ができているのはマネキンヘッドの形状が実際の人間と異なるからで、
実際には高いフィット性能を誇る。




次いで内面(ちょっと汚くて失礼)。
面体には「フリーポジションアンダーチン構造」と呼ばれる構造をとっている。
これは下顎(アンダーチン)を固定しない(フリーポジション)とすることで顔の大小に関わらず
高いフィット性を確保する。
また、面体に使用されるシリコーンは常温のみならず低温化でも高い柔軟性を持ち、
なおかつ低刺激性となっている。
また、接顔部分を細かな梨地とすることによって装着感を向上させている。
フィルターのケーシング裏面には透明な窓「フィルターチェックウィンドウ」を設けることにより、
フィルターの汚れを簡単に確認できる。
とはいえ、裏面まで汚れてきたら手遅れじゃないのか?。
興研のマスクは製造年月の書かれたシールが貼られているのも特徴だ。
なお、このマスクはの正確なタイプ名は1021R-06型。
「-06」は追い番で小改良が施されるごとに数字が増える。
現状では06が最新みたいだ。
これも常に最良の物を目指す興研の企業姿勢がうかがえる部分といえよう。

このマスクのフィルター性能は国家検定RL2レベル。
これは溶接作業に伴う溶接ヒュームなどの金属ヒュームやオイルミストの存在する環境で使用できる。
フィルターには溶接作業などで発生するオゾンを取り除くKCフィルターや
メルカプタン臭(腐敗臭?)を取り除くKBフィルターが併用可能となっているが、あんまり売っていない。
また、マスクの密着をテストするには専用のフィットテスターF型が必要である。
(手で塞いでもできるけどね)

最後に取扱説明書による性能を。
数値は平均値。

粒子捕集効率 98.80%
吸気抵抗 59Pa
排気抵抗 40Pa
吸気抵抗上昇値 105Pa
二酸化炭素濃度上昇値・死積 0.56%・224立方cm
質量 149g


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