家族からのお勧めで観てきました。
私は、あんまり最近の日本映画は見ないんですが、
これは、良く出来ていました。
とにかく、映像がアニメなのに凄いリアルです、びっくりしました。
ここまで進化していたとは、実写との違いがほとんどないと言ってもいい。
こりゃ人気が有るはずです。
アニメだと試合の映像が、実写で撮れない所までアップが出来て、
いろんな角度からでも映像にできるので、実写以上の緊迫感が出せる。
言いようによっては、フルCG映像より、アニメ映像の方が縛りが少ない分、
可能性が高くなるかもしれません。
ただこの作品は、私のあくまで主観ですが、日本映画の最近の悪い傾向が、
出ているように思います。
一つは、試合の間に入る回想シーンが多すぎて、試合の緊迫感が途切れる。
そのせいで、映画が無駄に長く感じてしまいます。
それと、個人的に好きじゃないのが、お涙頂戴と、ただただ絶叫シーン。
ギャグ漫画や格闘漫画でなく、しっかりした人間ドラマだけに
共感を強要しているようで、私は、どうも冷めてしまいます。
こういうシーンは、見ている人間の想像力で、感情を湧き出させてほしい。
そうすると、心に刻み込まれます。
その結果、映画を見た帰り道に、ジーンとそのシーンが思い起こされ、
観て良かったーとなります。
それだけに、制作側は安易に使うべきではない。
内容がいい映画ほど、禁じ手です。
そして映画において、アメリカに勝てない部分は、
シナリオにお金をかけないのが、はっきりとした差になっていると思います。
映像のテクニックは、充分追いついています。
しかしシナリオを作る想像力は、お金関係なく、
今の平和な日本では難しいのかもしれない、
毎日が、ちょっと満ち足り過ぎている。
シンゴジラを観た時も、昔の白黒映画のゴジラには、
とってもデカくなったけど、怖さは10分の一以下です。
怖いという感覚は、人間の想像力を越えた時に生まれます。
想像できる範囲は、安心できるという事です。
想像できる安心安全というなら、ジジババの運転する車の方が、
ゴジラより、よっぽど怖い、シェーをするミニラの方が、
安心安全かもしれません、なんのこっちゃ。
それと、これはどうしても言いたい。
最後の最後のシーンは、いらない。