冷凍解体後の適切な処理で新鮮で美味しい状態で食べたことがあるのかどうかよく分からないが、本当に鯨肉は美味しいのだろうか。
自分が食べた経験の中では固い牛肉の代用品イメージが強い。鯨ベーコンも白い脂身が多く味としては普通のベーコンの方が格段に美味しいと思う。
高知県で鯨の尻尾の部分の尾のみやクジラの舌のさえずりと呼ばれる部分を食べたことがある。珍しいものとして食べた覚えはあるが、違和感なく普通に食べられる食材だったとしか今は記憶していない。
食肉としては牛・豚・鶏肉のほうが食感、味は良いと言えるので、ごく普通の値段ならたまに食べても良いとは思うが、鯨肉が普通の肉の何倍もするなら敢えてその高い肉を買って食べようとは思わない。鯨肉の缶詰も同じ、決して美味しいものとは思わない。一般的に鯨肉が好んで買われ、食べられているのかは疑問である。
それでも昔親しんだ味とか好きな人もいるのであろう。高い専門料理店で食べる味は格別なのかも知れない。好みだからそれは否定しない。昔から鯨の獲れる地区ではごく日常の慣れ親しんだ味、食文化である。ただ今や庶民の食べ物からは程遠いものと感ずる。
従って食べたことのない人々や国からこのクジラを丸っきり捕獲するな、食べるなと言うのは行きすぎであろう。自然保護、環境保護のためとは言え極端すぎる。
オーストラリアの環境保護団体シーシェバードの捕鯨船攻撃の手法は許されない暴力行為である。
また、グリーンピースが船員の横領の証拠を掴むためとの理由で
配送所から物品を盗み出す行為は明らかに犯罪である。その事件が普通以上に大きく取り上げられた。
鯨肉を盗み出すこと自体は品物、金額的にも大した罪とは思えない。
しかし警察が彼らを逮捕した裏には表にさらされたくない別の政府事情が絡んでいると言う。こちらの方が鯨肉の塊よりもっと大きな問題である。
税金100億円をもらって継続している調査捕鯨は天下り官僚にとってはおいしく
手放せないのである。
逮捕はグリーンピースの関係者の口封じの為の逮捕だとなると、また別の話である。
問題の内容は有名ブロガー 美爾依(みにー)さんの“カナダde日本語 ”をご覧下さい。
以下一部記事抜粋
メディア・コントロールの闇 2008.06.21 (Sat)
グリーンピースのメンバー二人が逮捕されたのも、植草氏が逮捕された時とかなり似通った事情があるのではないだろうか。
まず、グリーンピースのメンバーが鯨肉窃盗容疑で逮捕されたことが問責決議のニュースよりもよほど大きく報じられているのを見て、日本のメディアのあまりもの低脳さあきれてしまったのだが、これも政府に都合の悪い首相問責はあまり騒がないように、又、グリーンピースの件は官僚や天下りの闇を暴こうとするとこうなるという見せしめのために大きく報道してくれという圧力のせいか。
グリーンピースは税金を無駄に使っている水産庁の官僚や財団法人日本鯨類研究所などの天下り職員らの不正を暴くために捕鯨船の乗組員の鯨肉を証拠として運送会社から勝手に預かり、国民の目の前で中身を公開した。もちろんそれを盗もうだなんて気は毛頭ないのは誰にでもわかるにもかかわらず、窃盗の容疑で逮捕だなんて絶対におかしいだろう。
グリーンピースの極端な手法が批判されているみたいだけど、今回のように合法的な問題提起が困難な状況下や、不当な現実への対処方法が他にない場合は、やむを得ないことだったと考える。本来は警察がやるべき仕事だが、警察自体が政府と深く癒着しているため、NGO団体のグリーンピースが行動を起こす以外に不正を摘発することはできなかったからだ。
今回のグリーンピース職員2名の逮捕は、政府と警察、検察がぐるになって政府に都合の悪い情報に蓋をしようとしているのではないだろうか。グリーンピースは検察を信用し、これまでに天下り団体の税金の使い道のしくみを全て調べて、どんな不正が行われてきたか全て語っている。しかし、それが今回の逮捕につながってしまったのではないかと残念でならない。検察、警察、政府の癒着は、昔からあっただろうが、長年続いた自民党政権のせいで年々その癒着が深まっている。現在は政府がどんな不正をしても警察は見て見ぬ振りをしている。もし、調査捕鯨にしても、居酒屋タクシーにしても、政府が税金を横領することを堂々と許し不正し放題の状態が続けば、日本の格差社会はますます悪化することになるだろう。
ちなみに水産庁からの天下り先である財団法人日本鯨類研究所の役員がどのくらいの報酬をもらっているのか列記しておこう。天下り職員であるにもかかわらず、年収が1千万円以上というのには驚かされた。いくらなんでも、まさかこんなに税金を無駄にしているとは思わなかったからだ。
財団法人 日本鯨類研究所 役員給与規程 (制定 平成14 年6 月19 日) (PDFファイル)より
第4条 役員の報酬の額は、次のとおりとする。
(1) 理 事 長 年額13,800,000円(月額1,150,000円)
(2) 専務理事 年額12,240,000円(月額1,020,000円)
(3) 理 事 年額10,500,000円(月額 875,000円)
(4) 監 事 年額 1,800,000円(月額 150,000円)
逮捕されたうちの一人であるグリーンピース・ジャパンの佐藤潤一氏による記事の中から、一部転載する。
「横領鯨肉」ニュースNo11 逮捕、IWCそしてG8へ
(前略)
その中で、横領鯨肉の実態を知れば知るほど、天下り官僚が税金100億円をもらって継続している調査捕鯨には深い腐敗があるんだなーと実感しました。
そんな腐敗が見えてきたときに逮捕の報道になったわけです。・・・
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こちらもご覧ください。
一部分のみ抜粋
天木直人のブログ 2008年06月21日
グリーンピースジャパンのメンバー逮捕は裏目に出るのではないか
ただひとえに、商業捕鯨の固執するわが国の捕鯨外交が、国益に反するのみならず、国際的不正を犯している事を知っているからだ。
しかも、そこまでして商業捕鯨に固執する水産庁の正体が、いま世間で批判を浴びている官僚の利権あさりにあると思うからだ。
14日のブログでも書いたが、水産庁がどのような理屈を並べようと、商業捕鯨はもはや日本では現実にそぐわない。
なにしろ水産会社が、需要が少なくて採算が取れないと白状しているのだ。
それでも商業捕鯨にこだわる水産庁の正体は、やがてメディアの知るところとなり、白日の下にさらされるだろう。