木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

中小企業のデザインのお悩み、なんでもご相談ください!!

工業デザイナーの探し方(3) デザイン学校の紹介

2010年06月29日 | デザイナーとの付き合い方(相談室)



◆工業デザイナーの探し方(3) デザイン学校の紹介
70:【デザイン相談室】第70発


 こんにちは!
 デザインコンサルタントの木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。

 株式会社ビートップツー (木全が取締役を勤めています)

 木全の自己紹介

 ★デザインセミナー講師も承ります。「講演.com」


 ★横浜市「無料デザイン相談」 ※横浜市に事業所のある方限定。

 ★墨田区「無料商工業アドバイザー派遣」 ※墨田区に事業所のある方限定。


工業デザイナーの探し方

 フリーランスの工業デザイナーは縁の下の力持ちで情報発信をほとんど行わない上に、日本に6000人くらいしかいません。そして、そのほとんどが東京名古屋大阪に集中して、地方にはほとんどいません。探すのはなかなか難しいようです。

 中小企業の方が付き合えるフリーランスの工業デザイナーを探すには、次の3つの方法があります。

 (1)口コミ

 (2)行政の紹介

 (3)デザイン学校の紹介


 3回にわたって、工業デザイナーの探し方をお知らせしています。

 今回は、(3)デザイン学校の紹介による探し方についてお知らせします。


デザイン学校の紹介による工業デザイナーの探し方

 工業デザイナーを紹介してもらいたいなら、デザイン系の大学や専門学校の専任講師に直接に相談するという方法もあります。

 デザイン系の学校では非常勤講師が多く、そのほとんどは現役のデザイナーです。そして、専任講師は時間割を組むために非常勤講師の性格や得意分野を把握しています。

 木全は桑沢デザイン研究所で非常勤講師をしていますが、専任講師からカメラマンやイラストレータなどを紹介してもらうことがあります。デザイン学校の講師を務めるほどの人材ですので、もちろん腕は確かです。

 また、地方のデザイン学校の非常勤講師はその地域に通うことに慣れていますし、もともと地元であったり出身校であったりしますので、郷土意識や愛校心を持っていることも多く、学校からの紹介であれば前向きに対応してくれると思います。

 地方企業の方は、地元の工業試験場とあわせ地元のデザイン学校に連絡してみることをお勧めします。


産学協同授業でデザイン業務を体感する

 デザイン学校の魅力はもう一つあります。

 それは、デザイン学校では最近、産学協同の授業を増やす傾向にあるからです。というのも、学校は閉鎖的な環境で、ともすればデザイン学生は指導教官とともに「作品」を作り上げることに専念してしまいがちです。もちろん、時間をかけてじっくり「作品」を作りあげることは、基礎造形力や個性を確立するためにとても大切なことなのですが、やはりそれだけでは片手落ちです。

 本来デザイナーには、技術力や市場動向や開発関係者各位の思惑など制約条件が多く流動的でオープンな実務環境の中で商品デザインを創造していく能力がもとめられています。それらの能力は閉鎖的な学校の中では体験することができません。

 木全も、学生のうちから実地体験をすることは有意義だと考えており、積極的に産学協同授業に取り組んでいます。他の学校の先生方も同じように考えており、産学協同授業が増えてきているのです。

 企業に開発テーマがあり、デザイン学校と手を組んで産学協同授業を運営する気持ちがあるなら、プロのデザイナーとは一味違う経験ができると思います。

 デザイン学校の授業は前期後期制で、実技科目は一コマ三時間、週一回全一五回前後の授業になっています。そのうち四~五回の授業に参加できる時間的余裕と講師と一緒になって授業を作り上げ、学生を育てていくという気概があれば、学校に対して産学協同授業の提案をするという手もあります。

 半年かかりますが、学生人数分のアイデアを得ることができます。ただし、あくまでも学生が学校の課題として考えるアイデアですので、そのまま商品化できる可能性はかなり低いです。そのうえ、学生は学業や就職を優先しますので基本的にアフターフォローできません。学生もしくは学校との間で知的財産権やデザイン費用の問題も明確にしておく必要があります。

 企業と学校が組んで、産学協同授業を運営するにはいろいろ難しい課題もありますが、学校側の協力が得られ、企業に人的時間的余裕があるなら、取り組んでみる価値があると思います。

 特に、そろそろ企業にデザインを取り入れなければならないと漠然と考えている段階で、人的時間的な余裕があるならば、デザイナーがどのような発想をし、企業にどう役立つかを体験するためにデザイン学校の産学協同授業をうまく利用するといいかもしれません。



 ★デザインセミナー講師も承ります。「講演.com」

 新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」(第4版)好評発売中

 「売れる商品デザインの法則」(第2版)好評発売中

 新書「中小企業のデザイン戦略 」(PHPビジネス新書) 好評発売中

 ★新書「売れるデザインの発想法」(ソフトバンククリエイティブ新書)新発売!

 ★新書「マインドマップ デザイン思考の仕事術」(PHP新書)新発売!


 ■株式会社ビートップ・ツー  工業デザイナーの転職アドバイザー

 ■グローバルテクノロジーデザイン  クリエーター・エンジニアの転職アドバイザー

 ■MATSUKATU dot com  元工業デザイナー松岡克政さんのマインドマップ基礎講座




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。