木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

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産学共同授業について<その5>企業からのオリエンテーション

2011年11月08日 | 産学協同授業について



◆産学共同授業について<その5> 企業からのオリエンテーション
76:【デザイン相談室】第76発


 こんにちは!
 デザインコンサルタントの木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。

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産学協同授業でデザイン業務を体感する

 このブログでも、拙書でも、デザイン学校の産学協同授業をご紹介しました。

 工業デザイナーの探し方(3)デザイン学校の紹介

 そろそろ企業にデザインを取り入れなければならないと漠然と考えている段階で、人的時間的な余裕があるならば、デザイナーがどのような発想をし、企業にどう役立つかを体験するためにデザイン学校の産学協同授業をうまく利用するといいかもしれません。



 9月から産学協同授業についてお知らせしています。これまでに以下の通り、産学協同授業の概要と心構えをお知らせしてきました。

 産学協同授業の授業概要

 【産学協同授業に臨む際の心構え】

  (1)産学協同授業の主役(利益主体)は、中小企業

  (2)学生の失敗を許す度量
  
  (3)知的財産権等、権利関係について

 上の3つの心構えはとても重要です。取り組む前には必ず、熟読ください。



商品コンセプトの10項目

 産学協同授業とはいえ、コンセプトやテーマが全くないところからはじめるのは現実的ではありません。

 デザイン学生に商品開発のすべてを任せるべきではありません。

 ずいぶん以前に、このブログで商品コンセプトの10項目についてお伝えしたことがありましたが、そのうち、デザイン学生に依頼するのは(9)商品構成と(10)デザインコンセプトに係わるデザイン開発です。

 商品コンセプトについて

 「商品コンセプト」には、一般的に、以下のような内容が含まれます。
 (それぞれの詳細については、リンク先をご覧ください。)

1) 商品の存在理由 (なぜ、今必要なのか?)
2) 差異化要因 (今までの製品とどこが違うのか?)
3) ターゲット設定 (誰がどこで買い、誰が使うのか?)
4) ニーズ設定 (使う人が求める機能は何か?)
5) シーン設定 (だれがいつどこでどう使うのか?)
6) 企業理念の確認 (なぜ、作るのか?)
7) シーズ設定 (どのように作るのか?)
8) 販売ルート設定 (どのように売るのか?)
9) 商品構成 (どのような商品にするのか?)
10)デザインコンセプト (どのようなイメージにするのか?)



初回授業の前半:企業からのオリエンテーション

 つまり、以下の8項目のコンセプトについては、授業が始まる前に、デザイン学校の担当講師と充分に相談しておく必要があります。

1) 商品の存在理由 (なぜ、今必要なのか?)
2) 差異化要因 (今までの製品とどこが違うのか?)
3) ターゲット設定 (誰がどこで買い、誰が使うのか?)
4) ニーズ設定 (使う人が求める機能は何か?)
5) シーン設定 (だれがいつどこでどう使うのか?)
6) 企業理念の確認 (なぜ、作るのか?)
7) シーズ設定 (どのように作るのか?)
8) 販売ルート設定 (どのように売るのか?)

 その中でも、最低限決めておかなければならないものは、以下の4項目です。

2) 差異化要因 (今までの製品とどこが違うのか?)
6) 企業理念の確認 (なぜ、作るのか?)
7) シーズ設定 (どのように作るのか?)
8) 販売ルート設定 (どのように売るのか?)

 上の4項目(できれば8項目)について、初回の授業において企業からのオリエンテーションが30分程度できるくらいの準備は必要です。

 それが、「我々は本気でこの授業に取組んでいる」という企業側の本気の姿勢を表すことになり、学生達のやる気を高めていきます。

 もちろん、オリエンテーションの準備にあたっては、デザイン学校も巻き込んで一緒に創りこんでいくべきだと思います。巻き込むことで、デザイン学校もやる気になってくるはずです。



初回授業の宿題

 初回授業(3時間)のうちの前半(1時間30分)は、授業概要や企業の説明、そして、30分程度の企業からのオリエンテーションと質疑応答です。

 初回授業の後半は、宿題としての市場調査についての説明になります。
 市場調査については次回お知らせします。




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