<写真>iPod と iPod nano
商品デザインの「無料なんでも相談室」は本気ですよ。その証拠に無料でノウハウをお教えしちゃいます。とりあえず、連載100回を目指して、毎週更新します。いつまで続くか?なるべく、専門用語や横文字は使わないつもりです。
◆凄い性能に凄いデザイン
202:【デザインのコツ・デザインのツボ100連発!】第2発 商品企画
【第1発】の「性能とデザイン」の続きです。
前回は、性能が良くないのに、デザインに力を入れると反って企業イメージを下げてしまうというお話でした。
今回は、「性能が良い(凄い)場合のデザイン」についてです。
■アップル社のデザインはやっぱり凄い
新しいiPodが発売されましたね。
デザイナーの御多分にもれず、私もアップル社のMacintoshを使ってます。あの「一つ目小僧」Macintosh Plusの頃からの付合いです。(それにしても、Plusは可愛らしかったなぁ。)
とにかく、アップルの製品はデザインが凄い。というか、シンプルを超えてしまって、普通ではない。外観図面はさぞかし簡単だろうな。寸法線は10本も入ってないんじゃないかしら。往年のブラウン社の製品だって、寸法線は20本はあった(冗談ですよ)。
■中身がすごいからね
アップルデザインを礼賛するつもりではありませんよ。
見方を少し変えましょう。そうすると本題の「凄い性能に凄いデザイン」という意味が見えてくると思います。
こんな設問をたててみましょう。
設問:なぜ、アップルのある種奇抜な
デザインは、30年近くも市場に
受け入れられ続けるのだろう?
答え:中身、設計思想がすごいから
マウスを発明し(※コメント参照)、WYSWYG(What You See is What You Get. 「あなたが見るものは、あなたが得るもの」…懐かしい言葉だなぁ)を実現し、グラフィックソフトを開発・洗練し、15,000曲も入り、ビデオが150時間も見られるはいるウォークマンを作った。マルチウインドウ・マルチタスク(※コメント参照)、プルダウンメニュー、アイコン(コンピュータの中に「ゴミ箱」があるなんて!と20年前は感激してました)その他もろもろ。全部、アップルから始まったのです。
常に時代の先端を行く技術と思想を乗せた商品を製品化し続けてきたからこそ、ユーザーはちょっと普通ではない「アップルデザイン」をずっと受け入れてくれるのでしょう。
デザインもそれに答えて、凄いですよね。最近のアップルの製品にはネジがない。いったいどうやって組み立てているのか。一度全部分解してみたいものです。
■中小企業の生き残り戦略
でも、常に時代の先端を走り続け、それに見合う優れたデザインを出し続ける事はなかなか容易ではありません。アップルだって、メイン商品のラインナップは十指に足りません。
そして、誰もが「アップルデザイン」の凄さを認めてはくれますが、皆が気に入って買ってくれる訳ではありません。
従って、ターゲットを絞り、デザインでブランドイメージを高めて、価格を維持し、収益性を確保する。これしか、生き残る道がない。
どんなに開発思想が凄くても、アップルの戦略では決してマイクロソフトにはなれません。どんなにデザインが凄くても、ソニーや松下には勝てません。
そんなアップルもジョブスが経営から離れた時、ラインナップを強化し、普通の性能で普通のデザインの商品を大量生産して大失敗しました。家電メーカーには勝てなかった。
そう考えると、アップルのデザイン戦略は、中小企業にとって「デザインの使い方」を考えさせてくれる良い例になるようです。
誰でも、マイクロソフトやソニーや松下にはなれませんが、技術力とデザインマインドがあれば、アップルにはなれます。
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
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木全賢の自己紹介
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◆凄い性能に凄いデザイン
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【第1発】の「性能とデザイン」の続きです。
前回は、性能が良くないのに、デザインに力を入れると反って企業イメージを下げてしまうというお話でした。
今回は、「性能が良い(凄い)場合のデザイン」についてです。
■アップル社のデザインはやっぱり凄い
新しいiPodが発売されましたね。
デザイナーの御多分にもれず、私もアップル社のMacintoshを使ってます。あの「一つ目小僧」Macintosh Plusの頃からの付合いです。(それにしても、Plusは可愛らしかったなぁ。)
とにかく、アップルの製品はデザインが凄い。というか、シンプルを超えてしまって、普通ではない。外観図面はさぞかし簡単だろうな。寸法線は10本も入ってないんじゃないかしら。往年のブラウン社の製品だって、寸法線は20本はあった(冗談ですよ)。
■中身がすごいからね
アップルデザインを礼賛するつもりではありませんよ。
見方を少し変えましょう。そうすると本題の「凄い性能に凄いデザイン」という意味が見えてくると思います。
こんな設問をたててみましょう。
設問:なぜ、アップルのある種奇抜な
デザインは、30年近くも市場に
受け入れられ続けるのだろう?
答え:中身、設計思想がすごいから
マウスを発明し(※コメント参照)、WYSWYG(What You See is What You Get. 「あなたが見るものは、あなたが得るもの」…懐かしい言葉だなぁ)を実現し、グラフィックソフトを開発・洗練し、15,000曲も入り、ビデオが150時間も見られるはいるウォークマンを作った。マルチウインドウ・マルチタスク(※コメント参照)、プルダウンメニュー、アイコン(コンピュータの中に「ゴミ箱」があるなんて!と20年前は感激してました)その他もろもろ。全部、アップルから始まったのです。
常に時代の先端を行く技術と思想を乗せた商品を製品化し続けてきたからこそ、ユーザーはちょっと普通ではない「アップルデザイン」をずっと受け入れてくれるのでしょう。
デザインもそれに答えて、凄いですよね。最近のアップルの製品にはネジがない。いったいどうやって組み立てているのか。一度全部分解してみたいものです。
■中小企業の生き残り戦略
でも、常に時代の先端を走り続け、それに見合う優れたデザインを出し続ける事はなかなか容易ではありません。アップルだって、メイン商品のラインナップは十指に足りません。
そして、誰もが「アップルデザイン」の凄さを認めてはくれますが、皆が気に入って買ってくれる訳ではありません。
従って、ターゲットを絞り、デザインでブランドイメージを高めて、価格を維持し、収益性を確保する。これしか、生き残る道がない。
どんなに開発思想が凄くても、アップルの戦略では決してマイクロソフトにはなれません。どんなにデザインが凄くても、ソニーや松下には勝てません。
そんなアップルもジョブスが経営から離れた時、ラインナップを強化し、普通の性能で普通のデザインの商品を大量生産して大失敗しました。家電メーカーには勝てなかった。
そう考えると、アップルのデザイン戦略は、中小企業にとって「デザインの使い方」を考えさせてくれる良い例になるようです。
誰でも、マイクロソフトやソニーや松下にはなれませんが、技術力とデザインマインドがあれば、アップルにはなれます。
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
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木全賢の自己紹介
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マウスの発明はアップルじゃなくて、ダグラス・エンゲルバートですし、初期のマッキントッシュはマルチウィンドウではあるが、マルチタスクではありませんでした。マルチタスクはウインドウズが先だったはずですね。
それと、みんなも認める「アップルデザイン」の凄さというのは、具体的にどういうものなんでしょうか。そのへんを詳しく教えていただけると嬉しいです。
個人的な体験で、はじめてマウスに接したのがMacintoshだったので、マウスを商品化したのはアップルだと信じていました。ダグラス=エンゲルバートさん、ごめんなさい!
マルチタスクも勘違いです。昔のMacって、マルチウインドウなのにマルチタスクじゃなかったのか!今から思うと、信じられませんね。(関係ないけど、昔を思い出して、クラリスとマックドロー、サクサク動いて好きだったなあ)
今後、いいかげんな事を書かないことを肝に命じるために、このページはこのまま残しておきます。
「アップル」の凄さの件、近々必ずアップします。
これからも、ツッコミよろしくお願いします!
商品化したのは、アップルがたぶん最初ですね。
エンゲルバートは検索すっれば記事が色々出てくると思いますが、NLSというデモで、コンピュータを今のように人間の知能の拡大装置と位置づけた最初の人です。
アラン・ケイもこれに影響されて、ダイナブックを発想したわけで、ダイナブックのコンセプトを実現しようとしたアップルの、お爺さんにあたるといえるかもしれません。