木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

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製品開発の基本作業(1)

2007年01月23日 | デザインのコツ・ツボ
<アイデア展開と収束>


◆製品開発の基本作業(1)
237:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第37発 商品企画


 こんにちは!「工業デザイン相談室」木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。

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製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方

 デザイン道場で、僭越ながら中小企業の皆さんにデザイン開発のポイントをお教えしています。その際に、なかなか理解していただけていないんじゃないかな、と思う点がいくつかあります。今回は、その中の1つである「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」をお伝えしようと思います。

 (受講生の皆さんは、頭では十分に理解しているのですが、こちらの説明が悪く、納得されていないだけのような気もしていますが。。。反省です。)

 「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」

 なかなか回りくどい言い方で申し訳ないです。

 でも、お伝えしたいことは、決して難しくないのでご安心ください。


衝動買いは失敗してもいい

 まず、たとえ話です。

 たとえば、大型液晶テレビを購入しようと思った場合、皆さんはどうされるでしょう?

 ・据え置きか壁掛けか、設置場所を決める。
 ・画面サイズを決める。
 ・大体の予算を決める。
 ・ネットで各社の価格と性能を調べる。
 ・家電量販店に行き、店員の説明を聞く。
 ・各ショップのアフターフォローやサービス体制を聞く。

 ざっと、こんなことを実行するのではないでしょうか?そして、何度もネットで確認したり、いくつもの量販店を回ったりして、買うまでに何日も検討すると思います。

 まさか、いきなり量販店に行って衝動買いなんてことは、しないんじゃないかと思います。高額な商品を購入するときにでも、これだけいろいろ考えるわけです。

 「なんとなく、ピンときたから買っちゃった」なんて言ってみたいですけど、なかなかそんなことは言えません。

 それでも、衝動買いして失敗しても、困るのは自分だけで、あきらめれば済む話です。

 しかし、企業での新製品開発で、「なんとなく、ピンときたから作っちゃった」で失敗して、あきらめがつくでしょうか?
 


商品開発は考えつくさなければ覚悟できない

 自社の製品開発を単なる思いつきで行う会社はないと思います。

では、「思いつきでない」というのは、具体的にどういうことでしょう?

 「思いつき」の反対は「散々に、頭から血が出るほど考えつくした」ということではないでしょうか?

 では、「散々に、頭から血が出るほど考えつくした」とは、具体的にどういうことでしょう?

 それが、デザイン道場でお伝えしようとしている 「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」です。

 「頭から血が出るほど考えつくす」には、まず、「とことん、いろいろなアイデアを出す」ことをしなければ、考えつくしたとは言えないはずです。そして、出てきたアイデアを、「正しい審査基準(コンセプト)で絞り込む」作業をして、それを「お客様に伝わる形」にしなければ、伝えることができません。

 その作業をしないで、商品を開発、発売して、もし売れなければ、きっと後になって

「もっと、ちゃんと考えておけばよかった」

と思うはずです。決して簡単に諦めたりできないはずです。

 しかし、もし「散々に、頭から血が出るほど考えつくした」上で、商品を世に問うて、それでも売れなければ、まだ、少しは諦めがつくのではないでしょうか?(そんな思いは誰もしたくないですけどね)

 やはり、商品開発においては

「とことん、いろいろなアイデアを出す」
     ↓
「正しい審査基準(コンセプト)で絞り込む」
     ↓
「お客様に伝わる形」

これらの作業をしないと、売れない可能性が高いし、売れなかったときに開発担当者にも悔いが残ります。


商品開発は拡散と収束

 というわけで、「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」とは、常に

「とことん、いろいろなアイデアを出す」(アイデアの拡散)
     ↓
「正しい審査基準(コンセプト)で絞り込む」(アイデアの収束)
     ↓
「お客様に伝わる形にする」(製品化)


を繰り返さなければならないということです。これは、実に面倒くさい作業です。

 でも、この作業をしないと、お客様に受け入れられ、売上をあげるようないい商品は決してできません。

 「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方(その2)」では、もうすこし具体的なお話をすることにしましょう。




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