スポーツライター・オオツカヒデキ@laugh&rough

オオツカヒデキは栃木SCを応援しています。
『VS.』寄稿。
『栃木SCマッチデイプログラム』担当。

俊輔の見せ場はFK1本@横浜Fマリノス対セルティック

2006-08-04 20:00:43 | サッカー
強行日程で来日した中村俊輔の見せ場は、前半42分のFKのシーンだけだった。クロスバーをかすめたシュートは枠を捕らえきれなかった。

2軍で臨んできたセルティックを操るのはコンディションが万全ではない中村には難儀なことだった。もっとも、絶好調であっても困難なことには変わりないのだろうが。

右の攻撃的MFで先発するもボールは回ってこない。ゴールゲッターのズラフスキ不在のアタッカー陣はシュートを打てず。中盤のラストパスの精度も粗悪なものだった。

一方、1.5軍で臨んできた横浜は、序盤に栗原のサイドチェンジを受けた平野が左サイドをえぐり、クロスを大島が叩き込み先制に成功する。長らく戦線を離脱していた奥が中盤の底からボールをさばき、個々人の寄せも早く、拙攻を重ねるセルティックとは対照的に優位に試合を進めた。

40分には田中の右からのクロスを後方から走り込んだ清水がダイナミックにヘディングで突き刺す。DFに間に潜り込む清水独特の動きでセルティックを突き放した。

後半に入りセルティックは中村を、よりゴールに近い位置へと上げるが奏効しない。カウンターを繰り出すも判断スピードが遅く、尽く潰してしまった。いいところなく帰国の途についた。

レギュラークラスがごっそりと抜けたセルティックに横浜は留めを刺す。FKを途中交代の狩野が壁の外側を巻いてから落とし3点目を獲得。ロスタイムには栗原が前半だけで引っ込んだ松田を彷彿とさせる果敢なオーバーラップでスタジアムを沸かせた。シュートは惜しくもGKに阻まれてしまったが。

飛車角落ちでも相手はスコットランドリーグ王者のセルティックである。悪循環から抜け出した横浜にとっては、3-0の勝利は小さくない。そして、坂田、山瀬、奥、中西と怪我から復帰した選手の目途がたったことは、これからのリーグ戦を戦う上で結果よりも実りのあるものだった。

この親善試合を弾みに逆襲を期待したい。

親善試合 横浜Fマリノス3-0グラスゴー・セルティック 日産スタジアム

<横浜Fマリノス>GK榎本哲、DF松田(→中西)、栗原、那須、MF河合(→上野)、奥(→狩野)、平野(→小宮山)、田中、山瀬(→坂田)、FW清水(→塩川)、大島


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