スポーツライター・オオツカヒデキ@laugh&rough

オオツカヒデキは栃木SCを応援しています。
『VS.』寄稿。
『栃木SCマッチデイプログラム』担当。

コロラド・ロッキーズ対ボストン・レッドソックス:3年ぶりの頂点@ワールドシリーズ第4戦

2007-10-29 16:37:01 | 野球
悪乗りが始まった。先制打を放ち、不得手なファーストの守備でも難しいボールを好捕したオルティス。テーブルに乗っかり四方八方からシャンパンが浴びせかけられた。美酒に酔った。ボストン・レッドソックスの3年ぶりのワールドシリーズ制覇はコロラド・ロッキーズを寄せ付けない4連勝で達せられた。

3連敗と後がないホームのロッキーズ。先発クックが初回に1点を失うも、その後は打たせて取る安定したピッチングで凡打の山を築く。猛打のレッドソックス打線を抑え込む。その間、ヘルトンに松井稼頭央がツーベースを放つも、内角を鋭くえぐるレスターに後続が討ち取られてしまい援護できなかった。特殊なボールを持っていなかったがクックにのらりくらりとかわされたレッドソックス。しかし、ローウェルのツーベースを足がかりにキャプテンのバリテックが追加点となるライト前ヒット、7回表には好機を演出したローウェルがホームラン、8回にもキルティーがスタンドに運びリードを広げる。ビハインドを背負ったロッキーズはホープ、アトキンスのホームランで3点を返し、点差を縮め反撃態勢を整える。だが、4連投で疲労と球威の衰えが隠せないクローザーのパペルボンに気合で捻じ伏せられてしまう。最後のバッターとなる代打スミスを空振り三振に仕留めたファストボールには気迫が込められていた。3-4。僅差のゲームをものにし、レッドソックスが圧倒的な力量差で頂点にのぼりつめた。スイープされたロッキーズは流れを手繰り寄せられないまま敗れ去った。

悔しさを忘れないように。松井は歓喜に浴したレッドソックスの選手達を何時までもダグアウトから見つめていた。

一気に優勝を決めたレッドソックスの勝因はピッチングスタッフの充実だろう。先発陣が試合を壊すことなくゲームを作り、バトンを受けたブルペン陣は失点を喫するも大崩れすることはなかった。2戦連続して被弾した岡島も松坂の陰に隠れがちだが貢献度は高かった。投手が責務を果たし、それに打線が応える。理想的な勝ち方で勝機を掴んだ。仮に4戦目を落としたとしても5戦目にはエースのベケットが控えている。精神的な余裕も小さくなかった。

ワールドシリーズ第4戦 コロラド・ロッキーズ3-4ボストン・レッドソックス @クアーズ・フィールド


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