毎年、バレンタインデーが来ると浮かぶのは
亡き父の顔。
まだ妹が小学生の頃だったろうか
帰宅した父の手には可愛らしい紙袋。
ニコニコ笑いながら
「ほら、バレンタインだよ」と妹に手渡す。
チョコだ!チョコだ!と喜ぶ妹。
父は一体 バレンタインがどんなものか良く分かっていなかったのだと思う。
街で賑やかに売られているチョコレート見て
お土産の一つに買ったのだろう。
明らかに間違っているけれど
我が家ではそれからしばらく、毎年父が娘達に買ってくれるものだった。
どんなに記憶を辿っても
辛党の父にチョコレートを渡した記憶がない。
そんな父の写真の前に 今年は気持ちばかりのチョコを供えてみた。
お父さん、一緒に食べよ
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