白石お利口才で説く。『藩翰譜(はんかんふ)』・『西洋紀聞(きぶん)』)
[ポイント]
1.新井白石のおもな学術著作としては、洋学関係では『采覧異言』『西洋紀聞』、歴史書では『読史余論』『古史通』『藩翰譜』の5冊がある。
[解説]
1.潜入宣教師シドッチ(伊)の尋問で得た知識をもとに西洋の地理を『采覧異言』に、文化を『西洋紀聞』に著す。
2.『読史余論』『藩翰譜』『古史通』は朱子学に基づく歴史書で、いずれも6代家宣への進講のために書いたもの。
3.なお生家のこと、師木下順庵との出会い、家宣を補佐した政治的体験などについて書いた随筆(自伝)に『折たく柴の記』がある。
〈2016関西大学・全学部
問10 この史料は、西洋の地理や風俗を記した『西洋紀聞』である。作者は次の誰か。
ア新井白石 イ西川如見 ウ荻生徂徠」
(答:ア)〉
〈2013立命館・文法済営などA方式2/1:「
問11 下線部11新井白石の著書として、もっとも適当なものを下から一つ選べ。
あ『新論』 い『本朝通鑑』
う『大日本史』 え『読史余論』」
(答:え)〉
〈2012立命館大・法文済営など:「
問p 下線部10新井白石の説に、天下の大勢[ G ]変して武家の代と為り、武家の世、又五変して徳川の代に及ぶと云ひに関連して、新井白石の著した歴史書として、もっとも適当なものを下から一つ選び、記号で答えよ。
あ『読史余論』 い『本朝通鑑』
う『釆覧異言』 え『日本外史』
問q 空欄[ G ]にあてはまる、もっとも適当な漢数字を答えよ。」
(答:問pあ、問q九)〉
〈2012立大・経済法異文化コミ:「
新井白石は学者としても著名で、自伝『折たく柴の記』を著したほかに、ヨハン・シドッチからの聞きとりによって『采覧異言』や『[ 15 ]』を著述した。
問15 (15)にあてはまる書名を記しなさい。」
(答:問15.西洋紀聞)〉)
〈2011近畿大・法済営など:「
師の順庵と同じく、[ 1 ]の儒学者であるが、師の学風を継承するのみならず、現実的・政治的な関心に基づいて、f歴史や地理など実証的な学問の分野に多くの業績を残した。 1725年没。
問1 空欄[ 1 ]に入れる語句として最も適当なものはどれか。次のうち一つをえらべ。
1古文辞学派 2古学派
3朱子学派 4陽明学派
問9 下線部fについての文として最も適当なものはどれか。次のうち一つを選べ。
1朝廷や武家政権の推移を段階的に時代区分し、独自の歴史の見方を展開した『藩翰譜』を著した。
2イタリアの宣教師シドッチとオランダ商館長らから得た知識を基本として、世界地理書『采覧異言』を著した。
3入念な史料調査と厳密な史実の考証をおこない、儒教道徳の見地から人物の評価を定めた、古代から江戸時代までの通史『古史通』を著した。
4師事した木下順庵の伝記『祈たく柴の記』を著した。」
(答:問1→3、問9→2 ※1×朝廷は含まない、3×儒教道徳に捕らわれず実証的に著す、4×白石自身の随筆)〉
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