鎌倉問〇菓子あげ。
(鎌倉時代)(問丸(といまる))(借上(かしあげ))
[ポイント]
1.鎌倉時代の高利貸しを借上、運送業者を問丸という。
[解説]
1.鎌倉時代に、遠隔地との商業取引も盛行し、交通の要地には、商品の中継と委託販売や運送を業とする問丸(問)が発達した。
2.遠隔地間の取引には、金銭の輸送を手形で代用する為替(かわせ)が使われ、金融機関としては高利貸業者の借上も多くあらわれた。
3.室町時代ではしだいに借上は土倉(どそう)、問丸は問屋(といや)と呼ばれるようになった。
〈2013成城大・経済
鎌倉時代に荘園・国衙領の中心地や交通の要地、寺社の門前などに、月の一定の日になると定期市が開かれ、産物が売買された。[ 1 ]と呼ばれる月に三回開かれる定期市も珍しくなかった。また、定期市のほかに、常設の小売店である[ 2 ]もみられるようになった。遠隔地を結ぶ商業活勤も活発化し、港湾や大河川沿いの交通要地には産物の輸送や保管、委託販売を業務とする[ 3 ]が発達した。
鎌倉時代末期から室町時代にかけて、農業と共に商業も大きく発達した。貨幣の流通が著しく増え。貨幣経済が進展するなかで、[ 3 ]から発展した卸売業者である[ 4 ]や酒屋など富裕な商工業者は、土倉と呼ばれる高利貸業を兼ねるようになっていた。」
(答:1三斎市、2見世棚、3問丸(問)、4問屋)〉
〈2013早大・文化構想
鎌倉末から室町初期にかけて、[ A ]と呼ばれる金融業者が活勤した。
問2 空欄Aに該当する語句を漢字2字で記述解答欄紙の解答欄に記入しなさい。
(答:借上)
〈2013学習院大・経済
年貢・公事は室町時代になると、荘園こよっては銭で納めるようになり、為替でこれを送るところも出てくる。しかし、原則は荘民が自身で運搬しなければならなかった。(7)〔イ)連雀商人 ロ)頼母子 ハ)四府駕輿丁座 ニ)借上 ホ)問(問丸)〕が、荘園から徴収した年貢や商品の保管・輸送にあたった。
(答:ホ)
〈2012大学入試センター試験・日本史B
問3 下線部b鎌倉時代の後半に関連して、このころの人々の活動について述べた文として正しいものを、次の1~4のうちから一つ選べ。
1.幕府や荘園領主の支配に抵抗する者が、悪党とよばれた。
2.足軽が鉄砲隊に組織され活躍した。
3.都市鎌倉では、大原女などの女性商人が活躍した。
4.交通の要所では、商品の中継ぎや運送を行う借上が現れた。」
(答:1 ※2足軽の活躍は室町時代以降。鉄砲の伝来は1543年、3大原女は京都の大原から出て京都市内で薪などを売り歩いた女性商人、4借上は鎌倉時代の高利貸業者。ここは問丸が正しい)〉
〈2012法政大学・文経営人間環境
問5 下線部e南宋からの輸入品は日本の社会に大きな影響を及ぼしたについて、南宋からの輸入品が日本の社会に及ぼした影響のうちもっとも重要なことがらを80字以内で説明せよ。句読点も1字に数える。算用数字は1マスに2字記入してもよい。
〔解答例〕
大量輸入された宋銭が流通し、日本の貨幣経済の発達をうながした。年貢の銭納が始まり、遠隔地間取引に為替が用いられ、高利金融業の借上も出現した。(70字)〉
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