□近世393.有田焼 ◇C
[ゴロ]赤いアリさんが/栄えていました
(赤絵・有田焼・李参平)(酒井田柿右衛門・伊万里)
[ポイント]
1.有田焼、別名伊万里焼は、連行された朝鮮陶工の李参平らが開き、酒井田柿右衛門が赤絵を完成した。
[解説]
1.秀吉の朝鮮侵略(文禄・慶長の役)に従った大名は、推定数万人の捕虜を朝鮮から連行した。とくに高度な技術をもつ陶工が優先され、各大名に拉致された朝鮮人陶工が登窯(のぼりがま)や上絵付(うわえつけ)けの技術を伝えた。こうして九州・中国地方の各地で陶磁器生産が始まり(有田焼(鍋島氏)・薩摩焼(島津氏)・萩焼(毛利氏)・平戸焼(松浦(まつら)氏)・高取(たかとり)焼(黒田氏)などが有名)、このため秀吉の朝鮮侵略は「やきもの戦争」とも称される。
2.李参平もその一人で、有田焼の祖と伝えられている。有田焼はその外港伊万里港から世界へ向けて出荷されたので伊万里焼の名でも知られる。その後の有田では陶磁器がつづけられ、酒井田柿右衛門(さかいだかきえもん)(生没年不詳)は赤絵の技法を完成させた。
〈2016上智大・法(地球)済(営)総人(社福)
茶の湯は、信長や秀吉らの保護を受けてさかんになった。なかでも( A )は、簡素を尊ぶ茶の様式を大成した。茶の湯の流行とともに、茶器や茶室、庭園などにもすぐれたものがうまれ、茶道に華道や香道なども発達した。また、西国大名が朝鮮から連れ帰り、そのうち肥前に赴いた( B )によって創始された( C )は、後に( D )の赤絵で一層発展した。さらに薩摩へ赴いた( E )らの陶工によって、当地でも陶器の分野で発展がみられた。
問1 文中の空欄A~Eに入る適切な語句を、次の中から1つずつ選びなさい。
1以心崇伝 2沈寿官 3高山右近
4蒲生氏郷 5王直 6李参平
7千利休 8細川幽斎 9李舜臣
10白磁 11天海 12墨絵 13楽焼
14古田織部 15 酒井田柿右衛門」
(答:A7、B6、C10、D15、E2※「摩→寿)〉
〈2014明大・文
問6 下線部イ多様な手工業生産のひとつとして磁器生産がある。朝鮮陶工李参平が創始し、佐賀藩の保護のもとで磁器が生産された場所はどこか。正しいものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
1有田 2萩 3平戸
4瀬戸 5多治見」
(答:1)〉
〈2014立教大・現心コミュ福祉観光営
問10.これに関する記述として正しくないのはどれか。次のa~dから1つ選べ。
a.阿波の藍玉と出羽村山の紅花が染料として利用された
b.紀州みかんや甲州ぶどうといった果物が生産された
c.薩摩藩の専売品となった伊万里焼が、長崎から輸出された
d.名産品の生産現場を紹介した『日本山海名産図会』が刊行された」
(答:c)
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