中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

「赤星引退」で霞んだ「矢野大減俸」について

2009-12-10 19:44:02 | Weblog
 赤星の「電撃引退」があって書かなかったのだが、矢野の「大減俸」にも少なからず驚いた。70%ダウンってどうよ?それでは年俸なくなるやないか…と思ってたら、7000万円だってさ。ダウン幅もそうだが、それだけ矢野がもらっていたという事実にも少々驚いた。

 長い間正捕手として阪神を支えてきたのだから、2億近い年俸をもらっていたのはわかる。ただ、05年に優勝して以降はもう一つ若かりし頃の輝きはなかったように思う。しかし、年俸だけはそんなに下がらなかったんだね。今年の大幅ダウンは、ここ何年か分の“下げ幅”も加味されているのかもしれんなあ。

 ただ、この報を聞いた瞬間は「ああ、阪神はやっぱり矢野を必要としていないんだなあ」と感じた。本当に戦力として必要なら、ここまで大胆なカットはしないはずだし、これまでもしてこなかった。まして、矢野は故障(手術)が発端になっての成績不振であるのだ。城島が加入した。2番手には育ちつつある狩野がいる。そんな中で、球団は足下をみたのだろう。我々がそう受け止めてもおかしくない、そんな大減俸である。

 それを唯々諾々と、ほとんど繰り言も言わずに飲んだ矢野。シーズン中はいろいろ思うところがあったが、ここに至っては「見返したらんかい!」と思わずにはいられない。交渉の中で、将来的な確約(例えば指導者としての)があったかどうかはわからないが…。いや、これはあまり推測で書かない方がいいな(と言いながら、削除はしないけど)

 赤星の引退は寂しい限りだが、また新たな星が出てくることを願いたい。新庄がメジャーに行き、代わりに赤星が出てきたように…。矢野が頑張る捕手部門もそうだし、外野部門も競争が激しくなる。一つの時代が去り、また新たな時代が訪れるのだ。そう思えば、ワクワクするじゃないか。