クリテリウム・ド・ドフィネの第6ステージでフルームが落車に見舞われた。プロトンがフルームの復帰を待ったため総合優勝争いに変動はなかったが、今夜のクイーンステージを前にフルームにとって大きな痛手となってしまった。
ゴールまで10kmを切った下りで落車したフルーム。単に不運といってしまうにはあまりにも大きな痛手となりそうだ。というのも、前日もコンタドールの下りでのアタックに反応できていなかったからだ。リッチー・ポートの献身的な牽きで事なきを得たが、今年のフルームには下りで隙が見え隠れしているような気がしている。コンタドールのアタックもその辺りの確認の意味があったのではなかろうか。
この隙をコンタドールが見逃すはずはない。大会前は総合優勝は狙っていないような口ぶりだったが、12秒差でフルームの落車と来れば、今夜のクイーンステージでは必ず仕掛けて来るに違いない。仕掛けどころは、ひとつ目の超級の上りか下りではないかと見ている。
勝敗を決するのは最後の超級フィノー・エモッソンと見る向きもあるようだが、勝敗がここまで持ち越されればフルーム有利となる。チーム力ではSKYが圧倒しているからだ。従って、最初の超級でティンコフ・サクソとしては全ての力を結集して攻めに出る必要がある。ここでSKYのアシストを酷使して、下りでコンタドールがアタックする。フィノー・エモッソンはコンタドールの自力で粘り込むという作戦だ。
いよいよ今年のマイヨジョーヌの行方を占うステージが始まる。フルームが真の王者に君臨するのか、はたまた、コンタドールが王者への復権を果すことになるのか。個人的には隙を見せたフルームが不利と見ているのだが・・・
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