自転車ロードレース界がドーピング問題で大きく信頼を失いかけている中、スポーツ用品メーカーのアディダス社(Adidas)は、プロサイクリングチーム、T-モバイルチーム(T-Mobile Team)とのユニフォーム契約を今後も継続していくことを明らかにした。
ドイツ国内ではチームミルラム(Team Milram)のエリック・ツァベル(Erik Zabel、ドイツ)、ツァベルの元チームメイトで現在T-モバイルチームのスポーツディレクターを務めるメイトロルフ・アルダグ(Rolf Aldag)、1996年のツール・ド・フランス覇者のビャルネ・リース(Bjarne Riis、デンマーク)氏がテレコム時代に禁止薬物を使用していたことを認めている。
このような事態にもかかわらずアディダス社(ドイツ本社)は、チームに新たなドーピング違反が発覚した場合には即座に契約を打ち切るという条件のもと、T-モバイルチームとこれまでの関係を保っていくことを決めた。
アディダス社は「スポーツからドーピングを根絶するために、契約の続行は既に決定されたことだ。撤退するという選択肢もあったが、撤退はドーピング問題に屈することを意味する」との声明を出している。
この決断はスポーツに関わる企業としては大いに評価に値するし、ドイツという国のスポーツに対する強い誇りと愛着が感じられる。
アメリカにはナイキ(NIKE)という今やアディダスをしのぐスポーツ用品企業があり、ディスカバリーチャンネルにユニフォームなどを提供していた。
しかし、テイル・ウインドはついにスポンサーを獲得できずに解散が決まった。
これは単にチームの問題というよりアメリカ企業のエゴのような気がしてならない。あるいは国策なのかもしれないが・・・
ドイツではこれだけドーピング問題が発覚しているにも関わらず、T―モバイルもアディダスもスポンサーを継続することを決めている。
T-モバイルに至ってはドイツ国内の反ドーピング機構へ100万ユーロ(約1億6000万円)を提供し、選手やチームスタッフはドーピング対策の為に給与の一部を寄付することを決定してさえしているのである。
残念ながらT-モバイル自体がサイクリング・ロードレースから撤退することが決まってしまった。
しかし、ドーピングに真っ向から立ち向かう姿勢を見せているドイツに対し、アメリカはおそらくドーピングの隠蔽に必死なのだろう。
スポーツ大国アメリカは同じくドーピング大国なのかもしれないのだ。
ウイルス兵器を開発しておきながらその存在を認めない国なのである。ドーピング隠蔽に関する技術も世界一なのかもしれない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます