アメリカがドイツ並みにドーピング問題を追及すればMLB、NFL、NBA、NFLなどのメジャースポーツが存続しえなくなるという危機感を持っているはずである。
そのためにマイナーな自転車ロードレースは切り捨てる。そういう疑惑が浮んでくる。
かつてUSポスタルサービスがスポンサーを降りざるを得なくなった時、国営的な企業がスポーツのスポンサーをすることが問題とされたと報じられたが、あの時もドーピング問題がアメリカという国に及ぼす影響が懸念されていたのではなかろうか?
今度のディスカバリーチャンネルのスポンサー撤退も表向きは経営者交代によるトップの判断ということになっているが、実際にはドーピング問題の渦中にあったバッソを雇用したことにあったのではなか、そしてそれに関与した(バッソの雇用を決断した)ヨハン・ブリュイネールもその責任を問われたのではないか?
その結果が、スポンサーの撤退、ブリュイネールの引退、チームの解散へと推移したのではないかと私は推測している。
ご存知の通り昨年のツール・ド・フランスではディスカバリーはエコロジーをモチーフにしたグリーンを配したユニフォームを採用していた。
ディスカバリーチャンネル(Discovery Channel)は、独特なドキュメント、自然番組の多様なプログラムを持つアメリカのケーブルテレビネットワークチャンネルであるが、日本を初めとする世界各国でも視聴可能なメディアである。
自転車ロードレースは宣伝効果として極めて有効だったはずだ。
ところが石油大国でもあるアメリカにとって自転車というエコロジーはあまり歓迎されていないような気がしている。
嘗て「プリズン・ブレイク」というTVドラマがあったが、石油を使わないエコロジー燃料開発をめぐる陰謀が扱われていた。
湾岸戦争やイラク戦争も石油の問題が根本にあった。
ディスカバリーチャンネルのエコロジー・グリーンにこうしたアメリカに対する抗議の意味を感じるのは私の考え過ぎだろうか?
ドイツがスポーツを真摯に考えているのに対し、アメリカはスポーツを商品として考えているように感じる。
大金を投じて世界各国から選手をかき集め、アメリカ人のためだけにプレーさせている。
昨年のWBCを見た方ならご承知と思うが、メジャーリーガーの有力選手の多くが他国のチームでプレーしていたのである。
そしてアメリカはあっさりと負けた。
オリンピックにMLB選手の参加を強行に拒み続けたアメリカ。
そしてオリンピック種目からも野球が姿を消すことになった。この事実をどう受け止めるか?
何故MLBの選手をIOCの大会に参加させないのか?その理由は充分に推測ができる。
そしてWBCでのアメリカの敗北も同様である。