京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『純喫茶磯辺』

2008-07-28 | 邦画


□作品オフィシャルサイト 「純喫茶磯辺
□監督・脚本 吉田恵輔
□キャスト 宮迫博之、仲里依紗、濱田マリ、麻生久美子、近藤春菜、和田聰宏、ミッキー・カーチス、斎藤洋介、ダンカン

■鑑賞日 7月19日(土)
■劇場 テアトル新宿
■cyazの満足度 ★★★(5★満点、☆は0.5)

<感想>

 漫才で少々まとまった金が貯まったら、鬼嫁の反対を押し切ってこの映画のように宮迫が辿る人生を描いたようなのような、まさに主人公の磯辺に似ただる~い人生を生きるのではないだろうか(笑)

 人間、汗水垂らして働かないで、急にまとまった遺産を手にすると、こんなゆる~い感じになるのだろうか。 この映画の直前に観た『
ジャージの二人』とはまた違ったゆるさの映画だった。 なんだろうなぁ、例えると水道の栓を締めても締めても水玉が落ちるような感覚。 人間もパッキンを変えないとゆるゆる堕ちていくもの・・・。

 妻(濱田マリ)に逃げられ、今は水道工員として働き、高校生の一人娘咲子(仲里依紗)と暮らすの磯辺裕次郎(宮迫博之)。 たまたま父親が急死し、あろうことか多額の遺産を手にした。 こうなることを予期していた娘にマジメに仕事したらと言われ、思い立ったのがモテたいがために喫茶店を開くことに。 しかもベタな時代遅れの“純喫茶磯辺”。 しかも最初のウエイトレスは近藤春菜演じるデブ女。 そんあわけで開店からしばらく閑古鳥の鳴くダサダサの店。 しかしそのうちに美人ながらヒトクセある素子(麻生久美子)をアルバイトに雇ってから客足が増える。 そして客もクセモノばかりの常連客が集まってしまう。

 ひと昔前の場末にあるようなの純喫茶磯辺。 いい加減な店主が営むから、そんな店に集まってくるのはやはりどこか変わった客のようで。

 薄い人間関係のなか、夫と妻、夫と娘、妻と娘、夫とウエイトレス、娘と作家志望の客、純喫茶磯辺を中心にして様々な人間模様がゆるゆるで描かれている。

 なかでも磯辺と素子(麻生久美子)の関係が描かれる段になったら、なんとも男のいやらしさのみが鼻をつくような感じで臭い。
 
 救われたのは、いつの間にかこの映画の中心にいる娘の娘の咲子(仲里依紗)だった。 彼女の実年齢がいくつかは知らないが、彼女の目をフィルターとして描かれていくところは救いだったかもしれない。 言い方を変えれば、短い人生の彼女だけがこの「純喫茶磯辺」に集まる人間の中では一番まともだった。

 この咲子を演じる仲里依紗、あまり記憶にないのだが、漫才師の宮迫にしっかり演技上で正確なツッコミを入れているところが凄い(笑) 本職の近藤春菜なんて見た目だけで本質的な“笑い”が取れてない。 ダンカンなんて地で言った本当のスケベおやじ。 そのなかで彼女はある意味新鮮だった。 ダメおやじとのやり取りも面白いし、いやいや店を手伝いつつも、若いのに自分の立ち位置を把握しているという感じ。 別れた母親との会話の中で、ある意味、高校生でありながら女性であるところの感情と慈しみを自然な形で表現していた。 そして作家志望の男(和田聰宏)との件では、自立していると思いつつも世間知らずを知って愕然とする。 それも言わば社会勉強になって、短い夏休みの間で彼女は大きく成長(人生勉強を含め)するのである。 一生懸命ではないけれど、今の女子高校生には感じない鼻っ柱の強さや向こうっ気は強いけど、純粋で健気な存在は一種清涼飲料水のような感じであり、逆にこの映画の潤滑油のようでもあった。 そしてダラしないと思っていた素子も影でしっかり嫌なゴミだしを文句も言わずにやっていたことを知り、人間表面だけしか見ていない自分を反省するとともに、バカオヤジの恋愛にエールを贈るまでになっていた。 彼女のひと夏の成長がここにも見られた。 今後仲里依紗はチェックしていきたい

 出入業者や警官たちが、客であるミッキーカーチスをマスターだと思うくだりはなかなか面白かったですが(笑) 

 ゆるゆる感ならやはり『ジャージの二人』の方が良かったなぁ。 初日新宿で見たのだが、8/2から地元チネチッタで公開が決まった。 もう一回観てみょうかな~、“和小”



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10 コメント

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実年齢 ()
2008-08-03 02:39:54
仲里依紗の実年齢ですか

http://www.amuse.co.jp/artist/naka_riisa/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%B2%E9%87%8C%E4%BE%9D%E7%B4%97

このあたりで。
TBありがとうございます。

時をかける少女はお勧めです。
返信する
五点満点で満点 (咲太郎)
2008-08-03 09:58:17
仲里依紗はアニメ版「時をかける少女」の主役の吹き替え、「ガチ☆ボーイ」の主人公の妹役、TVドラマ「ハチワンダイバー」でのヒロイン役と結構多方面で活躍中ですよ。
私も注目しています。
この映画、私は満点です!
返信する
ありがと~ (cyaz)
2008-08-03 22:51:41
谷さん、コメントと情報、ありがとうございますm(__)m

>時をかける少女はお勧めです。
彼女、クォーターなんですね^^
機会をみつけて観てみます!
返信する
満点~ (cyaz)
2008-08-03 22:53:11
咲太郎さん、TB&コメントありがとうございますm(__)m

>仲里依紗はアニメ版「時をかける少女」の主役の吹き替え、「ガチ☆ボーイ」の主人公の妹役、TVドラマ「ハチワンダイバー」でのヒロイン役と結構多方面で活躍中ですよ。 私も注目しています。
満点とは凄いですね~
彼女はなかなか事前ナ演技がいいですね~
若手の注目株です!
返信する
こんにちは♪ (ミチ)
2008-10-09 16:17:01
今月こちらでも「ジャージの二人」が公開されるんですよ。
cyazさんが同じゆるゆる感なら「ジャージ~」っておっしゃっているので、期待しておきますね!
返信する
連帯感~ (cyaz)
2008-10-09 17:37:52
ミチさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>今月こちらでも「ジャージの二人」が公開されるんですよ。 cyazさんが同じゆるゆる感なら「ジャージ~」っておっしゃっているので、期待しておきますね!
お~、それは是非楽しんで来て下さい!
ジャージ着て行くと臨場感が増すかも(笑) 連帯感かな(汗)
感想、待ってまーす^^
返信する
こんばんは~! (kazu)
2009-11-02 21:15:30
TBありがとうございました。

仲里依紗ちゃん、がんばっていますね。
大阪では今、パンドラの匣が
公開中なんです。
「ジャージの二人」も録画しています。
見るのが楽しみになってきました。
返信する
依紗チャン~ (cyaz)
2009-11-02 22:15:40
kazuさん、TB&コメントありがとうございますm(__)m

>仲里依紗ちゃん、がんばっていますね。
いいですよねぇ、彼女のキャラは(笑)

>大阪では今、パンドラの匣が公開中なんです。
ほうほう。

>「ジャージの二人」も録画しています。
見るのが楽しみになってきました。
あそこでもなぜか同じような存在感でしたね(笑)
返信する
初めまして (こに)
2009-12-05 16:34:30
TBありがとうございました

仲里さんが良かったですよね
宮迫さんはこの頃がピークだった?ような気がします

cyazさんの映画情報参考にさせて頂きたいのでブックマークさせてください♪
宜しくお願いしますね
m(__)m
返信する
こちらこそ~ (cyaz)
2009-12-07 08:35:41
こにさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>仲里さんが良かったですよね
活き活きしていましたね!

>宮迫さんはこの頃がピークだった?ような気がします
最近は少し鼻に付くようになって来ました(笑)

>cyazさんの映画情報参考にさせて頂きたいのでブックマークさせてください♪ 宜しくお願いしますね
ありがとうございます^^
こちらこそよろしくお願い致しますm(__)m
返信する

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