忙しい日常を送っていると、なかなか
昔のことなど思い出したくても思い出
せない。
当たり前である。
還暦を過ぎたからと言って、のんびり
子供や孫と過ごせるご身分ではない。
年金は65歳からでなければもらえない
から、まだ必死で働かないと生きてい
けないし、社会も40年前とは全く違う。
少子高齢化は加速し、あと10年も経て
ば良くなるなんてありえないだろうし
不安ばかりで昔のことを懐かしむ余裕
などないのである。
でも写真という仕事をしていると、その
時その時撮影したものが、捨てない限り
残っている。今年はいろんなことが
あったんで、働き出して40周年、
いや記念ではなく、一つ一つ思い出し
て、ダメ出ししていこうと思っている。
ただ思い返すと、必死で何かに取り組
んではきたが、どれもうまくいってな
いというか頭が悪いせいか、ヘマなこ
とばかりだったなぁ~と。
まっ、嫌なことばかりだが、残してある
写真をできる限りチェックしてその時の
ことを思い出したい。
でぇ、今日は自分が上京する前の20代前
半のことを一つ一つ丁寧に思い出そうと
昔撮った写真を見ている。まずは、初め
て入った大阪の師匠のスタジオでのことだ。
ここでは3年4か月の間お世話になった。
最初の2年は、ま^~~どうしようもな
かった。給料はアシスタントですから安く
て当たり前で、なんとも思ってない。
先ずは仕事を覚えたかったんだが、毎日毎日
が知らないことだらけで失敗の連続。
ある仕事後の夜、師匠から言われたことが
今でも忘れられない。
「野球でいえば2軍選手なんだから、
1軍選手と仕事して上手くできるわけがない」
まっ、おっしゃる通りで、ショックなどなく
もーちょっとよくならないと首になるっぅ~
と真剣に思っていた。
で、2年半たったところで、東京に出たい
と思うようになった。
そうなったところで、やる気スイッチが
入ったのか仕事が見え出した。
仕事も楽しくてしょうがない。
辞めたくなくなってきた。
でも、辞めないと次のステップには
入れない。って考えて、辞めよー!
となって、次に行くために作品撮ん
ないと!
で、闇雲に仕事終了後、せっせと
撮影しだした。
その一発目がコレ!!!
なんだけど、とにかくハチャメチャで
も何でもいいから撮れ!
と、言い聞かせ、あれこれ買ってきて
撮った。
ま~~~、酷い酷い作品ですけど。
(学生でもアウトだけど、、、、)
これがあって今がある。
具体的にできていることが一つあって
これはアイランプ(タングステン)
定常光ライティングで、出したい像を
思った通り出せた最初の作品となった。
これが上京前の姿その1。