南十字星☆

この道48年のフラメンコギタリスト青木敏郎のひとりごと

風雅さんの額展

2013-08-31 18:14:01 | ・音楽雑記
8月30日
空港の帰りにギャラリー リブ・アートさんで昨日から開催中の額展に寄った。
今年は「ロジャースの糸巻」をお願いした。会場の中央で異彩を放っていた。小品での風雅さんの傑作だろう。

家に帰るのが怖くてしばらく額と対峙した。



展示品の説明の小文にはこのように書きました。

糸巻はヘッドと呼ばれるギターの先端を飾る工芸品としての役割を持つ。
また調弦に際してはギターの心臓部の役割があり、確実性、操作性、耐久性を求められる精密なマシンでもある。

この展示品は「ロジャースの糸巻」で、ギタリストには夢と憧れの存在であり世界の最高級品の誉れ高い無傷の完動品が額装されるものではない。

2010年秋、私のコンサートギタリストとしての集大成として臨んだコンサート「私の辿った愛の道」の前半のクラシックギターの部分で、イタリア製の「ロレンツォ・フリニャーニ」に装着して使用した一生の思い出の逸品である。

本来の糸巻は美しいものだったが軸の不具合で修理に出していた。2年を要してイタリアからフリニャーニ氏自らの刻印付きアレッシー製の代品が届いたのはその後間もなくだった。ギターとの出会いは恋人・妻との出会いに等しいと言われる。魂の宿るこの糸巻は今もギターと一体であることに変わりはない。
         
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