9月11日
タオル美術館さんのフラメンコライブまであと2週間あまりとなった。お話をいただいて以来季節は巡って出演者のみなさんはそれぞれの世界でそれぞれにその日をめざして来た。
昨年に続いて2回目となり、主演のバイラオーラさんはあえて同じ方にお願いしたが昨年は国内第一級の名手伊藤シゲルさんを迎えて初対面のメンバーがわずか2時間のエンサージョで本番を終えた。これがフラメンコの醍醐味ではあるが、一方今回は人気の若手実力派の廣川君を迎えて計算されつくしたフラメンコ、当代の先端を行くステージが楽しみだ。若い才能に恵まれたアルティスタとの一瞬の交錯が夜の静寂に向かうボクには思いが深いものがある。
長い間、演奏家の妻としての家内の意見は遍くお客様の目そのものであった。
10年前のことになるが、マウイの音楽をゆったりと聴きながら美しいニュージランドを旅したときに頭をよぎった一節がある。後に2005年の還暦記念コンサートに際して完成した曲にコンサートタイトルと同名の「南十字星」と名を付けた。今は幻となった青年たち「ロス・コンドルス」との思い出の曲だ。
以来、家内はこれをギターソロにアレンジするようにいい続けてきたが封印したままだった。
今回1曲だけギターソロがある。やり残したままでは悔いが残る。ようやく魂に点火した。
従来のレパートリーをすべて捨ててこの曲を弾く。昨日、原曲をもとにキーをフラメンコ・モードに移して、
ソロアレンジができた。先日いただいた南半球原産の紅茶「南十字星」で一息入れながら。