Cabin Pressure(脚本:ジョン・フィネモア 出演:ベネディクト・カンバーバッチ他)

イギリスBBCのラジオ・コメディ CABIN PRESSURE について語ります。

WOKINGHAM あらすじ(前) 

2013-02-02 08:28:39 | 日記
シリーズ4 第4話 WORKINGHAM。
お聞きになりましたか?
個人的に大好きな、「みんなで力を合わせて問題を解決する」お話。
この種のエピソードに出会うたびに、FINNEMORE氏と彼の才能に感謝!しています。


以下、あらすじです。
今回も、いままでのエピソードに言及するシーンがあるので、
初めてCABIN PRESSUREに出会った方々のために、なるべくそこには触れないようにします。

 ↓

例えば、「マーティンのヴァンでデヴォンに向かった話」や
「サンクトペテルブルグ空港の話」(どちらもシリーズ3)は、名作中の名作!
この番組に興味を持っていただけたら、
是非、シリーズ1の第1話から順番に聞いてみてください。

 ↓

なお、マーティンの家族構成が明らかでないので、
勝手ながらサイモンはお兄さん、そしてケイトリンは年の近い妹とさせていただきます。
そして、「一音節の言葉」ゲームは、素人の私にはお手上げ!なので、平凡に書いています。
ごめんなさい!! 

 ↓

今週は 「WOKINGHAM」

飛行中の操縦室にキャロリンが入ってきます。
キャロリン「操縦室のサービス・ベルがずっと鳴ってるのよ。故障かしら?」
ダグラス「いや、鳴らしているんだ」
マーティン「飲み物がほしいときはいつもアーサーを、」
キャロリン「今日はアーサーがいないの。アーサーがいないときは、そのベルはただの装飾品よ」
マーティン「でも、」
キャロリン「ダメ、ダメ。一音節の言葉で言うわよ」
ダグラス「面白いな。よし、どうぞ」
キャロリン「あなたたちがそのサービスベルに、」
ダグラスとマーティン「あ!」
マーティン「サービス」
ダグラス「残念。惜しかったな」
キャロリン「遊んでいるわけじゃないのよ」
と言いつつ、一音節の言葉遊びがスタート。
ダグラス「なにを賭ける?」
マーティン「そうだね。Maybe,」
ダグラス「なにを賭けたにしろ、きみの負けだ」
そこへアーサーから無線が入ります。
アーサー「母さん、いる?」
キャロリン「今度はなにをしでかしたの?」
アーサー「なんでもないよ。その、偽善的質問があるんだけど」
キャロリン「あら、そうなの?」
アーサー「えっと、もし、なにかが起こって、でも、帰ってくるまでなにもできないとしたら、今言うべき?それとも着陸するまで待つほうがいい?」
キャロリン「それは私のこと?」
アーサー「ううん。それに、なにかがあったって言ってるんじゃないよ。もしもって話で、」
キャロリン「いいから言いなさい!」
アーサー「うん。ねえ、スキップ、きみの母さんから電話があって、全然心配いらないし、心臓発作じゃないって」
マーティン「母さんが心臓発作を?!」
アーサー「違うよ!そうじゃないって言ってた。その、今いるところから、」
マーティン「病院にいるのか!」
アーサー「どうして分かったの?」
マーティン「3時間で行くと伝えてくれ」


病院にて。
お母さんの様子を気遣うマーティン。そしてマーティンを気遣うお母さんのウェンディ。
ウェンディ「仕事の途中で来たの?」
マーティン「飛行機は着陸させたよ。母さん、なにがあったの?」
ちょっと息苦しくなって、座っていれば治まると思ったのに、
一緒にいた人が大げさに騒いで救急車を呼んだの、と話すウェンディ。
ウェンディ「私のために救急車なんて!他に本当に必要な人がいるでしょうに」
そこへマーティンの妹、ケイトリンがかけつけます。
ウェンディ「ありがとう。でも本当に大したことはないのよ。仕事に戻って」
ケイトリンは交通監視官。制服姿です。
ケイトリン「私がいなくても大丈夫よ」
ウェンディ「そんなことないわ」
マーティン「いや、大丈夫だよ」
ケイトリン「あら、わたしのことをバカにしてる?」
兄妹が言い合いしているところに、お医者さんがやってきます。
医者「はじめまして。お2人とも、パーティの途中だったんですね?」
ケイトリン「なんのパーティ?」
マーティン「いえ、これが本当にぼくたちの職業なんです」
ウェンディに検査結果を話すお医者さん。心臓発作ではないけど、狭心症の疑いがあるので、入院して精密検査を受けたほうが、と勧めます。
入院を嫌がるウェンディ。
医者「では通院でもいいでしょう。その間、誰かに世話をしてもらって、」
ウェンディ「自分のことは自分でできますわ」
ケイトリン「なに言ってるの。私たちがいるじゃない。それにサイモンも」
ウェンディ「大丈夫よ。それに、サイモンの仕事はとても重要だし」
自分たちの仕事だって、と兄妹。
ウェンディ「でもサイモンは政府の仕事をしているのよ」
マーティン「町議会だよ」


マーティンがいないフライト。
キャロリンとダグラスは退屈しのぎに、一音節ゲームを再開します。


ウェンディの家。
マーティンが紅茶を入れようとすると、私がやるわ、とウェンディ。
マーティン「それじゃ世話をすることにならないよ。僕が入れるから」
ウェンディ「ふちの欠けたマグでいいからね」
マーティン「欠けてないのを使えばいいのに」
ウェンディ「私は欠けてても気にしないわ」
世話をしたいマーティンと、世話してもらわなくても大丈夫と思っているお母さん。
なかなかうまくいきません。


フィットンにて。
キャロリンとダグラスはまだゲーム中。2日もやっているのに、どちらも負けません。
お母さんの世話、そしてもうひとつの仕事で寝不足のマーティン。
キャロリンはそんな彼を休ませることにします。
キャロリン「家族に、もうひとつの仕事のことを話すべきよ」
マーティン「言えないよ」
キャロリン「それなら、一つ解決策があるわ。あなたのお母様は助けが必要だけど、助けをほしがらない方のようね」
マーティン「うん」
キャロリン「うちにはそれに対応できる強力な助っ人がいます。相手かまわず助けたがる子が」


玄関のベル。
ウェンディ「はい?」
アーサー「こんにちは。ミセス・スキップですか?」
ウェンディ「人違いじゃないかしら」
アーサー「ごめんなさい、ミセス・クリーフだ。はじめまして。僕、アーサーです。スキップに言われて来ました」
ウェンディ「ええ、でも他人のお手をわずらわせるなんて。私は大丈夫なのよ、」
アーサー「よかった!入ってもいいですか?」
家に入るアーサー。
ウェンディ「なにか飲み物を差し上げましょう。でも、本当に私は、」
アーサー「最高!僕が入れてもいい?僕、紅茶やコーヒーを入れるのは得意なんだ。あと、ミニゴルフもね」
ウェンディ「え、ええ、」
アーサー「やった!それから、ゲームも持ってきたから一緒に遊ぼう」
ウェンディ「とんでもない。あなたの大切な時間を私のために、」
アーサー「ううん。そうじゃなくて、僕、ゲームが大好きなの。でも遊んでくれる人がいないから」
ウェンディ「あら。でも、私、得意じゃないかも、」
アーサー「最高!だって僕、すごく下手なんだ。他にもジグソーパズルとか、ケーブルも持ってきたよ」
ウェンディ「どうしてケーブルを?」
アーサー「たまたまあったんだ。からまってるのをほどくのって楽しいと思うよ」


一方、飛行中の2人。
自分の名前はもちろん、“パイロット”なんて言葉も使えません。
キャロリン「息子がいないから、私があたたかい飲み物を作るわ。なにがいい?」
ダグラス「ありがとう」
キャロリン「ティー?」
ダグラス「いや、ほしいのは、、」
“コーヒー”もダメです。
ダグラス「私がほしいのは、豆からできるあたたかい飲み物で、ゴールド・ブレンドなんてタイプもある」
キャロリン「なんのことだか分かる気がするけど、念のため、教えて」
ダグラス「ティーでいいよ」


アーサーとウェンディはジグソーパズルで遊んでいます。
2つのパズルを一緒にしているので、なにやらあやしいものが出来上がりそう。
そこへマーティンが入ってきて、一緒にパズルをはじめます。
アーサー「はしっこは僕にちょうだい」
ここでマーティンは、お母さんに“もうひとつの仕事”について話します。
ウェンディ「素晴らしいわ、マーティン」
マーティン「本当に?」
ウェンディ「だって、自営業でしょう?」
マーティン「うん、まあ、そうだけど」
ウェンディ「父さんも喜んでいるでしょう。あなたを誇りに思うわ」


機内にて。
お客さんを乗せてイギリスに帰るフライト。ゲームは続行中。
私たち、上手すぎるのよ、と、キャロリン。でも、まだやめません。
キャビン・アナウンスを強要するキャロリン。
“ダグ・スミス”と名乗ってこの危機を乗り越えるダグラス。
お返しに、機内安全のアナウンスを、とキャロリンにふります。
これを軽くこなすキャロリン。お見事!


(続く)