個人的に毎回楽しみにしている「Well!」のスケッチ。
今回のKENT(スペルはケント。でも発音はウィンビンキンシムシャム)も
最高に面白くて大好き!
その中で一か所、英語のままの文章がありますが、これは青少年の健全な育英のために、
というより、原文のほうがずっと面白いかな、と思いまして。
決して、手を抜いているわけではありませんよ(←と、言い訳…)
↓
それでは、後半をどうぞ!
↓
パイロット:よし、みんな。このポンコツを飛ばして、ドイツ兵をやっつけられるかどうか試してみようじゃないか。準備はいいか、アーチー?
アーチ―:いつでもOKです。
パイロット:きみはどうだ、ロフティ?
ロフティ:準備OKです。
パイロット:きみは?ミスター・ピクルス?
ミスター・ピクルス:ミャオ。
パイロット:では出撃。よし、キャット・ナビをONに。
アーチ―:ミスター・ピクルス、どの方向へ?
ミスター・ピクルス:ミャオ。
パイロット:左だな。出撃!
中佐:このような具合で、滑り出しはいたって順調でした。
首相:ではどこでおかしくなったんだ?
中佐:それが、我々の知りえた範囲では、猫はまさか撃たれるとは思わなかったようで。
首相:あぁ。
中佐:ええ。これが驚きだったらしく、その、、首相、猫に水をかけた経験はおありですか?
首相:あるよ、中佐。猫はすごくいやがっていたな。
中佐:そうでしょう。それが、弾丸のほうがもっといやなようでして。今や我々のスピットファイア機はスイス中の木やガレージの屋根に着陸しております。
首相:なんてこった、全戦隊がかね?
中佐:はい。その、、一機だけドイツまでたどり着けず、北海で鯖漁をしているトロール船を追いかけているのがおります。
首相:それできみはいったいこの問題にどう対処するつもりだ?
中佐:はい。飛行機は回収できると思われます。その後は、同僚の女性科学者の案があります。
首相:女性の科学者がいるのかね?
中佐:素敵な女性科学者です、首相。
中佐:女性科学者、こちらへ来てくれないか。
女性科学者:おはようございます、首相殿。
首相:おい!きみはさっき、素敵な女性科学者と言ったはずだ。
中佐:あ、はい。えっと、女性科学者、眼鏡を外したまえ。
首相:おお、うん、いいね。
女性科学者:こちらが私の案です。
首相:ふ~む、、
中佐:女性科学者、眼鏡をかけたまえ。
首相:おぅ! それで、怖がりの猫どもにはどう対処するつもりかね?
女性科学者:2面戦略です。まず飛行制御システムを改造し、同時に、猫に実際に飛行機が操縦できるよう訓練します。これにより、航空戦で人命を失うリスクを回避できます。
首相:だが猫だけが操縦するなら、どこか安全で居心地の良いところへ飛んで行ってしまうだろう。ドイツには近づかんよ。
女性科学者:そこでもう一面の戦略です。私は急に気づいたのですが、猫にとって人間はみな同じに見えます。我々がどんな困難な戦いを行っているのか、彼らには分からないのです。そこで私は彼らに映像を見せたり、猫に理解できる言葉で講義を行い、ナチスの脅威について教えました。
首相:それで?
中佐:猫たちは度肝を抜かれていましたよ。女性科学者は正しい。彼らは何に対して戦かっているのかまるで知りませんでした。今、彼らは外に整列して、準備満々、戦いに意欲を見せています。
首相:ではきみたちは私に、猫だけで飛行するスピットファイア戦隊の出撃命令を出せというのかね?
中佐:はい。
女性科学者:はい。
首相:まあ、いいか。私はすっかり酔っぱらっているからな。
(ピアノ)
歌:どこへ行ってしまった、夏の日々よ。誰が去年の9月のバラを見つけることができるのか。どこへ行ってしまった、過ぎし年の雪たちよ。どこへ消えたのか、どこへ行ったのだろう。
コンピューター:「夏の日々」のファイルが見つかりません。「去年の9月のバラ」は検索不可能です。「過ぎし年の雪たち」の住所は不明。スペルを確認するか、他の雪で検索してください。
歌:どうすれば戻れるのだろう、我が青春の日々へ。
コンピューター:お待ちください。データベース更新中。検索開始。ルートは計算できません。
歌:どこへ行ってしまった、
コンピューター:このディレクトリにありません。
歌:誰が見つけられる、
コンピューター:リクエストを完了できませんでした。
歌:どこへ行ってしまった、私の知る娘たちは。
コンピューター:宛先不明。このアドレスにメッセージを送信できません。
歌:人が争うことに意味があるのか。我々は愚かなだけなのか。
コンピューター:ファイル検索中。「人生の意義」。致命的エラーが発生しました。
歌&コンピューター:確認して再検索してください。
ラジオ4「アーチャーズ」の時間です。アーチャーズを本当に聞くつもりでない人でも、ご存じのように、たまたま放送しているのを聞いちゃうことがあるでしょう。今回は「新しい出会いの場」。でも赤ちゃんではなく、単に、誰かがやってきたという意味です。
(テーマ曲)
陽気な男:やあ。また誰がやって来たのかと思った。
女:いつも疲れた声で話す男のうちの一人ね。
疲れた男:そうなんだ、もうぐったりだよ。やあ、いつも陽気に話す男のうちの一人。それからこじんまりした皮肉屋の女のうちの一人。女はみな皮肉屋だけどね、2人を除いて。
陽気な男:やあ。きみは一杯やる必要がありそうだ。
疲れた男:まあ、いやとは言わないよ。
女:あなた、戦争に行ってたみたいに見えるわ。
疲れた男:うん。今週はちょっとてんてこ舞いだったんだ。
陽気な男:はい、どうぞ。これは店のおごりだ。どうやら私はこのパブのオーナーらしい。
疲れた男:ありがとう。うん、これは効くねぇ。
陽気な男:まさにほしかったって顔だな。
女:それだけ働いたのよ、きっと。
疲れた男:どうだろう、きっとそうなんだろうね。
(みなでため息)
女:それで、そんなに疲れてなにしてたの?
疲れた男:それが、アンドリューの原価算定を手伝った帰りでね。彼が置きたがっている箱用の財務分析計算小切手が戻ってきたんだ。
女:アンドリューが箱を置きたがっているって?
疲れた男:そういう計画なんだ。確か靴箱だったな。
女:靴箱?うまくできるといいけど。だってアンドリューが靴箱を置くようなタイプには見えないもの。
疲れた男:どうだろう?やる気はありそうだったけど。そのために何週間も前から台所のテーブルを片付けてたよ。
女:台所のテーブルに箱を?それは実際に見るまで信じられないわね。
疲れた男:彼は本気らしいよ。でももちろんこれはアーチャーズだから、まずはじめに予算を出して、財政計画を作成し、銀行を訪ね、評議会の了承を得、それにEUもね。それに当然、彼の兄弟は彼が台所のテーブルにセロテープを張り付けるのを見張っているだろう。だからあなたがこの番組を今後6か月の間に偶然聞くことがあれば、我々は依然としてアンドリューと彼のバカげた箱の話を続けていることでしょう。
(テーマ曲)
レッド:わが友人たちよ。食糧は多くはなかろうが、我々皆が食べるには不足はないはずだ。それを仲間内で奪い合ったりすると、圧制者の前で我々の品位を落とすことになる。だから今回、我々の目前に食事が放り出された時は、争ってはいけない。威厳をもって、順番に、公平に食糧を分けよう。そうすれば皆、充分に食べることができ、捕獲者に対して、我々の団結力と、力を見せつけることができるのだ。同意するかね、我が同志ブルー?
ブルー:はい。
レッド:我が同志グリーン?
グリーン:はい。
レッド:我が同志イエロー?
イエロー:はい。
レッド:そして私、皆の同志レッドもだ。よろしい。やって来る音がする。忘れるな、1度づつだぞ。
子供たち:3、2、1、はじめ!
(むしゃむしゃ)
レッド:ああ、可哀そうな友人たち。どうしようもないんだな。みなとてもおなかをすかせた、腹ぺこカバさんなんだ。
(むしゃむしゃ)
首相:それで、中佐?
中佐:その、良い知らせではありません。
首相:当ててみせようか。きみたちの高度な講義にも関わらず、空に飛び立った瞬間、猫どもはみなバハマ諸島に向けて逃げて行ったんだな。
女性科学者:いえ、違います。
中佐:それより悪い知らせでして、首相。彼らはドイツに降伏しました。
首相:なんだと?
女性科学者:その通りです。実のところ、ナチスの主旨である領土拡大や冷酷性、弱者に対する強者の優位。これらは種としての猫の哲理でもあるのです。彼らはそれに対して戦うことに異議があるようでして。
首相:つまり、猫はナチスだと言うのかね?
中佐:どうやらそのようです。はい。
首相:では、ドイツ軍は我々の猫テクノロジーを手に入れただけでなく、いまや我々の猫パイロットが操縦するスピットファイア戦隊が、我々を狙っているわけだ。
中佐:恐れながらそのとおりです。申し訳ありません。でも全てが無駄に終わったわけではありません。私たちは海軍と話して、ちょっと面白い対抗策を開発しました。まず、潜水艦いっぱいにフクロウを載せて、
首相:それはいい案だ!
なるほど。あなたは私の話を聞きたいとおっしゃる。では、不可解な死と魔女の呪い、この2つの話をしてあげましょう。ただし、すでにネタはちょっとバレているけれども。
私がある週末を学生時代からの古い友人と過ごしていたときのこと。彼は、私にとってはチャーリー。でも貴族名鑑に記載されている名は、ウィンビンキンシムシャム公爵。ついでながら、不注意な人は、この名前は発音通りに「ウィンビンキンシムシャム」と綴ると思いがちだが、正しい綴りは、ケント。グラマー・スクール出の成り上がり者の多くが、この小さな間違いをしでかして、その代償を命で払ったものです。
私は彼から、専用の部屋を使うよう懇願され、よって私が、そこからの海の眺めを遮っている東棟を取り壊す仕事にとりかかっていたところ、チャーリーがやってきました。
「ああ、フィネモア。できれば来月12日を空けておいてほしいんだが」
「もちろんだよ」私は答えました。「なにをやるんだい?夜の宴会、それともティー・パーティ?」
「残念ながらどちらでもない。宴会の豆は全部食べてしまったし、パーティもし尽した。12日は僕の葬式になるだろう」
「なんてこった!」I ejaculated - which is an old-fashioned word for exclaimed, as you know perfectly well.
「どういうことだい?病気なのか?」
「いいや。その証拠に僕は今朝、運動がてら英仏海峡を泳いで渡ってフランス人の顔にパンチをくらわしてから戻ってきた。僕はすごく元気だよ」
「ではいったいどうして葬式なんて暗い話をするんだ?」
「それはな、フィネモア、これを知ったら驚くかね?ウィンビンキンシムシャムの公爵は、、呪われている」
私はこの問いを考慮しました。「もしきみがそれを口にしたら、うん、たぶんそうだろうね」私はようやく答えました。「でも今となっては、それほど驚かないかも」
「それでは。僕の家系は呪われているんだ」
「それは大変だ!」私は大声で言いました。私は驚きに対する自分の反応を予測することが苦手なんです。
「残念ながらね。長い間、代々のウィンビンキンシムシャム公爵は、40才を前にして亡くなっている。例えば僕の曽祖父は、狩猟中の事故で死亡した。誰かが愚かにもキツネに銃を渡してね。そして祖父は、40才の誕生日の前夜に逃亡列車に轢かれて死亡し、父もまた、40才の誕生日の前夜に亡くなったんだ。しかもそれだけでなく、」
「まさかきみは」私は途中で口をはさんだ。「お父上も逃亡列車に轢かれたなんて言うんじゃないよね。だとしたら僕はショックで死んでしまうよ」
「その通りだよ」
「ふうん、そうなんだ」私は言った。本当に私は驚きに対する予測が下手です。
「しかもただの逃亡列車じゃない。祖父を殺したのとまったく同じ列車だったんだ」
「え?」
「まだ捕まらなくてね。列車は荒野に逃げ込んでそこで暮らしている。ときおり石炭や水、それから乗客を盗みに戻ってくるんだが、その時、僕の祖先を殺したんだ」
「でもどうしてウィンビンキンシムシャムたちはそこまで呪われているんだい?」私は尋ねた。
「それには私が答えよう」と、声がしました。我々が振り向くと、そこには年老いた紳士が一人。そのいでたちは、牧師用の襟、白い衣に司祭の祭服、広縁の帽子、牧師用のズボン、そして牧師用のソックス。あきらかに彼は牧師、あるいは仮装した偽牧師。一つだけ確かなのは、彼は仮装した牧師ではないということ。
「お邪魔して申し訳ない。私は通りすがりの牧師です」
「思ったとおりだ!」私は叫びました。
「お分かりかと思うが、これから仮装パーティに向かう途中で」
「そうとは思わなかった!」私は叫びました。「衣装はどこに?」
「ん?いま着てるのがそうだよ。これからアビシニア・アダ・バプテストの役を演じるんだが、私自身はもちろん非国教徒のギデオン教会員でね。それはともかく、私はさきほどの謎を解くことができる」
興味をもった我々は、彼に話を続けるよう頼みました。
「え?なぜそんなことをするんだね?」
彼は困惑した表情で言いました。
「どうして話を続けないと思うんだ?私は話を続けようとしていた。きみたちが私に話を続けるよう頼む声を聞くために話を止めただけだったのに」
怒られた我々は、もう頼まないことを約束して、彼に話を続けることを続けるようお願いしました。
「ならよろしい。全ては最初の公爵、きみの大々々々々祖父が―皮肉なことにそれほど偉大ではなかったが―300年前に残酷にも村の女を魔女だとして焼き殺した日から始まった。その日は彼女の40才の誕生日の前夜だった。彼女は最後に、いつまでも災難が降りかかるよう呪いの言葉を残したのだ」
「なるほど」と私は言いました。「でもなぜあなたはそんなに詳しいんです?」
「それは、記憶力がいいからかもしれないな。ハ!ハ!ハ!」
「、、ごめんなさい。よく分からないけど」
「なんでもないよ。ハ!ハ!ハ!」
「そうか。それってもしかしてあなたは、次の犠牲者にほくそ笑むためにこの世に姿を現した魔女の幽霊?」
「なんだと、なぜそれを、どうやって、、(姿を変える)まったく、なぜ分かったの?」
「だって、結構分かりやすかったよ。ハハハ!なんて。すごく魔女っぽいもの」
「私は魔女じゃないわ。話を聞いてなかったの?そもそも最初の公爵が、誰かを焼き殺したかったんだけど、魔法を使う人を見つけることができなかったから、解釈を広げて、猫を飼っている醜い女を魔女だと決めることにしたのよ。でもそれすら見つけることができなかったから、彼は村で美女コンテストを開催したの。優勝商品は彼との一夜、最下位の商品は猫。私は猫をもらったわ」
「でも、この呪いを解く方法はないのかい?」チャーリーが機転をきかせずに言いました。
「ないわ!」と魔女が叫びました。「この執念深い復讐は、私を殺したあの男の名前を継ぐ全ての人に永遠に付きまとうでしょう、ケント公爵にね!」
「ケント?ううん、違うよ。僕はウィンビンキンシムシャム公爵だ。ケントと綴るだけで」
「あら、そうなの?そう、それは困ったわね。よろしい。あなたの呪いは解けました。私は本物のケント公爵を探し出します。彼がどこにいようとも!」
「ケント州にいるんじゃないかな」
こうして魔女は消え去りました。チャーリーは40才の誕生日を迎えることができ、そのあとも長く幸せな人生を送りました。そして昨年、85歳まで生きた彼は、自宅のベッドで平穏に、逃亡列車に轢き殺されました。
だがこの話にはまだ続きがあります。今までの話の中で最も衝撃的なことが。
まさにあの夜、疲れ切った私は自分の部屋に戻り、なにげなくカレンダーを見て気付いたのです。なんと、あの奇妙な出来事は全て、他でもない、火曜日に起こったのだ!
やはり私は驚きを予測するのが苦手なようですね。おやすみなさい!
今回のKENT(スペルはケント。でも発音はウィンビンキンシムシャム)も
最高に面白くて大好き!
その中で一か所、英語のままの文章がありますが、これは青少年の健全な育英のために、
というより、原文のほうがずっと面白いかな、と思いまして。
決して、手を抜いているわけではありませんよ(←と、言い訳…)
↓
それでは、後半をどうぞ!
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パイロット:よし、みんな。このポンコツを飛ばして、ドイツ兵をやっつけられるかどうか試してみようじゃないか。準備はいいか、アーチー?
アーチ―:いつでもOKです。
パイロット:きみはどうだ、ロフティ?
ロフティ:準備OKです。
パイロット:きみは?ミスター・ピクルス?
ミスター・ピクルス:ミャオ。
パイロット:では出撃。よし、キャット・ナビをONに。
アーチ―:ミスター・ピクルス、どの方向へ?
ミスター・ピクルス:ミャオ。
パイロット:左だな。出撃!
中佐:このような具合で、滑り出しはいたって順調でした。
首相:ではどこでおかしくなったんだ?
中佐:それが、我々の知りえた範囲では、猫はまさか撃たれるとは思わなかったようで。
首相:あぁ。
中佐:ええ。これが驚きだったらしく、その、、首相、猫に水をかけた経験はおありですか?
首相:あるよ、中佐。猫はすごくいやがっていたな。
中佐:そうでしょう。それが、弾丸のほうがもっといやなようでして。今や我々のスピットファイア機はスイス中の木やガレージの屋根に着陸しております。
首相:なんてこった、全戦隊がかね?
中佐:はい。その、、一機だけドイツまでたどり着けず、北海で鯖漁をしているトロール船を追いかけているのがおります。
首相:それできみはいったいこの問題にどう対処するつもりだ?
中佐:はい。飛行機は回収できると思われます。その後は、同僚の女性科学者の案があります。
首相:女性の科学者がいるのかね?
中佐:素敵な女性科学者です、首相。
中佐:女性科学者、こちらへ来てくれないか。
女性科学者:おはようございます、首相殿。
首相:おい!きみはさっき、素敵な女性科学者と言ったはずだ。
中佐:あ、はい。えっと、女性科学者、眼鏡を外したまえ。
首相:おお、うん、いいね。
女性科学者:こちらが私の案です。
首相:ふ~む、、
中佐:女性科学者、眼鏡をかけたまえ。
首相:おぅ! それで、怖がりの猫どもにはどう対処するつもりかね?
女性科学者:2面戦略です。まず飛行制御システムを改造し、同時に、猫に実際に飛行機が操縦できるよう訓練します。これにより、航空戦で人命を失うリスクを回避できます。
首相:だが猫だけが操縦するなら、どこか安全で居心地の良いところへ飛んで行ってしまうだろう。ドイツには近づかんよ。
女性科学者:そこでもう一面の戦略です。私は急に気づいたのですが、猫にとって人間はみな同じに見えます。我々がどんな困難な戦いを行っているのか、彼らには分からないのです。そこで私は彼らに映像を見せたり、猫に理解できる言葉で講義を行い、ナチスの脅威について教えました。
首相:それで?
中佐:猫たちは度肝を抜かれていましたよ。女性科学者は正しい。彼らは何に対して戦かっているのかまるで知りませんでした。今、彼らは外に整列して、準備満々、戦いに意欲を見せています。
首相:ではきみたちは私に、猫だけで飛行するスピットファイア戦隊の出撃命令を出せというのかね?
中佐:はい。
女性科学者:はい。
首相:まあ、いいか。私はすっかり酔っぱらっているからな。
(ピアノ)
歌:どこへ行ってしまった、夏の日々よ。誰が去年の9月のバラを見つけることができるのか。どこへ行ってしまった、過ぎし年の雪たちよ。どこへ消えたのか、どこへ行ったのだろう。
コンピューター:「夏の日々」のファイルが見つかりません。「去年の9月のバラ」は検索不可能です。「過ぎし年の雪たち」の住所は不明。スペルを確認するか、他の雪で検索してください。
歌:どうすれば戻れるのだろう、我が青春の日々へ。
コンピューター:お待ちください。データベース更新中。検索開始。ルートは計算できません。
歌:どこへ行ってしまった、
コンピューター:このディレクトリにありません。
歌:誰が見つけられる、
コンピューター:リクエストを完了できませんでした。
歌:どこへ行ってしまった、私の知る娘たちは。
コンピューター:宛先不明。このアドレスにメッセージを送信できません。
歌:人が争うことに意味があるのか。我々は愚かなだけなのか。
コンピューター:ファイル検索中。「人生の意義」。致命的エラーが発生しました。
歌&コンピューター:確認して再検索してください。
ラジオ4「アーチャーズ」の時間です。アーチャーズを本当に聞くつもりでない人でも、ご存じのように、たまたま放送しているのを聞いちゃうことがあるでしょう。今回は「新しい出会いの場」。でも赤ちゃんではなく、単に、誰かがやってきたという意味です。
(テーマ曲)
陽気な男:やあ。また誰がやって来たのかと思った。
女:いつも疲れた声で話す男のうちの一人ね。
疲れた男:そうなんだ、もうぐったりだよ。やあ、いつも陽気に話す男のうちの一人。それからこじんまりした皮肉屋の女のうちの一人。女はみな皮肉屋だけどね、2人を除いて。
陽気な男:やあ。きみは一杯やる必要がありそうだ。
疲れた男:まあ、いやとは言わないよ。
女:あなた、戦争に行ってたみたいに見えるわ。
疲れた男:うん。今週はちょっとてんてこ舞いだったんだ。
陽気な男:はい、どうぞ。これは店のおごりだ。どうやら私はこのパブのオーナーらしい。
疲れた男:ありがとう。うん、これは効くねぇ。
陽気な男:まさにほしかったって顔だな。
女:それだけ働いたのよ、きっと。
疲れた男:どうだろう、きっとそうなんだろうね。
(みなでため息)
女:それで、そんなに疲れてなにしてたの?
疲れた男:それが、アンドリューの原価算定を手伝った帰りでね。彼が置きたがっている箱用の財務分析計算小切手が戻ってきたんだ。
女:アンドリューが箱を置きたがっているって?
疲れた男:そういう計画なんだ。確か靴箱だったな。
女:靴箱?うまくできるといいけど。だってアンドリューが靴箱を置くようなタイプには見えないもの。
疲れた男:どうだろう?やる気はありそうだったけど。そのために何週間も前から台所のテーブルを片付けてたよ。
女:台所のテーブルに箱を?それは実際に見るまで信じられないわね。
疲れた男:彼は本気らしいよ。でももちろんこれはアーチャーズだから、まずはじめに予算を出して、財政計画を作成し、銀行を訪ね、評議会の了承を得、それにEUもね。それに当然、彼の兄弟は彼が台所のテーブルにセロテープを張り付けるのを見張っているだろう。だからあなたがこの番組を今後6か月の間に偶然聞くことがあれば、我々は依然としてアンドリューと彼のバカげた箱の話を続けていることでしょう。
(テーマ曲)
レッド:わが友人たちよ。食糧は多くはなかろうが、我々皆が食べるには不足はないはずだ。それを仲間内で奪い合ったりすると、圧制者の前で我々の品位を落とすことになる。だから今回、我々の目前に食事が放り出された時は、争ってはいけない。威厳をもって、順番に、公平に食糧を分けよう。そうすれば皆、充分に食べることができ、捕獲者に対して、我々の団結力と、力を見せつけることができるのだ。同意するかね、我が同志ブルー?
ブルー:はい。
レッド:我が同志グリーン?
グリーン:はい。
レッド:我が同志イエロー?
イエロー:はい。
レッド:そして私、皆の同志レッドもだ。よろしい。やって来る音がする。忘れるな、1度づつだぞ。
子供たち:3、2、1、はじめ!
(むしゃむしゃ)
レッド:ああ、可哀そうな友人たち。どうしようもないんだな。みなとてもおなかをすかせた、腹ぺこカバさんなんだ。
(むしゃむしゃ)
首相:それで、中佐?
中佐:その、良い知らせではありません。
首相:当ててみせようか。きみたちの高度な講義にも関わらず、空に飛び立った瞬間、猫どもはみなバハマ諸島に向けて逃げて行ったんだな。
女性科学者:いえ、違います。
中佐:それより悪い知らせでして、首相。彼らはドイツに降伏しました。
首相:なんだと?
女性科学者:その通りです。実のところ、ナチスの主旨である領土拡大や冷酷性、弱者に対する強者の優位。これらは種としての猫の哲理でもあるのです。彼らはそれに対して戦うことに異議があるようでして。
首相:つまり、猫はナチスだと言うのかね?
中佐:どうやらそのようです。はい。
首相:では、ドイツ軍は我々の猫テクノロジーを手に入れただけでなく、いまや我々の猫パイロットが操縦するスピットファイア戦隊が、我々を狙っているわけだ。
中佐:恐れながらそのとおりです。申し訳ありません。でも全てが無駄に終わったわけではありません。私たちは海軍と話して、ちょっと面白い対抗策を開発しました。まず、潜水艦いっぱいにフクロウを載せて、
首相:それはいい案だ!
なるほど。あなたは私の話を聞きたいとおっしゃる。では、不可解な死と魔女の呪い、この2つの話をしてあげましょう。ただし、すでにネタはちょっとバレているけれども。
私がある週末を学生時代からの古い友人と過ごしていたときのこと。彼は、私にとってはチャーリー。でも貴族名鑑に記載されている名は、ウィンビンキンシムシャム公爵。ついでながら、不注意な人は、この名前は発音通りに「ウィンビンキンシムシャム」と綴ると思いがちだが、正しい綴りは、ケント。グラマー・スクール出の成り上がり者の多くが、この小さな間違いをしでかして、その代償を命で払ったものです。
私は彼から、専用の部屋を使うよう懇願され、よって私が、そこからの海の眺めを遮っている東棟を取り壊す仕事にとりかかっていたところ、チャーリーがやってきました。
「ああ、フィネモア。できれば来月12日を空けておいてほしいんだが」
「もちろんだよ」私は答えました。「なにをやるんだい?夜の宴会、それともティー・パーティ?」
「残念ながらどちらでもない。宴会の豆は全部食べてしまったし、パーティもし尽した。12日は僕の葬式になるだろう」
「なんてこった!」I ejaculated - which is an old-fashioned word for exclaimed, as you know perfectly well.
「どういうことだい?病気なのか?」
「いいや。その証拠に僕は今朝、運動がてら英仏海峡を泳いで渡ってフランス人の顔にパンチをくらわしてから戻ってきた。僕はすごく元気だよ」
「ではいったいどうして葬式なんて暗い話をするんだ?」
「それはな、フィネモア、これを知ったら驚くかね?ウィンビンキンシムシャムの公爵は、、呪われている」
私はこの問いを考慮しました。「もしきみがそれを口にしたら、うん、たぶんそうだろうね」私はようやく答えました。「でも今となっては、それほど驚かないかも」
「それでは。僕の家系は呪われているんだ」
「それは大変だ!」私は大声で言いました。私は驚きに対する自分の反応を予測することが苦手なんです。
「残念ながらね。長い間、代々のウィンビンキンシムシャム公爵は、40才を前にして亡くなっている。例えば僕の曽祖父は、狩猟中の事故で死亡した。誰かが愚かにもキツネに銃を渡してね。そして祖父は、40才の誕生日の前夜に逃亡列車に轢かれて死亡し、父もまた、40才の誕生日の前夜に亡くなったんだ。しかもそれだけでなく、」
「まさかきみは」私は途中で口をはさんだ。「お父上も逃亡列車に轢かれたなんて言うんじゃないよね。だとしたら僕はショックで死んでしまうよ」
「その通りだよ」
「ふうん、そうなんだ」私は言った。本当に私は驚きに対する予測が下手です。
「しかもただの逃亡列車じゃない。祖父を殺したのとまったく同じ列車だったんだ」
「え?」
「まだ捕まらなくてね。列車は荒野に逃げ込んでそこで暮らしている。ときおり石炭や水、それから乗客を盗みに戻ってくるんだが、その時、僕の祖先を殺したんだ」
「でもどうしてウィンビンキンシムシャムたちはそこまで呪われているんだい?」私は尋ねた。
「それには私が答えよう」と、声がしました。我々が振り向くと、そこには年老いた紳士が一人。そのいでたちは、牧師用の襟、白い衣に司祭の祭服、広縁の帽子、牧師用のズボン、そして牧師用のソックス。あきらかに彼は牧師、あるいは仮装した偽牧師。一つだけ確かなのは、彼は仮装した牧師ではないということ。
「お邪魔して申し訳ない。私は通りすがりの牧師です」
「思ったとおりだ!」私は叫びました。
「お分かりかと思うが、これから仮装パーティに向かう途中で」
「そうとは思わなかった!」私は叫びました。「衣装はどこに?」
「ん?いま着てるのがそうだよ。これからアビシニア・アダ・バプテストの役を演じるんだが、私自身はもちろん非国教徒のギデオン教会員でね。それはともかく、私はさきほどの謎を解くことができる」
興味をもった我々は、彼に話を続けるよう頼みました。
「え?なぜそんなことをするんだね?」
彼は困惑した表情で言いました。
「どうして話を続けないと思うんだ?私は話を続けようとしていた。きみたちが私に話を続けるよう頼む声を聞くために話を止めただけだったのに」
怒られた我々は、もう頼まないことを約束して、彼に話を続けることを続けるようお願いしました。
「ならよろしい。全ては最初の公爵、きみの大々々々々祖父が―皮肉なことにそれほど偉大ではなかったが―300年前に残酷にも村の女を魔女だとして焼き殺した日から始まった。その日は彼女の40才の誕生日の前夜だった。彼女は最後に、いつまでも災難が降りかかるよう呪いの言葉を残したのだ」
「なるほど」と私は言いました。「でもなぜあなたはそんなに詳しいんです?」
「それは、記憶力がいいからかもしれないな。ハ!ハ!ハ!」
「、、ごめんなさい。よく分からないけど」
「なんでもないよ。ハ!ハ!ハ!」
「そうか。それってもしかしてあなたは、次の犠牲者にほくそ笑むためにこの世に姿を現した魔女の幽霊?」
「なんだと、なぜそれを、どうやって、、(姿を変える)まったく、なぜ分かったの?」
「だって、結構分かりやすかったよ。ハハハ!なんて。すごく魔女っぽいもの」
「私は魔女じゃないわ。話を聞いてなかったの?そもそも最初の公爵が、誰かを焼き殺したかったんだけど、魔法を使う人を見つけることができなかったから、解釈を広げて、猫を飼っている醜い女を魔女だと決めることにしたのよ。でもそれすら見つけることができなかったから、彼は村で美女コンテストを開催したの。優勝商品は彼との一夜、最下位の商品は猫。私は猫をもらったわ」
「でも、この呪いを解く方法はないのかい?」チャーリーが機転をきかせずに言いました。
「ないわ!」と魔女が叫びました。「この執念深い復讐は、私を殺したあの男の名前を継ぐ全ての人に永遠に付きまとうでしょう、ケント公爵にね!」
「ケント?ううん、違うよ。僕はウィンビンキンシムシャム公爵だ。ケントと綴るだけで」
「あら、そうなの?そう、それは困ったわね。よろしい。あなたの呪いは解けました。私は本物のケント公爵を探し出します。彼がどこにいようとも!」
「ケント州にいるんじゃないかな」
こうして魔女は消え去りました。チャーリーは40才の誕生日を迎えることができ、そのあとも長く幸せな人生を送りました。そして昨年、85歳まで生きた彼は、自宅のベッドで平穏に、逃亡列車に轢き殺されました。
だがこの話にはまだ続きがあります。今までの話の中で最も衝撃的なことが。
まさにあの夜、疲れ切った私は自分の部屋に戻り、なにげなくカレンダーを見て気付いたのです。なんと、あの奇妙な出来事は全て、他でもない、火曜日に起こったのだ!
やはり私は驚きを予測するのが苦手なようですね。おやすみなさい!