新・仏像ワンダフル!

千年の時を超えて仏像との新しい出会い
いやいや街を見渡せばよく似た人がいたような・・

弥勒如来坐像 奈良・東大寺 平安時代

2011-09-03 05:38:18 | 旧仏像ワンダフル
仏像の眼差しの焦点というのは
まず合っていないじゃないだろうか?

開眼、半眼、伏眼、憤怒でひん剥いていても
やっぱりバッチリ目が合うという事は
ないように思う。

何故か観るものの中を通り抜けて
彼方を見つめるか、
思慮慈愛の眼差しは現存するものを
見ているわけではなく空中に飛散してしまう
ように思う。

そんな中で、もうちょっとで会話が出来そうな
中身が鶴田浩二で
「実はね 古い奴だとお思いでしょうが」
とか語りだしそうな感じがしたのが
東大寺の弥勒如来。

身を乗り出して片手にちょっと重心を置いて
前に差し出した手のひらは
何かモノ言いたげに見えて仕方ない。