新・仏像ワンダフル!

千年の時を超えて仏像との新しい出会い
いやいや街を見渡せばよく似た人がいたような・・

PCに大日如来

2012-02-24 17:41:33 | 旧仏像ワンダフル
とても不思議な事がありました。

公私に渡って、これまでの価値観や成果が否定されるような
出来事が続いていました。

状況が日替わりでめまぐるしく変化する中
自分の中でも変化を受け入れて
まずは生活を一から作り直そうという覚悟と一緒に
ここのところ過ごしていました。

山頭火のように仕事も家族も何もかも捨てて
放浪出来たらどんなに楽かな・・頭の隅でつぶやきながら
従来の仕事も続けつつ心機一転を図っていたんです。

私にはひとつプランがありました。
組織が蘇るカギとなる人材と会議テーブルで談笑する絵が
なぜか時々頭に浮かんで見えていました。

平等院の雲中供養菩薩さんの面々も
意識の底のほうに沈殿していきました。
粘り強く、ヤケクソにならないで、気力を養う。
私のために祈っておくれ~

ところが急転直下、組織は刷新されるという事になり、
新しい人材で改変する事に決定、
その描いていた人物が呼び寄せられる事になりました。
自分の中では正に九死に一生。
狭い業界の話ではありますが、伝統が死にかけていたのだから。



という事で、少しゆとりができた心で大日如来を切って
相棒のPCにお供えしてみました。

意識の塊であるような仏像ですから
もう一歩迫って観ることができればいいなあと思います。












頭部 北7号

2012-02-15 08:50:16 | 旧仏像ワンダフル
よこしまな感じの北7号さん。

もっと清らかな印象なのですが
どうも自分のレンズのフィルターが
ゆらゆらしています。



全体像は横向きで
向かって左になびくデザインなので
お顔や胴体の年輪の中心が左に寄って
いるのでしょう。
 
本当に隅々まで心を配った菩薩さん達なのですね。

さて頭部のアップもこれで終了です。
あとは現地で現物を仰ぎながら・・・描けたらいいなぁ。

時間的には出来そうな気もする今日この頃。

頭部 北12号

2012-02-09 10:12:24 | 旧仏像ワンダフル
四角い顔の北12号さん。
しかしその眼差しは、あくまでもまろやか~



移り変わる毎日、
いつもでも変わらない
仏像という物体に意識が込められたもの。

変化を受け入れ進化していくしかない人間を
ただ流されて溺れてしまわないように
つなぎとめてくれるような優しい眼差しに見えます。



頭部 南23号

2012-02-07 06:15:37 | 旧仏像ワンダフル
輪郭や目鼻のくっきりとした南23号さん。



本来は横向きが正面なわけですが
頭部は完全立体の丸彫り、
どの角度からも美しいお顔です。

本体各所に削り取った跡が残り
もっとダイナミックな菩薩さまだったようです。

しかしなくした部分を補って余りある
落ち着いた仕上がりだと思います。

永遠に完成されないロマンを感じますね。

頭部 南24号

2012-02-05 16:14:38 | 旧仏像ワンダフル
味付けがくどくなってしまった南24号さん。

塗料の剥離がスパイスの域を超えて
濃厚ソースの出来栄えです。



それに惑わされたのか
はたまた自分の中心が揺らいでいるのか
形がまったく掴めませんでした。

もう設計変更しては建て直し
リフォームしてもまたやり直しの
納期がなくてよかったね工事、
のような仕上がりです。

まっさらな紙に1から書いたほうが
よっぽど早いとは思いますが
土俵際でねばってみました。
最後はうっちゃり!

頭部 南13号

2012-02-03 08:49:23 | 旧仏像ワンダフル
雲中供養菩薩の中でも異彩を放つ仏形の南13号さん。

明らかに顔の造りが違っていますね。
寄れば寄るほど宇宙人、やっぱり一番人間に近そうな
いでたちで耳が異常に巨大な事が原因でしょうか。



遠目に美人が歩いていて、気になってちょっと
お顔を拝見~~そこには穏やかながらも
年月の深く刻まれた空間が広がっていた・・

思わず手を合わせている自分がいるって感じです。

頭部 北18号

2012-02-02 08:47:53 | 旧仏像ワンダフル
おもいっきりお顔の中心に年輪を配する北18号さん。

まあなんと柔和な面持ち、
みている自分の口元も緩んできます。

それも、鼻の天辺に年輪の起点があって、
口元に収束して、ちょっとネズミ男のような
ヒゲにも見えてきて、愉快になってきます。

おそらく顔や胴体、雲などパーツが
別々に造られているので、そういった繊細な
表現が可能なのでしょうが、
細部にも神、いや仏は宿っております。



それは毎日の私の心の片隅を
確かに照らしてくれています。

自分の真実の姿を掘り起して
即した道を選んでいきたいものですね。