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両親の喧嘩に対する意識が子供に与える影響

2006年02月08日 | Weblog

ミネソタ大学によって「子供の喧嘩を容認している両親に育てられた子供ほど、暴力で感情を表現しようとする大人に育つ」という研究結果が報告された。逆に言えば、喧嘩を容認しない(相手をたたく行為は良くないことであると教える)両親に育てたれると、喧嘩を避け、暴力で感情を表す大人になる可能性は減少する。

この結果の特徴的な部分として、大半の家庭が「暴力容認(賛成)」と答えたことです。相手に殴られたら、殴り返すのが当たり前でそれが一番正しい行為である、と信じている親の割合は40%以上でした。

このような家庭環境で育って子供は、親の期待(考え)に答えようとするため、またそれが正しい行為であると学習しているため、必然的に暴力は間違っていないという考えにたどり着きます。そして、両親も家で喧嘩をしていることが多いので、さらなる問題を抱えることになるでしょう。

人間は学習します。それが正しくとも間違っていようとも、学習内容は環境です。
一度このような環境に身を置いてしまうと、「連鎖」により断ち切ることが容易ではなくなります。

よく「昔はこんな家庭や犯罪はなかったのに・・」という言葉を聞きますが、これは「連鎖」で増加しているためだと考えられます。

夜中に子供を連れ立って遊ぶ、パチンコ屋に行くために子供を置き去り、夕飯は冷凍ものやコンビニ弁当という家庭で育てば、それは当たり前と思い育ち、結果自分が大人になり新たなる家庭を築いた時、同じ繰り返し、またはさらり酷くなった行動を取ってしまう可能性は大でしょう。周囲の友達やTVや新聞による報道でも学習することは出来ますが、やはり一番大きな影響を与えるのは親です。