大阪のまちづくりぶろぐ

大阪でまちづくり活動をおこなっているみなさんの情報発信や交流を行うためのブログです。

御堂筋Talkin’About in アイ・スポット「地域活性化と映画」レポート

2011年08月05日 | まちづくり活動発表・交流会
2011年7月27日に行われた御堂筋Talkin’About inアイ・スポット「地域活性化と映画」に参加してきました。

御堂筋Talkin’Aboutとは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集まり語り合う“サロン”です。今回のテーマは「地域活性化と映画」です。

参加者は全員で24名でした。
この中には、自主製作映画を撮られている方や若手映画作家支援事業プロデューサー、映像制作会社の方、映画ロケ誘致のお仕事をされている方など映画の製作に関わられている方々、アジアン映画祭のボランティアスタッフなどとして映画祭の運営に関わられている方々など、映画に何らかの関わりをもった活動をされている方々が多く参加されていました。(もちろん、今回のテーマに興味のある一般の方も多く参加されていました)

(会場の様子)

ナビゲーターのお一人である山納さんからテーマについてのご説明があったあと、映画に関わりを持たれている方々のお話を中心に、「地域活性化と映画」について話し合いが進んで行きました。

映画製作に関わっておられている方々のお話
・若手の映画作家育成を行い、大阪で活動できるようにしたい
・大阪で映画を撮っても、東京のミニシアターで上映されている
・大阪で作品を公開できる場が必要(映画を撮っても、大阪には上映する場がない)
・東京のテレビ局(いわゆるキー局)が入らないと映画をつくることが難しい
・大阪を舞台にした映画は大阪の人しか見ないため、商業的な成功が難しい
・キー局が製作すると東京から見た大阪らしさが求められ、本当の大阪らしさを出せない
・本当の大阪の良さを映画によって発信したい
・大阪の本当の良さを発信するには、大阪の人が映画を撮る必要がある
・地域の人達と一緒になって映画製作をおこなうことで地域が盛り上がる
映画祭の運営に関わっておられる方々お話
・アジア映画が好き
・好きな映画監督にメールで連絡し、映画祭での上映を実現させた
・映画に携わる仕事をしている訳ではないが、自分にも出来ることはあると感じた
・映画祭をやっていても、なかなか気がついてもらえない
・日本でアジア映画を発信するのは大阪と認識されるようにしたい
・東京にしかやって来ない映画人(監督、俳優)を大阪に来てもらえるようにしたい
その他の方々のお話
・ロケ地となるような絵になる風景を知ってもらうことが大切
・単館系映画の情報が気軽に手に入らなくなっている
・映画料金が高い
・映画で大阪の本当の良い面(料亭文化など)を取り上げて欲しい
・映画の内容と地域の思いに隔たりがある場合もある

みなさんのお話からは、大阪に映画文化を根付かせたい、東京から見た大阪ではなく本当の大阪の良さを発信したいという想いを感じるとともに、地域と映画の間には、人材育成、撮影、上映、情報発信、観るなどといった、様々な面での関わりがあることがわかりました。

普段お会いすることのない業界の方々から貴重なお話を聞くことができましたが、なかでも印象に残ったのは、大阪観光コンベンション協会で映画ロケ誘致のお仕事をされている方の「プリンセストヨトミ」の撮影にまつわるお話でした。
大阪を舞台にした映画は年に2~3本公開されているそうですが、これまではロケ地の紹介について協力してきたそうです。しかし、「プリンセストヨトミ」では、映画製作会社に働きかけることで撮影開始前の記者発表を実現し、映画の撮影に関心を集めることで地域の方々を巻き込む環境をつくり、多くのエキストラが必要になる撮影や昼間の商店街での撮影などといった困難な撮影を成功に導いたとのことでした。
映画撮影にたくさんの人が集まると現場が混乱して大変だそうですが、「プリンセストヨトミ」ではあえて撮影に多くの人を巻き込むことにより、映画に求められたシーンの実現とともに、映画への関心を高めてヒットにつなげることを考えられたそうです。
これらの取り組み以外にも、プレミアム試写会時に大阪城を赤くライトアップする等、広報にも積極的に協力することで、映画のヒットに貢献されました。

お話をお伺いして、空堀商店街の方々とお話した時に挨拶代わりに「プリンセストヨトミ」を観たか?と聞かれたり、エキストラに参加した時の話やロケの様子を嬉しそうに話してくれたことを思い出しました。
「プリンセストヨトミ」に関してだけかもしれませんが、空堀商店街では映画が地域を元気にし、地域の方々が映画を応援するという関係が出来ているのではないかと感じました。

(プリンセストヨトミのポスターが貼られた空堀商店街の様子)

大阪をロケ地にしている映画は他にも多くありますが、この様な地域と映画の関係が存在しているイメージはありませんでした。(私が知らないだけかもしれませんが…)これはどれだけ多くの地域の方が、映画に直接に関わったかの差ではないかと思います。

この例だけで判断出来るものではないですが、映画による地域活性化は、ロケを誘致するだけではなく、様々な面で映画と地域の人々が深く関わり合い、支え合うことによって成し得るのではないかと感じました。

御堂筋Talkin’Aboutには様々な方々が参加されており、人と人を繋げるサロンとしての魅力も十分に発揮されています。みなさんもぜひご参加下さい。

次回の御堂筋Talkin’About in アイ・スポットは「大阪の夏祭りをふりかえる」をテーマにして、8月22日(月)に開催される予定です。詳細につきましてはわかり次第このブログでもご案内いたします。

なお、6月27日(月)に行われた御堂筋Talkin’About in アイ・スポット「パーソナルな大阪情報発信」の様子もこのブログにて紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。


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1 コメント

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ともに頑張ろう“湯の国ニッポン” (大滝温泉天城荘)
2012-05-22 10:42:51
 映画『テルマエ・ロマエ』『ノルウェイの森』ロケ地の大滝温泉天城荘でございます。
 いつもありがとうございます。
 昨年(2011年)9月の台風被害復旧が捗らず余儀なく休館をいただきながら、再開に備えを進めてまいりました。大勢の皆さまからの応援とご協力により、おかげさまでこのゴールデンウィークに再開でき連休期間は満室でした。年末年始・河津桜祭りを跨いで随分長いことお待たせしてしまったことをお詫び申し上げますとともに、リピーター様を中心に多くの皆さまにまたおもてなしをさせていただけるようになりましたこと本当に感謝でございます。
 今後もこれまで以上に個性に磨きをかけて、一人でも多くの皆さまの健康と幸福のお役に立ちたいと存じます。
 これからも『テルマエ・ロマエ』『ノルウェイの森』ともども大滝温泉天城荘、湯の国ニッポン、何卒宜しくお願いします。
 皆様の益々のご健勝をお祈り申し上げます。
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