ゆんたく日記

ドラマ、映画、旅行等々…自己満足で好きなこと書いていきます。

「今度は愛妻家」感想。

2010-02-09 19:38:04 | 映画
story

俊介(豊川悦司)はかつての人気カメラマンだが、今はろくに仕事もせずだらけた日々を過ごすダメ亭主。結婚10年目を迎えたある日、何かと世話を焼く妻のさくら(薬師丸ひろ子)が旅行に出かけ、しばしの独身気分を味わう俊介だったが、さくらが何日待っても戻らないことに次第に不安を募らせていき……。


親に勧められて観に行ってきました 今日は春のような気候で、映画観るのもったいないかなぁと思うほどでしたが、観て良かったです。宣伝で薬師丸さんとかが「あまり話せないんです」とか、ウチの親も「言えないんだなぁ」とか言うので、きっとなんらかの衝撃的な展開のある映画とは思っていましたが、ま、想像通りではあっても、それでも色んな解釈の仕方ができて奥深い映画でした 映像も行定監督らしく柔らかくて神秘的でした 
ネタバレです↓



トヨエツさんは浮気性でだらしない旦那さんで、薬師丸さんは健康オタクでちょっと世話焼きな奥さんで、最初は何気ない夫婦喧嘩が繰り広げられつつ物語が展開していくのですが、途中から薬師丸さんの居方に違和感を覚え始め、「もしかしたら。。」って予測しつつも「そんなのイヤだな」とか思いながら観進め、写真の現像シーンで全てが明らかになっていき、悲しみが募っていきます。 亡くなったってわかってからは、旦那さんの健康に気を遣うところ、旦那さんの汚れた靴を海で健気に洗うところ、なくした指輪を走って探しにいくところ、奥さんの愛情に溢れた行動にいちいちジーンときます 
亡くなってからの2人のシーンは、旦那さんの幻想だと捉えれば、奥さんが一人で旅行に行くところも、好きな人ができたと告白するところも、全ては夫が妻を忘れるために葛藤しているととれるけれど、本当に、奥さんが幽霊になって出てきたと捉えれば、それは全て現実なわけで、旦那さんが早く立ち直れるように、前に進めるように色んな嘘を演出しにこの世に降りてきたんだなぁって思えてきて、究極の愛情だなと思うのです。「じゃあ、もう1人で暮らせるね?」って問いかけるところも、自分がいないと生活できていない夫に「もう出てこなくて大丈夫なんだね?」って言ってるわけで。ちょっと切なくも温かい愛情を感じます 
最後に旦那さんが今まで言えなかった言葉を伝えると、奥さんが「知らなかったなぁ。私のことそんなに好きだったんだ」って言うシーンがあるのですが、そこらへんで、あぁ、これは夫婦で観るのちょっとキツイなって思ったり。笑 日本の旦那さんはなかなか奥さんに気持ちを伝えられないから、奥さんは寂しい思いをすることがあるかもしれないけれど、それはそういう言葉がとっても重くて大切なものだって感じている証拠なのだろうなぁと。だからこの映画を無理矢理旦那さんに観せて「ど~よ」みたいな奥様が出ないといいなぁと思っちゃいました(笑) そう考えると行定監督は偉い旦那さんだと思います 

ひとつだけ、浜田岳くんと水川あさみちゃんの話は必要だったのかしら?と思いました 私がこの話を解釈しきれていないだけなのでしょうか? なんだか話が個別的すぎて、別の作品になっちゃってたかなと思います。ま、演技力は素晴らしかったですけど 


久々にこんなに長く感想を書いてしまいました かなり心に残ったんだと思います

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