遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

李朝染付辰砂鶴紋細首瓶

2021年08月19日 | 古陶磁ー高麗・李朝

李朝の鶴紋細首瓶です。

最大径 25.7㎝、口径 5.7㎝、底径 11.5㎝。高 36.2㎝。重 2.75㎏。李朝中ー後期。

 

鶴は、3匹描かれています。

 

主に、足の位置が違います。最初の鶴の脚が前向きなのに対して、

足が後ろ上向きです。

3匹目の鶴は、

下後ろ方向に足があります。

 

鶴と鶴の間には、雲気紋と草花紋が描かれています。

 

下部には、ぐるりと渦巻き模様。うまの目?(^^;

 

焼成時にくっ付きを防ぐために撒かれた砂が付着しています。

 

器体表面にはびっしりとジカンが見られます。

先日紹介した李朝染付草紋大徳利と器形は非常によく似ています(今回の品が一回り大きい)が、ずいぶん趣きが違います。もちろん、悪質な補修もなされていません(^^;

今回の品の一番の見所は、鶴のひょうきんな表情、特に、辰砂でポツンと表された鶴の頭の赤い部分でしょう。地味な器肌に、ひかえめに打たれた銅の赤が効果的です。

本当は、もっと後ろの頭頂付近が赤いのですが、これじゃあ、赤鼻のツルさん(^^;  でも、この際、硬いことは言わずに・・大らか李朝(^.^)


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2 コメント

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遅生さんへ (Dr.K)
2021-08-19 14:25:15
だんだんと良い物が登場してきますね(^_^)
辰砂は珍しいし、貴重ですよね。
鶴の頭頂部にぽつんと描かれた辰砂は、極めて効果的ですね(^-^*)
この細首大瓶を、より一層、華やかなものにしていますね(^-^)
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Dr.kさんへ (遅生)
2021-08-19 15:18:46
この品は、個人的には気に入っています。
辰砂は本当に少ないですね。伊万里よりは多いですが。いずれにしても、良い色を出すのが難しいのでしょう。

この品もそうですけれど、時代は確信がもてません。が、時代はさておいて、朝鮮半島の陶磁器には肩が凝らず、癒される物が多いです(^.^)
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