遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

李朝虎乗人物木偶

2021年08月12日 | おもしろグッズ

今回の品は、虎に乘った男の木偶(モグ)です。

高 26.2㎝、幅 21.6㎝、奥 7.9㎝。李朝後期(?)

李朝の木彫人形は、木偶(モグ)や木人(モギン)とよばれます。

一本の木から彫り出してあります。

虎と人物が素朴に彫られ、簡単に彩色されています。

葬儀時に使われた品(飾り、副葬品)だそうです。

何ともユーモラスな表情。

正装した貴人でしょうか。

李朝の民画には、猫のような虎、いわゆる猫虎がよく登場します。江戸時代、日本の絵師は、本物の虎を見たことがなかったので、李朝の絵の影響を受け、獰猛な虎ではなく、猫のような虎を描いたと言われています。

もし、絵ではなく、この木偶を手本にして描いていたら、江戸時代の虎は、のんきな父さん虎になっていたかも知れませんね(^.^)


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 高麗青磁鎬梅瓶 | トップ | 玉虫の産卵に立ち会った »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
遅生さんへ (Dr.K)
2021-08-12 20:19:54
木偶(モグ)と言う物を初めて見ました。
案外、素朴で穏やかな表情をしているんですね。
副葬品だったのですか。
このような物に囲まれていれば、穏やかに永眠できそうですね(^-^*)
返信する
Dr.Kさんへ (遅生)
2021-08-12 21:42:32
李朝の物は、民画にしても、面でも、おおらかです。そして、どことなくユーモアがあります。国民性でしょうか。
常に中国の圧力を受けていたので、そういう風でないとやってられなかったのかも知れませんね。
返信する

コメントを投稿