遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

青枯病に挑戦 3.菌よく菌を制す

2022年09月06日 | ものぐさ有機農業

青枯病との戦いも3年目です。今年の結果を報告します。

前年度の試みで、垂直栽培が有効かもしれないとの感触を得たので、3度目の正直ということで、比較は無し、全部垂直栽培にして、その効果をみることにしました。先回に使った線虫捕食菌資材もまだ余っていたので、土造りの段階で入れました。

植えたトウガラシ類は、シシトウ3本、ピーマン2本、パプリカ2本、万願寺トウガラシ5本、計12本です。

青枯病に連作は良くないと言われているのですが、他の作物との関係で、3年連続して同じ場所に植えました(^^;

作付けは、5月中旬。

植えてから、10日ほどで、パプリカが2本とも枯れました。その一週間後、ピーマンの1本が枯れました。

6月に入って、シシトウ1本、万願寺2本が枯れました。このままポツポツと枯れて行って、昨年なみの1本が残ればいい方か(^^;

ここで、はたと気がつきました。青枯病は、青枯病菌の仕業。他に無数の菌がいるでないか、それらの菌が優勢なら青枯病菌の出る幕はないのではないか・・・・私たちの腸のなかでは、いろんな菌がワンサといて、善玉菌が優勢なら、悪玉菌の悪さを抑えられるらしい。土壌は、腸のようなものではないだろうか・・・

青枯病菌は、水はけの悪い場所で繁殖しやすいし、地下1mでも生息するので、酸素が少なくてもすむ嫌気性菌の部類に属するでしょう。ならば、嫌気性の有用菌がいい。そうだ、EM菌!ちょうど使いさしのEM菌液があったので、推奨倍率の5倍、200倍の濃厚液を株元に与えました。

また、なぜか今年は、ヨーグルトがよく余ったので、それも200倍で株元へ。乳酸菌は、腸内に生息する多くの菌と同じく、好気性、嫌気性の両面を備えた通性嫌気性菌ですから、もってこいの菌ですね。

で、6月中旬から、EM菌液とヨーグルト液をそれぞれ1日おき、交互に株元に与えました。

7月に入り、トマトの青枯病に、アミノ酸の一種、L-ヒスチジンが効果があるとの記事を見つけました。そこで、先の液に4g/10リットル位になるように加えました。

結局、この段階からは、青枯病に対して、線虫捕食菌+EM菌+乳酸菌+L-ヒスチジンの効果を試すことになりました。

5月に、パプリカ2本、ピーマンの1本、6月に、シシトウ1本、万願寺2本、計6本が青枯病で抜けた後、残りの6本(シシトウ2本、ピーマン1本、万願寺トウガラシ3本)に対して、6月下旬から各種有用菌やアミノ酸の有効性を検証することになった訳です。

 

その後、残った6本は順調に育ちました。但し、シシトウの内の1本は、他の病気(葉が縮れて花、実がつかず)にかかり、収穫はできません。他の5本は、どんどん実を着けました。

特に、3本の万願寺トウガラシの勢いはすさまじく、支柱の長さが足らなくなって、急遽、竹竿を立てました(^.^)

6

左から、ピーマン、万願寺、万願寺、万願寺。左端に小さく(高60㎝くらい)。万願寺トウガラシが飛びぬけて大きくなりました。

180cmくらいの高さになっています。

これくらいの大きさになると、実がつくのもハンパでなく、3本、3-4日で、バケツ1杯ほどがとれます。

 

今年は、あれもこれもと、いろいろな試みを継ぎ足し継ぎ足ししてやってきました。なんとか、打率5割のところまでこぎつけました。

次年度は、土造りの段階で、EMボカシとカニガラ(高価(^^;)を使い、生育途中で与える菌液は、EM菌液とえひめAIにしようと思っています。

めざせ、打率9割(^.^)

 

ps.ここまで書いてきた時、台風の余波でしょう、ゴーッと突風が吹きました。あわてて向いの畑を見ると、万願寺トウガラシは見事に3本とも倒れています。多分、御臨終でしょう。ここまでよく頑張ってくれました(^.^)

 

 

 

 

コメント (10)
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