真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

「英国海洋小説の古典的名作」を読む①

2008-07-19 | 読書-2008
非情の海<上><下>By ニコラス モンサラット1992年(原著は1951年)
本の紹介:
http://astore.amazon.co.jp/bigread-22/detail/4795300739
吉田健一訳だぞ。訳者あとがきもなかなかよかったぞ。最初1967年に邦訳が出た?

作者について:
http://en.wikipedia.org/wiki/Nicholas_Monsarrat

大型艦は乗員数も多いので階級差が厳然としているが、小型艦では人数も少ないこともあって、優れたリーダーによって上手に運営されている艦では同志的連帯感がとても強い云々という話は旧日本海軍の駆逐艦などでも語られているが、英国海軍でも同様だったようだ。

この小説の艦はまさにそのケース。
会社なんかでも同じことが言えそうだな。とかく組織というものは。

「大西洋の戦い」について:
http://en.wikipedia.org/wiki/Battle_of_the_Atlantic_(1939%E2%80%931945)
空の戦いであった「英国の戦い」はひと夏の経験(1940年夏)だが、海の方は大戦中ずっとだからな。

フラワー級コルベット艦:
http://en.wikipedia.org/wiki/Flower_class_corvette
ずいぶんかわいらしいフネで、よくまあ。

初期型と改良型があり、初期型:
Displacement: 925 long tons (940 t/1,036 ST)
Length: 205 feet (62.48 m)o/a

改良型(全長で3フィート延長、排水量千トンを超える) :
Displacement: 1,015 long tons (1,031 t/1,137 ST)
Length: 208 feet (63.40 m)o/a

1940年~1944年に至るまで、イギリスで145隻、カナダで113隻の計258隻が就役した。(wiki)

旧日本海軍でいえば海防艦のようなイメージでとらえてよいのかな?
海防艦も、商船乗組みの幹部船員を動員したケースがあったようだが、大英帝国海軍では、船乗りとして特別の訓練を受けていなかった人間を(この小説の例ではジャーナリスト)少しの訓練でコルベット艦の幹部に起用して何とかなってしまうのは、イギリス人が海の民だからか?

事務弁護士からジャーナリストに転進した作者も、戦時中はRNVR=Royal Naval Volunteer Reserve(イギリス海軍志願予備隊士官)の一員として海上勤務したという(その経験がふんだんに盛り込まれていて臨場感にあふれた作品に云々)。

英国海軍について~マニアの世界ですね:
http://www.warbirds.jp/reppu/captain.index.html
記載はスループまでですね。さすがにコルベットまでは細かすぎて?

日本では・・・『海軍予備士官―召集された商船士官の役割』著者:坂本正信、という本があるらしい。
http://page13.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r47221329

つづく

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