まちづくりはFeel-Do Work!考えるより感じよう、みずから動き、汗をかこう!(旧“まちづくり”便利帳)

まちづくりの支援者から当事者へ。立ち位置の変化に応じて、実践で培った学びの記録。もう一人の自分へのメッセージ。

ウェブを通じた寄付支援システム

2009-08-09 23:51:25 | まちづくりの道具箱
NPO活動が持続的に安定して運営をするためには、「会費」「寄付金」「事業収入」「補助・助成金」「委託費」の5種類の資金源について、使途の自由度、資金調達効率の特性を考慮の上、組織の成長段階や活動の性格に応じてバランス良く配分されることが求められます。
特にこの中で軽視できないのが「寄付金」。会員以外、つまり世間にどのくらい評価されているのか、あるいはそもそも世間に認知されるような情報発信・コミュニケーションが取れているかを測るバロメーターと言えるかもしれません。日本の寄付市場は、市場そのものが小さいのではなく、寄付をしたい人は多いにも拘らず、寄付したい側と寄付をされる側のマッチングが上手くいっていないことが大きな原因であることが指摘されています。

特に最近では、「この団体のこの活動はイイね」とその気になった瞬間を逃さない仕組みが、ITの発達のおかげで整いつつあります。これまでは、ある団体の活動を知った後、その団体のホームページを探して振込口座を確認し、金融機関の窓口まで出向かないといけない…という寄付する気持ちを阻む障害がいくつもありましたが、その時代からすると隔世の感があります。私たちにとっては朗報ですね。

今回はその中から全国規模の代表的なものを3つほど紹介します。
(1)オンライン寄付サイト「Give One」(ガンバNPOが前身)
http://www.giveone.net/

(2)Yahoo! ボランティアのインターネット募金
http://volunteer.yahoo.co.jp/donation/

(3)日本財団の公益コミュニティサイト「CanPan」のCanPan Payment
http://blog.canpan.info/payment/

まず(1)では、現在94団体、129プロジェクトが紹介されており、団体の概要や活動レポートの紹介ページにクレジットカード決済による寄付の受付欄があります。このサイトへの掲載は認可制ですが、毎年1回、新規団体の審査・登録を通じて支援活動が追加されます。無事審査が通れば、客観的な審査を経た安心できる団体として評価されます。少々気になるのは、寄付者がいちいち寄付団体を検索する必要があることと、視覚的にインパクトのある事業が寄付を受け易いことが想定されるので、地味な活動をしている団体は不利かもしれません。しかしながら、審査を通過すること自体に付加価値があるので、それを武器に他での営業活動に役立ちます。(寄付者にとって嬉しいのは、寄付履歴が残り、寄付金がどのように使われたか、その後の活動報告を知ることができる点です。)

次に(2)では、現在199プロジェクトが紹介されており、その団体が提供する壁紙購入を通じてクレジットカード決済が行われます。このサイトの素晴らしいところは、寄付をした人数と金額が一目了然にわかること、さらにサイトを通じて行われた寄付金全体の総額がわかることです(これは本当に素晴らしい!)。どうしたら寄付を受ける団体になれるのかサイト上には一切案内がないので、Yahoo!に勤めるボランティアセクションの知人に直接問い合わせたところ、やはりこちらも認可制でした。こちらは発生ベースでの対応となりますが、認可されるには相応の組織基盤と活動内容が要求され、審査時間もかかると思われます。しかしながら、一旦審査を通過すれば、募金受付を知った一般の人が自分のブログに共感した団体の募金用ブログパーツを貼りつけることができ、その付加価値は(1)以上に大きいでしょう。
http://volunteer.yahoo.co.jp/donation/blog_parts/common.html

最後に(3)ですが、こちらは嬉しいことに、所定の手続きをした団体は2カ月弱で寄付支援システムの恩恵を享受することができます(ただし、カード会社の審査を通過する必要があります)。しかも活動報告をする団体のブログ等に募金用のブログパーツを貼りつけることができます(同財団が提供するCanPanブログ以外にも貼りつけ可能です)。(1)(2)と違い、敷居が低いところが魅力です。しかも、ブログでの活動報告が読者の心を打つものであればあるほど、寄付を増やす可能性が高まり、一方的な情報発信に陥りがちなブログが、寄付という読者の評価を通じた双方向のコミュニケーションツールとして生まれ変わることでしょう。地道な活動報告が資金調達の入り口とわかれば、義務のように行っていたこれまでの活動報告に対する認識が一変し、より積極的な情報発信を促進することと思います。
⇒CanPan Paymentの活用を検討される団体は、下のURLよりお進み下さい。
http://www.canpan.biz/
⇒CanPan Payment活用団体を応援したい方は、次のURLのブログパーツ集をご利用下さい。
http://www.canpan.biz/blogparts/


いかがでしょうか?上記(1)~(3)の素晴らしい寄付支援システムが機会を私たちに提供してくれているのですから、これを使わない手はありません。是非みなさんもチャレンジしてみて下さい。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご指摘いただき、ありがとうございます! (管理人)
2009-08-12 00:22:49
高島さま

誤った情報を掲載してしまい、ご迷惑をお掛け致しました。CANPANペイメントの補足いただき、ありがとうございます。
いただいたご指摘は、さっそく赤字等にて修正させていただきました。
今後ともよろしくお願い致します。
返信する
CANPANペイメントの補足です (高島)
2009-08-11 20:05:03
ご紹介ありがとうございます。CANPANペイメントを担当しているものとして補足コメントを。

1.敷居は低いですが、実際は厳格?
所定の手続きをしていただくとご利用可能ですが、カード会社の審査というプロセスがあります。
GiveOneさん、Yahoo!さんの掲載審査とは趣が異なり、カード加盟店の審査になります。(マニアックかも知れませんが。。。)
逆に審査が通ることで、商取引での1店舗とみなされることになり、従って、寄付者に送られるカード利用明細には、「団体名」が記載されます。


2.ブログパーツの貼り付けはCANPANブログに限りません。

という意味では、Yahoo!さんのブログパーツと同様、CANPANペイメントの団体活動に賛同した方は、ブログパーツ(www.canpan.biz/blogparts/)をご自由に、ご自分のブログに貼ることができます!


GiveOneさん、Yahoo!さんともども多くの団体さんにご利用いただければ幸いです。
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