どうせ地球のチリだからな。

生き方を変えたから、ブログも変えようと思った。
企画屋の日記です。

色々と

2011-11-24 05:08:15 | Weblog
おはようございます。
知らないうちに寝てしまっていて、夢を見て起きちゃった。

もう眠れない。

報告すらしていない。
仕事もしないとね。

おはようございます。

今日は石巻。
スコップ団として行くのは、久しぶりになる。
Smile for birthdayでは何度も。
それと、dogwoodとしても何度も。

朝のセブンイレブン。
おでん食べたい。


少ない人数の頃を、グッと支えた人達がほぼ全員いた。


満潮になると冠水してしまう。
そんな場所です。
朝はなんとか平気。




朝一で、家主のお父さんから、
「危ないし、臭いから、無理しないでダメだと思ったらやめていいから。キレイにしてもらわなくても壊すから大丈夫ですし。」
とネガティブなオーダー。
分かるけど、俺は諦めたくないんだね。
二階に上がると、お母さんの服がたくさんあった。
踏まないと進めない。
でも踏みたくない。
「踏んでもいいですか?」
「はい。もう大丈夫ですから。」
なかなかスイッチって入んないもんだよね。
朝から泣きそうになる。
マスクとタオルしてて良かった!
「おい、おやじ。壊すにしても、キレイにしよう。」
「いいんです!いいんです!」
「遠慮すんな。」
「いやぁ、危ないですよ。重いし。」
「大丈夫。俺達は。バカだから。」
「お父さん!任せようよ!!」
娘さんの一言で収束。
さぁいつも通り行こうぜ。
お母さん。
色々ぶん投げるけど、ごめんね。
笑って見ててね。
出来る限り、スコップ団の人はみんな優しいから、色々取っておいてくれると思うから。

「さぁ、ピッカピカにしちゃうからね。やるぞい!」
「うぃっす~。」


「ここで見るな。まず落とせ。時間がない。」
「ありますよ?時間。」
「なんかない気がする。急げ。」


ベランダにも泥が溜まってた。
ポンプと発電機を持ってこいと指示。
トシユキは力がある。
国語の先生が頑張って排出。


モノを落としまくると、庭には思い出のスコップ山。
これで7割くらいかな?


カツヤも遅れて登場。
親孝行できたか?
寝てないんだ、無理すんなよ。


さっき通ってきた道が冠水。
トシユキがクローラーで運ぶ。
エビかなんかを養殖してる人にしか見えない。


ここは海じゃない。
道路だ。


「了ちゃん!ダンプピンチ!」
「なにが?」
「水没寸前!」
「ははは。マジか。」
「出せねぇよ。あれは。」
「そんなことねぇだろう、どれどれ・・・わ~お!!!!!」
ダンプ、ピンチ!!




「俺の・・・俺達のダンプをこんな目に・・・どこのどいつだ?!」
「団長。シゲです。」
「シゲ???????」
「どうします?」
「あの野郎が・・・。」
まぁ、良かれと思ってやったことだ。
大いに気にし・・・しゅんな。シゲ。
「あ~ぁ、あのバカ。」
と全員が意気投合。
シゲが運転席でずっと小さくなってた。
気にすんな。
ダンプを何とかしようとしたお前は偉いよ。
ただ、気をつけな。
死んだら意味がない。
ダンプなんてまた買えばいい。
だけど、お前は一人だろう。
無理すんな。
無理は俺だけでいい。


重機が通りかかったので救助してもらう。
ありがとう、ありがとう!




さぁ、ガンガン行こう!!
「床はどうしますか?」
「抜け。」
「壁は?」
「壊れてんなら、取っちまえ。」
いつも俺の指示なんてそんなもの。
神棚を外すのが大変だったね。
「団長、膝は?」
「アドレナリンがブンピチュしてりゅから」
「え?噛んだ?」
「噛んだ?」
「うん。噛んだ。」
痛くなんかない。
俺と原田さん(ATA)が登り、バールで外す。
獣医師がアリキックをしてなんとか外す。
チェーンソー、歯がもう駄目だ。
誰か、研いでくれ。


※読み飛ばしてくれて構わないです。怖いから。頭おかしいと思われるし。
神棚が外れた瞬間、反動で俺は落ちそうになった。
体重をかけて引っ張ってるし、膝の踏ん張りが効かなくて。
朝、出かける時息子に、
「ねぇ父さん。今日はなんとなく、本当に気を付けてね。」
と言われた事をスローモーションで思い出していた。
「やべぇ、死ぬ。」
と思ったら、手が出てきて腕をつかまれた。
下で見てた人が何名かいたと思うけど、すごい変な体制で俺は止まりました。
それだけ。

だれだか分かんないけど、ありがとう。
誰かのスタンドかな?
不思議な出来事に、もう驚かない自分がいる。
笑ってやり過ごそう。
あはははは。
俺は、オカルトとか好きじゃないからね。
変な奴じゃねぇからね。
あれはスタンドだ。
誰かの。
いいなぁ、スタンド。
分かんない人は、ジョジョを読みなさい。

さて、お昼休み。
石巻に行くんだったら、龍を面会させてやろう。
と我妻が言う。
それはいい考えだ。
仮設の抽選に漏れてしまい、今も避難所で暮らしている。
せめて龍に会わせてやろう。
だから、今日は龍も一緒にスコップに。
右の帽子はけいちゃん。
東京から。心の優しい女の子ですよ。
dogwoodのカレンダーの表紙は、龍の笑顔だよ。
龍はたまに笑う。
「りゅう、おて」
「あい。」


かわゆす。


あったか~い。


お散歩をしようか。


創設メンバー、我妻。
スコップがスプーンに見える。


さぁ午後一でケルヒャーだ。
「おい。水の準備しろ。」
最近はこれで、全部準備が整う。
みんな、だいすき。
「さぁ行くぞ!!」
気合いを入れたのは、ものすごく寒いから。
誰もいなかったけども・・・
シュビドゥバー!


これが・・・。


こうなる。
水の補充が容易ではない。
大事に使おう。
でもこのクオリティ。
ケルヒャーの腕前とワイパーズの腕前が上がっている証。
シゲはここぞとばかりに挽回!


どんどん行こう。
なんか急がなくちゃいけない気がしていた。
「団長、早いっす!」
「うっせ、急げ。家の人は動いてないから、寒いはずだ。」


スコップ山の搬出も終わったね。
あとは俺待ちだ。
急げ急げ!!




はい!


ナイスコップ!


ほら見ろ!!
雨降ってきた!!
これだ。
これが嫌な予感というものだ!!


家主の娘さんたちが、どうしても記念撮影を家の前でしたい。
と言う。


これは、中学校の先生方。
今度、校長が来るそうだ。
俺も、もしかしたら中学校の先生になってたかもしれない。
俺は技術教育専攻だった。
もしかしたら同僚だったかもしれない人達。
「あなたを、生徒に見せてやりたいんだ。」
「そうか。構わんぜ。」
「そういう学校いいですねぇ。」
そんな会話が生まれたよ。
俺は、逆にあなた方に教わりたかった。
人生を。


さてお終いける。

俺は龍を父ちゃんに会わせに行く。
龍、もうちょっと待てよ?
石巻の水産高校へ。
ここは、金もなく、飯もなく、ただ毎日ガムシャラに動いていた頃の記憶が蘇る。
不安だったり、悲しみを拭うには行動するしか解放の道はなかったように思う。
龍はここにいた。
朝日新聞の記者も一緒にいたなぁ。
龍は離れたくなくて、父ちゃんも号泣してて、俺はそのまま死ぬかと思う位に胸が苦しかった。
龍は避難所のみんなの人気者だったけれど、食べ物もロクにない状況下では一緒にいることが困難だった。
ヤクザみたいなジジィが寄ってきた。
「おう。アンタがリュウを預かる人なのか?ぁあ?」
「なんだお前コノヤロウ。」
「リュウを、頼むぜ。」
「あ、ごめん。そういうことね。任せてください。」
喫煙所で、彼にタバコをもらった。
孫娘を亡くしたと泣いていた。
そんな事を思い出しちゃう。
「龍。分かる?お前のいたところだよ。」


「ほら!来た来た!約束守ってくれたぜ!どこ行くの?」


ほら、じいちゃんもいる。
じいちゃんは長い避難所生活で車椅子になっちゃったってよ。
仮設に入れてたらなぁとか思ってしまう。
ふざけやがって。
ふざけてねぇか。
いや、ふざけてる。
嬉しそうな顔。
みんな、嬉しそう。
胸がいっぱいになる。


「記念写真を撮るか?」
「お願いします。」
龍は、もう帰れるのかな?
とずっと家族の方に向かって座る。


「ばあちゃんが誕生日だって聞いたからさ。」
サプライズでケーキを持っていった。
「なんでもちゃんと覚えてるんだなぁ、アンタは。形相悪いのに。」
「はははは。うっせ。」


家の工事をしていました。
12月の半ばには龍は家に帰れる。
その時に、色々な思い出し泣こうと思う。
龍。
もう少しの我慢ね。
dogwoodのボランティアさん。
龍をよろしくお願いします。
全部の犬達がそうだけど・・・。
全員、家族がいる。いた。
精神年齢はずっと三歳くらいだってさ。
作業にならないように、甘えさせてあげて欲しいと思います。
心の底からよろしくお願いいたします。
いつもありがとう。

さて、次は東松島のばあちゃんとこだ。
結局、今日になっちまった。
何を持っていこうか迷いまくったけど、この辺りはなにも売ってないんだね・・・。
花にした。
シンビジュームってやつ。
これが縁起がいいのか悪いのかシラネェ。
でも、一番そこでは華やかだったから。


「よう!」
「平さ~~~ん!!!!」
「遅くなってごめんコップ。」
「ごめんこっぷ?」
「なんでもない。リフォーム完成おめでとう。よかったね!」


大勢で押しかけたのだが、ばあちゃんはニコニコしてた。
人が変わったようだった。
「平さんが指示を出した通りに大工さんたちは朝から晩までヘッドライトをつけて頑張ってくれました!」
と他のスコッパーに自慢しまくる。
津波の高さまで壁を斫って、見切り板を取り付け、断熱材を交換。
下の部分は思い切って全く違うクロスで仕上げる。
そうすれば手間はかかるけど、材料代は安い。
手間代なんていらん。
よかったね。


「ばあちゃん、また来るよ。」
「いつでも!本当にいつでも来てね!」


そんな一日だった。
書いてる最中に、でかめの地震。
ストーブが止まってしまった。
くそったれめ。

泣き顔で始まった俺達の活動も、様々な面で収束しつつある。
まだまだだとは思うけど、一人ひとりに理解を求める事なんて難しいし、してはいけない。
意識の統一などもしてはいけない。

それぞれがベストを尽くすこと。

それでいい。
考え方は様々でいい。

犬を飼っていなければ、分からない事もある。
それは悪ではない。

子どもがいなければ分からない事もある。
働いていないと分からない事もある。

経験は人を必ず豊かにする一方で、悲しみの深さも深くなる。

未来はどれも同じじゃなくて、選んだ方に進む。
その未来をあっという間に奪う災害が憎いが、自然は憎むべき対象ではない。

つまりそこには苦悩しかない。
俺は、あるおばあちゃんとの約束を守ろうと思う。
天国に、意思表示をするってこと。
それと、ゆきえさんが大好きだった花火大会。

そんなことをしたって、決して命は戻らないし、自己満足なのかもしれないね。
でも、俺はやろうと思う。

メールが届いた。
載せてもらって構わないとのことだ。
全部は載せられないけどね。

平さん。
スコップ団のみなさん。
いつも応援しています。
私は、今回の震災で夫と息子を亡くしました。ある日、地下鉄のポスターであなた方を知ったと娘から教わり、ブログを拝読しております。
心強く思うと共に、葛藤も湧き起こりました。「参加したい」という想いが強くなればなるほど切なくなり、そんなことをしたって主人と息子は帰ってはこない。
それでも、私は娘と参加しました。
平団長は、私に「ごはんあるの?大丈夫?」と気遣ってくれました。覚えていないかもしれません。
「元気ないね。お腹空いてる?パンあるよ?」と。大丈夫です。と泣いていた者です。
「なんで泣くの??逃げろ!お~いタケチ~ン!!!!」と団長は去っていきました。
私があの時泣いたのは、主人が朝に言った言葉を思い出したから。
「元気ないね。今夜は俺がご飯を作ってあげようか?」という言葉でした。
主人はバカの一つ覚えのようにビーフシチューしか作れません。近所のパン屋さんでパンを買って、お肉を買って、野菜を買って・・・。
その準備をしていた最中に車の中で・・・。
車の中にはパンがありました。
だから、団長が主人に見えたのです。全く似てないんですが。
主人は今思えば優しい人でした。
もし生きていたならば、間違いなくスコップ団に入っていたと思います。娘もそう言います。そして、花火も打ち上げるでしょう。
私は、二発分の花火代を。娘からは、娘の友人の分の五発分を。
私の父から、父の友人の分、三発分を。
合計で十発分です。平さんには仲間がいます。私もそうです。また行きます。
その時は、パンじゃなくておにぎりをすすめてね!

そんなメール。
嬉しいけど、寂しい。
心強いけど、俺達はどうせいつか死ぬと思ってしまう。
いがみ合う必要も、足を引っ張り合う必要もねぇだろう。

同じ時代に生きる俺達は、いままで自堕落に生きていた俺は、少し、人の為に頑張る。
お互い様じゃろう。
それでいいじゃんか。





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36 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-11-24 08:10:59
なんて素敵な素晴らしい『スコップ団』なのでしょう。団長さんのブログ・・時々たっぷりと「ゴキブリが目に入ります」
実際にスコップ持ってのご一緒ができませんが、打ち上げ花火、ポストカード購入で応援させてください。
寒さ厳しくなります。団員の皆様、体調にくれぐれもご注意下さい。平団長さんは「膝」を二重三重にもお大事になさってください。
あのなぁ… (Unknown)
2011-11-24 08:15:08
朝から泣かせんじゃねぇよ。

仕事遅刻しちゃうじゃんか。


後何回、君達がしている「お手伝い」の「助太刀」に行けるかは分からないけど、出来る限りのことはさせて頂きます。

つきあわせてくれ。
Unknown (Unknown)
2011-11-24 08:16:01
団長、石巻お疲れ様でした。いつもながらナイスコップでした。

ところで、一つこの記事に異議あります。
”ダンプなんてまた買えばいい。
だけど、お前は一人だろう。
無理すんな。
無理は俺だけでいい。”ってところです。

団長だって一人しかいません。無理はするな。
足も腰も平気ならば、凄い運動神経が良いから無理してもいいけれど、そうじゃないなら無理しないでほしい。団長の代わりはないんです。

少し周りの人を信じろ。みんな団長を信じて集まってるんだから。団長、それができるようになったら、一つ成長したってことだよ。
Unknown (白矢公一)
2011-11-24 09:05:59
本当に素晴らしい!
ありがとうございます (しめがく)
2011-11-24 09:18:30
いつも団長さんと一緒に体験しているように感じさせて頂いて泣いてます。
団長さんご無事で良かったです!!
みんなの深い愛情が団長さんを助けたと思います。
だから団長さん頭おかしくないです。生かされていると思う。
スコップ団全員のご無事を心から祈っています。
そうだよ (Aya)
2011-11-24 09:34:20
平了だって一人しかいないんだよ?

愛する奥さんがいて、愛する子供たちがいて、愛する親兄弟がいて、愛する友達がいる。

自分のこともどうか大事に。
事故 (なる)
2011-11-24 11:00:04
事故を論じるときに有名な「ハインリッヒの法則」がある。重大な1件の事故には29件の軽微な事故があり、300件の「ヒヤリ・ハット」事例があると言う理論だ。

管理者は事故を起こさないシステムを構築することが求められている。

そのために「ヒヤリ」としたり「ハット」した事例を集め、その事例が起きた原因を突き止め、システムの中から原因となるものを除くことが必要となる。
 今回の事例に関すれば痛みを我慢して作業したことが原因といえるのかも。
となると、管理者が取るべき方策も決まってくるかと・・・



でも、まぁ、ほれっ!!!
言うこと聞かないから・・・・・・


ただ、もう誰かが悲しむ顔は見たくない・・。
Unknown (Unknown)
2011-11-24 13:12:49
 助けてくださる方は何人もいると思いますよ。
 身内を亡くし悲しんでる時に温かく手を差し出してくれる団長に天国にいる方はどれだけの「ありがとう」を言いたかったことか・・。

 だから、助けてくださったんです。


 でも団長にも大事な家族がいらっしゃいます。
子供は親がいなくては生きていけません!!

 ご自分も大事にしてください。
わんこって (高橋)
2011-11-24 14:32:00
わんこってそんなに笑うもんだったっけ!?ってくらい笑ってますねぇ。
龍くん、ほんとかわいい!!
早くご主人のもとに戻れるといいなぁ。

平さんを死なせちゃならんと思う方が、あっちにもいらっしゃるんですね。
そりゃそーだろうな。
大事に至らず、本当に良かった。
みんなの為にこそ、ご自分をもう少し大切にして下さい。
Unknown (ま)
2011-11-24 14:59:19
2万発分の中の少しだけ、お金はあまりないけど心をこめて。天国にぶっ放せ!よろしくお願いします。

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