出来るだけ普通に過ごすつもりで、雪の中、まずは仕事に行った。
壁をかっこよく仕上げたい。
これは、俺がやんなきゃ。
と、じいちゃんとの思い出を思い出しながら頑張った。
メールを貰った。
【りょうさんは自分は置いといても周りの人のために尽くす方ですからね‥
おじいさんのこと、胸を張って送り出せると思います。】
と書いてあった。
本当にそうなのか、自信が持てなかった。
大好きなじいちゃんに最後のお別れもしなかったくせに、俺はこれでいいですか?
と誰かに聞きたくなった。
前の晩、カトーマロニエのおばあちゃんに呼び出された。
「私は一番大切な人にケーキを渡すのを忘れてたわ!」
と。
高速で利府に向かう。
祖父が亡くなったことを伝えると、知ってると言う。だから食事を作って待ってた、と言う。
断った。
時間がなかったし、沈んでたから、早く帰りたかったのと、元気を貰いに会いに行きたい人もいたため。
ダメだ。と言われて、スープだけでも飲みなさい、と言われる。
飲んでたら、おばあちゃんが、
「おじいちゃん、大丈夫だからね。」
と言った。
神様がいるなら、もう一度じいちゃんと生きて話がしたい。
じいちゃんは何に悩み、何に喜び、どんなスベラナイ話があるのか聞きたい。
それら全てが、大丈夫だからね、って一言で溢れてきた。
泣きたくないのに、涙が出て、悲しくないのに寂しくなった。
不思議な人だと思った。
今夜の通夜にはたくさんの人が集まりました。
父の友人グループも皆来てた。
「りょうちゃん!何か若いのに貫禄がすごいね!」
「変わらない元気さとやんちゃさ。」
「昔見に行ったライヴ良かったよ。」
と爽やかに友人の義父ちゃんのお通夜に来てた。
言うなれば、俺にとってのタケチンやヨッツン、トモカツや澁、大将や九二四四先輩、逸平さんや渡邊さん…
そんな友達が、何だかイッパイいた。
皆、保護者みたいなもんだ。
俺がバンドを始めたキッカケの従兄弟のシゲルくん(37)。
英語のキッカケの叔父のカーティス。
このツーショットは俺にとっては劇的。
皆がいて、俺の人生がある。
じいちゃんとばあちゃんが会わなきゃ、俺はいない。
当たり前のことだけど、そんな俺の原点が全部あった気がした。
カーティスが俺の思い出話をした。
「彼が子どもの頃、彼の家に遊びに行って彼が学校から帰って来るのを待ってマシタ。彼はランドセルを置くとすぐに【行って来ます!】と玄関で言いマシタ。せっかく自分が来てるのにどこに行くのか?と聞くと【ケンカしてくる。】と言ったのデス!」
彼は宣教師なので平少年の蛮行に衝撃を受けたのだろう。
必ずその話を皆にする。
じいちゃんにもしてた。
じいちゃんは笑って、その話の続きを聞いてきたっけ。
「何故ケンカしに行った?」
「上級生にバカにされたから。」
「りょうくんが?」
「友達が。」
「それだったら誰にも誉められないだろうけれど、じいちゃんだけは誉めてあげる。」
カーティスは、
「良かったデスネ~!」
と上機嫌。
「ナゼ、お義父さんはボクの言いたいことワカルでスカ?」
「何となくデスネ~。」
じいちゃんもつられて片言になってたっけな。
通夜に行く際に、父方のばあちゃんを一緒に乗せて行った。(父方はじいちゃんもばあちゃんも健在。)
寒いのに、ばあちゃんは外で待っててくれた。昔の人は義理堅い。
いつもよりも、お喋りだった。
車に乗る時に初めてばあちゃんを持ち上げた。
軽くて驚いた。
会食中、
「りょうちゃん、仕事はどうなの?」
と聞いてきた。
「超順調。溢れるほど仕事があるから、周りに振って山分けしてる。」
そう言うと驚いた顔をして、
「海賊みたいに?」
と聞いてきた。
「うん、仲間と海賊スタイル!っつってフザケトル。」
「…じいちゃんも昔、同じこと言ってたよ。皆に仕事を振り分けして、アガリを分け合うの。」
「海賊って言って?」
「うん。海賊って。」
何だか、完全に充電した感じがする。
皆の意識と無意識が、俺に沢山の影響を与えてくれてた。
【りょうさんは自分は置いといても周りの人のために尽くす方ですからね‥
おじいさんのこと、胸を張って送り出せると思います。】
まだまだだけど、二日かけて少し自信が持てた。
明日は朝から火葬。
俺達はいつか、必ず全員そうなる。
一生懸命だ。
小さなことでも一生懸命やるだけだ。
壁をかっこよく仕上げたい。
これは、俺がやんなきゃ。
と、じいちゃんとの思い出を思い出しながら頑張った。
メールを貰った。
【りょうさんは自分は置いといても周りの人のために尽くす方ですからね‥
おじいさんのこと、胸を張って送り出せると思います。】
と書いてあった。
本当にそうなのか、自信が持てなかった。
大好きなじいちゃんに最後のお別れもしなかったくせに、俺はこれでいいですか?
と誰かに聞きたくなった。
前の晩、カトーマロニエのおばあちゃんに呼び出された。
「私は一番大切な人にケーキを渡すのを忘れてたわ!」
と。
高速で利府に向かう。
祖父が亡くなったことを伝えると、知ってると言う。だから食事を作って待ってた、と言う。
断った。
時間がなかったし、沈んでたから、早く帰りたかったのと、元気を貰いに会いに行きたい人もいたため。
ダメだ。と言われて、スープだけでも飲みなさい、と言われる。
飲んでたら、おばあちゃんが、
「おじいちゃん、大丈夫だからね。」
と言った。
神様がいるなら、もう一度じいちゃんと生きて話がしたい。
じいちゃんは何に悩み、何に喜び、どんなスベラナイ話があるのか聞きたい。
それら全てが、大丈夫だからね、って一言で溢れてきた。
泣きたくないのに、涙が出て、悲しくないのに寂しくなった。
不思議な人だと思った。
今夜の通夜にはたくさんの人が集まりました。
父の友人グループも皆来てた。
「りょうちゃん!何か若いのに貫禄がすごいね!」
「変わらない元気さとやんちゃさ。」
「昔見に行ったライヴ良かったよ。」
と爽やかに友人の義父ちゃんのお通夜に来てた。
言うなれば、俺にとってのタケチンやヨッツン、トモカツや澁、大将や九二四四先輩、逸平さんや渡邊さん…
そんな友達が、何だかイッパイいた。
皆、保護者みたいなもんだ。
俺がバンドを始めたキッカケの従兄弟のシゲルくん(37)。
英語のキッカケの叔父のカーティス。
このツーショットは俺にとっては劇的。
皆がいて、俺の人生がある。
じいちゃんとばあちゃんが会わなきゃ、俺はいない。
当たり前のことだけど、そんな俺の原点が全部あった気がした。
カーティスが俺の思い出話をした。
「彼が子どもの頃、彼の家に遊びに行って彼が学校から帰って来るのを待ってマシタ。彼はランドセルを置くとすぐに【行って来ます!】と玄関で言いマシタ。せっかく自分が来てるのにどこに行くのか?と聞くと【ケンカしてくる。】と言ったのデス!」
彼は宣教師なので平少年の蛮行に衝撃を受けたのだろう。
必ずその話を皆にする。
じいちゃんにもしてた。
じいちゃんは笑って、その話の続きを聞いてきたっけ。
「何故ケンカしに行った?」
「上級生にバカにされたから。」
「りょうくんが?」
「友達が。」
「それだったら誰にも誉められないだろうけれど、じいちゃんだけは誉めてあげる。」
カーティスは、
「良かったデスネ~!」
と上機嫌。
「ナゼ、お義父さんはボクの言いたいことワカルでスカ?」
「何となくデスネ~。」
じいちゃんもつられて片言になってたっけな。
通夜に行く際に、父方のばあちゃんを一緒に乗せて行った。(父方はじいちゃんもばあちゃんも健在。)
寒いのに、ばあちゃんは外で待っててくれた。昔の人は義理堅い。
いつもよりも、お喋りだった。
車に乗る時に初めてばあちゃんを持ち上げた。
軽くて驚いた。
会食中、
「りょうちゃん、仕事はどうなの?」
と聞いてきた。
「超順調。溢れるほど仕事があるから、周りに振って山分けしてる。」
そう言うと驚いた顔をして、
「海賊みたいに?」
と聞いてきた。
「うん、仲間と海賊スタイル!っつってフザケトル。」
「…じいちゃんも昔、同じこと言ってたよ。皆に仕事を振り分けして、アガリを分け合うの。」
「海賊って言って?」
「うん。海賊って。」
何だか、完全に充電した感じがする。
皆の意識と無意識が、俺に沢山の影響を与えてくれてた。
【りょうさんは自分は置いといても周りの人のために尽くす方ですからね‥
おじいさんのこと、胸を張って送り出せると思います。】
まだまだだけど、二日かけて少し自信が持てた。
明日は朝から火葬。
俺達はいつか、必ず全員そうなる。
一生懸命だ。
小さなことでも一生懸命やるだけだ。