LA CAFFETTERIA DI RETROSCENA舞台裏カフェ

テノール芹澤佳通の日常系ブログ (・∀・)

謎の生命体《タジリマン》

2024年04月02日 | クラシック音楽

この正体不明の生命体

 

白い布に包まれ、その隙間から自撮り棒を天に向かって突き刺しているのは謎の生命体《タジリマン》です

 

タジリマンは、動画配信者としてとある現場に潜入しております

この様に自撮り棒を駆使し、とある噂のある現場に潜入し、動画配信をしているのです

 

そう、タジリマンはYouTuber

 

しかしそんなタジリマン、潜入現場にて色々なトラブルに巻き込まれます

 

そして身を隠しているシーンがこれなんです

頭隠して自撮り棒隠さず・・・

 

まさに配信者の鑑です

 

そんなタジリマンの活躍はこちらの公演で目にすることが出来ます

子供たちも参加するこちらの公演は、川口オペラ・シンガーズ(近々改名予定だとかどうとか・・・)の第三回定期公演で、タジリマンは《フィガロの結婚》の登場人物です

 

え?《フィガロの結婚》に【タジリマン】なんて役は無いって?

 

なければ作ってしまうのが川口オペラ・シンガーズクオリティ!

 

出演者兼演出の石井一也(Laboratorio141代表)さんによる演出はブラックジョークだけにとどまらず、大胆不敵な発想力と子供たちからのアイデアを採用する海の様に深く広い懐から生み出される唯一無二のものとなっております(特にフィガロの結婚)

 

みなさんが知っている《フィガロの結婚》はそこには無いかもしれません。。。。

 

あるのは・・・・

 

 

 

 

お申し込み、お問い合わせは、フライヤーに記載されている川口オペラ・シンガーズ(kawaguchiopera@gmail.com)

またはyoshimichi.serizawa@gmail.comでも受け付けております

 

 

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クリストフォロス、あるいは「あるオペラの幻影」

2024年02月29日 | クラシック音楽

これまで《タンホイザー》(タイトルロール)、《魔弾の射手》(マックス役カヴァーキャスト)などドイツ語の作品を歌う機会が割りと多かったものの、ドイツ語を学んだのは大学での授業のみで、なけなしのドイツ語力でここまでどうにかこうにか乗り切ってきたけどここに来てどうにもこうにも乗り切れない気がして来たので観念してこちらを購入

 

決め手は薄さ、カラフルさ、読みやすさ(笑)

 


さて、オペラのプロダクションとしては自分史上最も早い公演6ヶ月前の1月から稽古が始まっているF.シュレーカー作《クリストフォロス、あるいは「あるオペラの幻影」》。

このシュレーカーという作曲家は、《薔薇の騎士》や《ナクソス島のアリアドネ》などで知られるリヒャルト・シュトラウスと時代を共にした人物であり、当時のオペラ作曲家で唯一リヒャルト・シュトラウスと肩を並べる公演回数を誇った作曲家です。

1920年にはベルリン音楽大学学長に就任し、作曲教授として多くの逸材を育てるも、強まるナチスの圧力と急激な作曲様式の変化という荒波に翻弄され、徐々に評価が下がってしまいます。

この《クリストフォロス、あるいは「あるオペラの幻影」は『時代の流れによる自身の境遇にシュレーカーが放った抵抗の一矢』というコンセプトが込められ、僕が演じるアンゼルムという役は作曲家であり、シュレーカー自身の音楽観の代弁者であると考えられています。

本来であれば1933年に初演をむかえるはずであった本作品は、当時ナチスが政権に就いたことにより一度お蔵入りとなり、結局その後45年の時を経た1978年にフライブルクにてようやく初演され、その後は2001年のキール劇場での上演が記録されているのみで、今回が本邦初にして世界3回目の公演ということになります!
(どこかで一度演奏会形式で演奏されたらしいが、オペラ公演では無いので上演記録に含まず)


しかしまぁ難しいこと。。。

オーケストレーションが歌のサポート機能を殆ど担っておらず、歌手も一つの楽器としてオーケストラの一部分に加わっているかのような音の運び。

「頼れるものは己のみ、おんぶに抱っこは許さない」

とでも言うようなストロングファイトスタイル・・・

 

そしてフライヤーをご覧いただいた通り、出演者が多い!

ということはそれだけアンサンブルも増え、音楽が複雑化するということ。。。ああ、おそろしい

 

そんな本オペラのあらすじをご紹介

プロローグの舞台は作曲教師ヨハンの音楽室。伝統的価値観を持つヨハンは学生たちに、聖クリストフォロス伝説を題材にした弦楽四重奏曲を書くという課題を与える。しかしシュレーカーの思想を代弁する気鋭の新進作曲家アンゼルムは、伝統的で純粋な音楽形式としての弦楽四重奏を拒み、同じ素材に拠るオペラを企てる。それは彼自身がオペラを書いているという筋立てである。この劇中劇にはアンゼルムとは対照的な、因習に捉われた作曲技法に甘んじる、凡庸な才能の同僚学生クリストフが登場する。

 師ヨハンの娘でファムファタル的な性質をもつリーザは、作曲を断念して妻子への愛情に生きると宣言したクリストフと結婚するが、アンゼルムとの恋心も鎮めることができず、第1幕2場でクリストフに射殺される。アンゼルムはクリストフの逃走を幇助し、二人はキャバレーに身を沈める。この第2幕でクリストフは、霊媒の口寄せでリーザの声を聴くうちに覚醒して、劇中劇の構想を超越し、象徴的な死という救済に邁進する。

 長い間奏曲に続いてヨハンの音楽室に戻ったエピローグでは「男の力を知りつつ女の弱さに留まる者」たるべしと諭す老子の『道徳教』の一節が響く。劇中劇が破綻してプロローグにおける作曲学生に戻ったアンゼルムは、オペラを諦め、やはり弦楽四重奏を作ると師のヨハンに伝えて、作品は幕を閉じる。

 

 

お分かり頂けただろうか・・・

 

 

物語はアンゼルム、クリストフ、リーザの3人を軸に展開していきます。

はい、現時点で僕が理解しているのは以上です(;・∀・)

 

当然ながら本邦初演ということで対訳本など存在せず、先日、主催者である一般社団法人カンタームスさんが日本初となる対訳を作成してくれてようやく内容を知ることが出来たのですが、読んで尚理解が追いつきません・・・


では一旦内容から離れ、「結局オペラっちゅうのは音楽ありきやろ!」というサイドの意見を尊重し、アンゼルムとリーザの二重唱をご紹介

このライブ録音は2001年のキール劇場での世界2回目の上演となった公演のものです。

(2分36秒あたりから二重唱スタート)
Christophorus, oder Die Vision einer Oper, Act I: Schönheit ist wie der blühende Baum (Live)

 

どうです?

わけがわからないでしょ?

 

安心してください

 

僕もですよ・・・

 

公演の半年も前から稽古がスタートした理由がわかります。

こんなの通常の3ヶ月スパンの稽古では間に合いません(;・∀・)

 

しかもアンゼルムにはアリアの様な曲もあり、それがまた強烈にクセモノなんですよ・・・・・・・

 

カオス過ぎて、ワンチャンでたらめ歌ってもバレない説まである(笑)

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今年も残り84.7%

2024年02月26日 | クラシック音楽

2024年始まったな~

今年も悔いのないように過ごすぞ~

 

って、気が付くと今年も残り310日・・・

 

空白の55日はどこへ?

 

みなさん、今年の6月23日ぜひ空けておいてください・・・

空けるだけではなく、是非芹澤の努力の結晶(になる予定)のF.シュレーカー作曲、オペラ《クリストフォロスあるいは「あるオペラの幻影」》の応援に来てください・・・

むしろ今すぐに応援してください(´;ω;`)

 

オペラのプロジェクトとしては(少なくとも僕にとっては)異例の半年前から稽古がスタートし、すでに音楽稽古も回数を重ねております。

今回のオペラ《クリストフォロス(以下略)》の公演は、オペラとしての公演回数が初演から数えて3回目(演奏会形式での公演を含めると4回目?らしい)になるという非常に珍しい演目で、当初はその取りづらい音程、ハモれない重唱、膨大なセリフにただただ苦痛しか感じておりませんでした。が、先日主催である一般社団法人カンタームスが対訳を作成してくださり(もちろんすべてオリジナルテキストから翻訳!)、ドイツ語レベル0のわたくしはようやく話の筋が理解できました(´;ω;`)ブワッ

 

そこに広がっていたのはなんとも哲学的で神秘的な世界

 

各声部、オーケストラが「独自の道を突き進むスタイル」の音楽

 

そして・・・・

 

ゴースト・バスターズ???

 

知れば知るほどわけが分からなくなりました(*ノω・*)テヘ

まだフライヤーが出来上がってない(作らないのかな?)ので、公式サイトへのリンクを貼っておきます↓

 

チケットは公式サイトからお申し込み可能ですが、

芹澤から買っていただくと芹澤は大変助かります!
大人の事情

えっ?連絡先知らないって?

大丈夫、最後にまとめて連絡先を書いておくから!

 

そしてクリストフォロスの稽古と同時進行(その1)がこれ↓

芹澤はこの2本立て公演の、3月12日の《道化師》にカニオ役で出演します!

先程の《クリストフォロス》はドイツ語で、こっちの《道化師》はイタリア語だ!

字幕ありで楽しめますし、同時公演の《外套》も楽しめて3000円というのはお値段以上(になるように頑張ります・・・)であり、両作品共に1時間程度ということで、ボリューム的にも気軽に楽しめる公演となっています(`・ω・´)ゞ

《道化師》にはカニオの歌う有名なアリア「衣装をつけろ」があります!

アリアの逸話に関しては、先日取り上げたて頂いた町田市のタウンニュースに記載があります↓

どうやらワタクシは二期会のスーパーテノールらしですがそんなこと千駄ヶ谷界隈で言ったらレジェンドテノール達に消されてしまいます・・・

そんなスーパーテノール(他称)の出る《道化師》の稽古風景

さて、先程クリストフォロスの稽古と同時進行(その1)」という書き方をしましたが、(その1)があれば(その2)があるのが世の定め・・・

 

じつはクリストフォロスの一週間後、6月30日にとあるオペラに出演することが決まっております・・・

ご存じの方も多いかと思いますが、芹澤は初役ばかりに恵まれる初役男です。

これまで2回以上演じたことのある演目(役)は

 

《フィガロの結婚》バジリオ・・・2回

《椿姫》アルフレード・・・2回

《タンホイザー》タイトルロール・・・2回

 

という、非常にクセが強いラインナップとなっております。。。

もう少しすると制作サイドから発表があるので、今ここで詳細に触れられないのですが・・・

とりあえずヒントは羽生君です|д゚)チラッ

そしてその稽古は4月からスタートするということで、《道化師》が終わったら新たなる苦行修行の始まりです・・・・

 

ああ、どうなることやら・・・

 

お問い合わせ(応援)はすべてこちらで受け付けております

yoshimichi.serizawa@gmail.com

その他にも芹澤は各種SNSを利用していますので、X(旧Twitter)、Instagramのメッセージからでもバッチコイです(`・ω・´)ゞ

 

よろしくお願いします(´;ω;`)ブワッ

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日越外交関係樹立50周年記念フィナーレコンサート「協奏・『第九』の響きを世界へ未来へ」

2023年12月31日 | クラシック音楽

今年の振り返りをするには残り時間が少ないので、せめて12月の事は書かねばならぬという使命感で書き始めたものの、帰省中のため電波環境がダイヤルアップ接続並みに遅く果たして書き終われるのか、年内に投稿できるかは謎である。。。

 
12月はいわき市立平第三中学校での鑑賞教室からスタート!
 
先方からのオーダーで、芹澤は初めてシューベルトの「魔王」を歌いました😈
 

左から魔王、ソプラノ中畑有美子さん、ピアニスト藤井麻理さん、指揮者兼司会松下京介氏
 
体育館でマイクを使用しないスタイルの歌唱はとにかくエネルギーが必要で、オペラ歌手としての力量が試され、浮き彫りになります(笑)
疲労困憊の芹澤は帰りの特急ひたちの中に携帯を置き忘れて下車してしまうのでした(その後無事回収)
 
 
12月17日東京ヴィヴァルディ合奏団「ファンタジックなクリスマス」🎄


それはある日の午後、ふとInstagramにメッセージが届いていることに気が付きました。
普段Instagramでメッセージのやり取りをしないため「?」となりましたが、そこに届いてのがこちらのコンサートへのゲスト出演のオファーでした!
しかもよーく読むと会場はサントリーホールブルーローズ。。。
 
これは受けるしかない❗️
 
 
これまで聴く側でしか体験したことのないホールでしたが、非常に響く空間でとても歌いやすかったです。
貴重な場を提供してくださった東京ヴィヴァルディ合奏団の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです😆
 




 
 
そしてその2日後、芹澤は成田空港に現れた。
 
そう!
 
 




 
 
日越外交関係樹立50周年記念 フィナーレコンサート 「協奏・『第九』の響きを世界へ未来へ」出演のため!
 
いざベトナム🇻🇳‼️
 
 
初めてのベトナム!
 
活気とうごめくエネルギーは非常に濃厚!


地元で評判の牛肉のフォー🍜
 
今回は通訳のスタッフ(最終的に4名!)がサポートしてくださり何不自由なく行動でき、自分の役目に集中できました😆
漂う王者の風格!


到着翌日には朝からソリスト稽古、夜は合唱団も加えてリハーサル!
リハーサルはベトナム国立音楽院のホールにて😲
文化事業が活発になるという事は、国が発展し経済が成長していることだと感じました。
オーケストラの名称「ベトナム国立交響楽団」という名前からも分かる通り!


史跡「タンロン城址」
城址というので石垣とか残っているのかな〜と勝手に思っていたら立派に鎮座しておりました😁


こちらはタンロン城の前に設営された特別ステージ!
野外コンサートならではの眺めです。
この日は夜にリハーサルがあるという事は聞いてましたが場所の連絡はなく、ただ「本日の会場は冷えるので暖かい格好で」というメッセージのみで、ホテルでピックアップしていただき着いてから初めて本番の会場(つまり屋外)だと知り「外なら外って言ってよ〜」と心の中でツッコミました😇
 
そしてついに本番当日・・・
 
 

来賓席には各国大使も!

この日のためにヘアアイロンを日本から持参し独り風に吹かれるスタイル😆

平和讃歌を歌っているとは思えない猛々しさ(笑)

VIP席からのショット


 
これまで第九は、全曲演奏日本初演の地として有名ななるとの第九(日本初演100周年記念の回にも出演)、ロームシアター竣工式(指揮:小澤征爾マエストロ)、その他様々な機会でソリストとしての責務を感じて来ましたが、まさか自分が国際関係に関わる記念すべき場に、一日本人として立つことになるとは想像もしていませんでした。これまでは何かあっても「芹澤の個人的な責任」で済む話でしたが(実際済むかどうかはわかりません、やらかしたことがないので🤓)、今回に限ってはある意味日本代表(と勝手に思っていた)のため失敗は許されぬ!お国のため!と鬼気迫る気合いをコッソリ胸の奥に隠し持っておりました。
 
そんな公演の全容はなんとYoutubeにて公開されております!
 
(第九第四楽章バスソロ開始は1:33:30頃)
 
こうして映像に残ることって意外と少ないのでお楽しみいただければ幸いです!
 
そして是非アンコールもご覧いただけると、日越関係の絆を感じていただけると思います。
 
 
それではみなさま、良い年をお迎えください😌
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潜伏期間

2023年11月11日 | クラシック音楽

10月は一度も更新がなく、気がつけばポッキーの日になってしまいました。

 

リサイタル後に何をしていたかといいますと、主に来年出演するオペラの準備です。

っていうか現在も準備してますし、まだ終わってません・・・

今回の記事は、オペラ歌手が舞台に立つまでをご紹介します

 

準備とは?

初めて出演する演目の場合、まず初回音楽稽古が始まる前に自分自身で音取りをしなければなりません。

アマチュア合唱団のように練習時間に音取りをすることはなく(部分的に取り上げてやることはある)、プロの現場ではある程度仕上がった状態で初回音楽稽古に参加することが求められます。

僕の今後のオペラ出演スケジュールですが、来年6月までに4作品の出演が決まっており、そのいずれもが初めての役となっています。

もしこれが既に経験している役であれば準備に関してさほど難しいことはないのですが、初めての役、しかも4役となると話は異次元レベルで異なります。

 

オペラの稽古は

音楽稽古→立ち稽古→本番

という流れで進みます。

 

まずは音楽稽古で音楽を作り上げ、音楽が身体に染み込まないと演技(立ち稽古)が出来ません。

 

皆さんの中には「音楽家なんだから、楽譜を見ればそこから音が浮かび上がってくる(脳内再生)んでしょ?」と思う方が多いと思います。

そういう人も居ます。むしろそういった能力を身につけるよう、音高、音大ではソルフェージュの授業があります。

ただ、そういった訓練を受けても一律みんながそれを獲得できるわけではありませんし、そういう音感教育は幼少期の環境が大きく影響します。

 

僕は楽譜を観ても音は取れません(脳内で音にならない)

 

最近それを言語化して説明出来る術を獲得しました。

【音】には「音色情報」と「音程情報」が含まれます。

「音色情報」は誰もが知らず知らずのうちに獲得している「ピアノの音」、「リコーダーの音」、「クラクションの音」等の、音というものを区別する情報です。

住宅街を歩いていて、ふとピアノの音が耳にはいると「あれ?どこかからピアノの音がする」と自動的に認識が働きます。

 

一方、ソルフェージュの授業は「音程情報」の獲得を目指すもので、「どの音色に限らず、含まれる音程情報を認識する」ことを目的とします。

 

僕は高校3年間、大学2年間(必修が2年までだった)の計5年間ソルフェージュの授業を受けましたが(留学中も音楽院で2年間受けたけど、大人になってからなので除外)、一定の成果は得たものの、譜面を見ただけでは全く音は取れません。

「固定ド」、「移動ド」の概念から言えば確実に「移動ド」ですが、それでも隣り合う音程間(長/短2度)の移動すら時に不可能です。

 

僕のようなタイプの場合どうすれば良いのかというと、いくつかやり方はあります。

まず王道なのは【コレペティと呼ばれるオペラ伴奏&コーチングに特化した専門家の下で音取りをしてもらう。】です。

コレペティはオペラの伴奏を弾きながら必要な声部を足して弾いてくれたり、楽曲分析を混じえてサポートしてくれます。

 

多分(笑)

 

なぜ「多分」かというと、僕はお願いしたことが無いからです(笑)

僕のようなタイプはコレペティにお願いしても成果が上がらないのです。そもそも楽譜を見ても音符を音として捉えられらない(音程情報を得られない)ので、指導が指導にならないのです。

楽曲分析で細かく解説されても、僕にとっては文字を見るのと同じ、そこに音程はないのでつねに「ピンとこない状態」のままです。

 

なので僕は毎回オペラの音楽稽古前に自分で音取り音源を作ります。まず音源を作り、耳から正確な音程情報を頭に叩き込み、ある程度染み込んだら音取り音源に合わせて声を出して練習します。

例えば今一番苦労している作品が来年6月のオペラ【 クリストフォロス、あるいは《あるオペラの幻影》】という作品なのですが、その音取り音源の制作はこんな感じです。

まずMuseScore3で歌唱範囲の楽譜を作ります(楽譜見ながら写譜する)

これをMP3変換でオーディオにして(伴奏部分はヴォリュームを下げる)、作りためていきます

後はこれを移動中にiPadで譜面を見ながらずっと繰り返し聴きます。

 

言ってしまえば【カラオケで好きな曲を歌うために聴きまくる】のと原理は同じです(笑)

唯一違うのは、譜面に書かれているのは音程とリズムだけでなく、テンポの変化、アーティキュレーション(奏法)の指示が無数にあります。

そういったいわゆる【味付け】はこの段階では全く組み込んでいません。それは指揮者によって、共演者によって、演技によって千変万化するからです。なので楽譜という【レシピ】を完璧に叩き込み、その後どのようなオーダーが入っても対応出来るよう、記憶します。

記憶する、というのは自分の旋律だけ覚えても無意味なので、相手の旋律、伴奏も記憶します。「ここでこう来るからこう」という風に、音楽は常に対話です。独唱曲であるアリアだって指揮者を通じてオーケストラと対話します。

独りよがりの音楽は箸にも棒にもかからないので、僕のように音程情報の獲得に難のあるタイプは自分なりの方法を模索し、獲得しなければやっていけません。

 

ここまでが音楽稽古前にやっておくべきことです。

そしてその後は立ち稽古が始まります。頭に音楽を詰め込み、追加情報の「動作、演技、導線、舞台上の設定」をこなします。

 

ここまでで膨大な仕事量だ言うことがわかっていただけたと思います。

 

こういった工程を経てオペラ公演が成り立っていきます。二期会の場合だと音楽稽古から本番までが3ヶ月スパンです。もちろんここにオーケストラ、舞台さん、照明さん、各セクションスタッフなど多くの人々が関わります。

 

そう考えると一流プロダクションのチケットが高額なのもご理解いただけると思います。

 

そんな芹澤は、目下来年6月の【 クリストフォロス、あるいは《あるオペラの幻影》】の音源を作りつつ、同じく来年2月の

こちらの稽古と練習に勤しんでおります。

 

この「アドリアーナ・ルクヴルール」というオペラは、フランスの実在した舞台女優アドリエンヌ・ルクヴルールをモデルとした物語となっております。

オペラとしての構成も面白く、オペラの中で舞台の裏側視点が組み込まれていたり、同じ舞台上で異なるシチュエーションが繰り広げられたりしつつ、最終幕では非常に美しい音楽が奏でられる劇的な作品となっております。重ねて言いますが、音楽が本当に美しいです。本当にこんなに熱く、素晴らしい音楽に心を揺らされたのは久しぶりです。

 

ただ・・・

 

 

 

マウリツィオ(芹澤)がクソです。

オペラ界不動のクズ男はピンカートン(蝶々夫人)と相場が決まっていますが、マウリツィオもなかなかです。3幕なんてホストクラブで指名の入ったホストの立ち振舞のようです。

 

 

でも音楽はとても良いんですよ・・・・

 

 

ま、オペラなんて平凡からは生まれませんからね、これくらいクズじゃないとドラマは誕生しないと言うことか(笑)

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