LA CAFFETTERIA DI RETROSCENA 舞台裏カフェ

テノール芹澤佳通の日常系ブログ

東京二期会オペラ劇場プッチーニ「三部作」終演・・・

2018年09月10日 | クラシック音楽



約三ヶ月に渡って携わってきた二期会オペラ劇場プッチーニ「三部作」が9日の千穐楽を持って終演いたしました。


これほどの規模の公演は二期会でも類を見ないものであると思います。


すべてが夢のような日々であり、振り返ると「あれは本当に自分だったのか?」と幻を見ていたかのような感覚に陥ります。


新国立劇場オペラパレスの舞台に立て、縦横無尽に暴れまわった外套でのルイージ。


不思議なことに舞台上での記憶は余りありません。


とにかく必死でした。


常に第一線で、強烈なプレッシャーを受けながら成果を上げている世界の一流オペラ歌手は異常だな。。。(;・∀・)


でも楽しかった~(・∀・)





さて、この公演に際して僕が用意した楽譜は3冊(笑)


左側の茶色の布版と右側のイラスト付きの紙版は、両方共現在販売されているリコルディ出版の楽譜です(・∀・)


ただし、ちょっと見にくいので(英語の歌詞とイタリア語の歌詞が上下で書かれている)、僕は中央の楽譜(古いリコルディ版)を自分で用意して使用しました。

こちらはイタリア語のみが歌詞として載っているので見やすいです(・∀・)


ちなみに終演後にマエストロからサインをしていただきました(笑)


マエストロ ベルトラン・ド・ビリーからは本当に多くの事を学びました。

人柄も気さくで、紳士で、千穐楽では開演前に舞台袖でピアノを弾いていらっしゃり、ご挨拶すると発声練習を開始し、すぐに「今日は調子が悪いな!」と自分自身にツッコミまれたり(←すべてマエストロの一人芝居w)

それならばと「じゃぁ今日は僕が指揮しましょうか?」と提案すると

「とっても簡単さ!弦楽器、もっと音を落として!トロンボーン!フォルテ!これだけさ!」

と返してくれる(笑)

こんな巨匠は他に居るだろうか?

(ちなみにマエストロはフランス語が母国語で、他にも英語、ドイツ語、イタリア語で会話可能。スペイン語の挨拶もしてたからスペイン語も話せるかも)


僕はイタリア語でコミュニケーションを取っていました(・∀・)


日本での三部作の後は、メトロポリタン歌劇場(ジャンニ・スキッキ役はプラシド・ドミンゴ!)とミュンヘン歌劇場でも同作品を振られるとのこと。



7日のカーテンコール(二期会公式Twitterより)



さて、魔弾の射手に引き続いての二期会オペラ劇場、気がついたら3月から半年間オペラの現場に浸かっておりました(笑)


10月は少しゆっくり出来ますが、11月からはまた少し忙しくなりそうです(・∀・)


とりあえず・・・・・・・



寝ます(笑)
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二期会オペラ劇場『三部作』、本日から公演スタート!!!

2018年09月06日 | クラシック音楽
遂に!!!




二期会オペラ劇場プッチーニ『三部作』が本日プレミエを迎え、怒涛の4日間がスタートしました!!!





昨日はB組のGP(ゲネプロ:ゲネラル・プローベ=衣装・メイクをし、本番同様の進行で行う最終稽古)が行われ、これまでやってきたことを確認、そしてさらなる改善点を洗い出しました(・∀・)

ゲネプロの様子をWEBぶらあぼANNEXさんで掲載していただきまいした!

【GPレポVol.2】東京二期会/プッチーニ『三部作』

二期会の場合、1つのオペラを上演するに当たって組まれるスケジュールは基本的に3ヶ月です。


まずはコレペティ(オペラの稽古に欠かせないピアニスト)との個人レッスン。

そこからソリスト同士が集まってのアンサンブル稽古。

以上を約1ヶ月でこなし、舞台・演出チームが合流して立ち稽古が始まります。

音楽を叩き込みつつ、演技、導線を覚え、繰り返すことによって自然な動きに仕上げていく。


そしてマエストロ、ベルトラン・ド・ビリーが加わっての最初の音楽稽古が組まれたのは8月23日!


B組マエストロ音楽稽古の様子
ジョルジェッタ(文屋小百合) ルイージ(芹澤佳通)


そこからは常にマエストロが稽古で指揮をし、演技とマエストロの音楽を結びつけていく・・・


そして気がついたら・・・・







目の前は新国立劇場の客席・・・




ここまで怒涛の3ヶ月でした(;・∀・)





後は自分自身が楽しむのみ!!!!





これまでのオペラでは味わったことのない感動


これまでのオペラでは体験したことのないステージ


これまで見たことのない芹澤をお届けしたいと思います(`・ω・´)ゞ




当日、新国立劇場内で一番楽しく過ごすのはこの私だ!ハハハ(・∀・)



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三部作、遂に今日から本物のセットでの稽古開始!

2018年09月01日 | クラシック音楽
今回の二期会オペラ劇場、プッチーニ《三部作》は、ものすごく色んな要素が詰め込まれた1粒で3度美味しい作品となっており、我々に求められるスキルも歌だけにとどまりません!(;゚∀゚)=3ムッハー


さて、本日は稽古前に本公演のマエストロである、ベルトラン・ド・ビリーさんのインタビュー動画をご紹介します!

昨日はオーケストラ合わせがあったのですが、非常に緻密なコントロールをオケにも求め、しきりに「もっと歌を聴くんだ。」とオーケストラに指示を出しながらも、上から押さえつけるような要求は一切なく、そこにいるみんなで音楽を作り上げていこう!という意思と喜びに溢れたものでした(・∀・)

インタビュー動画からもマエストロの人となりが十分に伝わって来ます!



NYメトロポリタンオペラと東京二期会オペラ劇場でプッチーニ〈三部作〉を指揮!ベルトラン・ド・ビリーからの公演直前メッセージ




この生活があと1週間もすれば終わってしまうのが本当に惜しいです!
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東京二期会オペラ劇場 プッチーニ作曲《三部作》(外套・修道女アンジェリカ・ジャンニ・スキッキ)

2018年08月18日 | クラシック音楽



「三部作」の稽古も、ついに次回から新国立劇場に小屋入りしての稽古になります。

「三部作」というのは「外套」・「修道女アンジェリカ」・「ジャンニ・スキッキ」の3つの小品(各約1時間)から構成されており、僕は光栄なことに第一作「外套」でプリモテノールである、ルイージに選んで頂くことが出来ました。もちろんオーディションです。この世界は常にオーディションに挑戦し続ける世界です。それで実力が認められれば直接のオファーが来るでしょうが、僕にはまだまだ先のこと。一歩一歩、オーディションという轍を踏みしめ、歩みを止めず、とにかく後退しないことです。


僕の二期会デビューは昨年、2017年7月の「ばらの騎士」での『動物売り』役でした。


その一年後、2018年7月は「魔弾の射手」にて、主人公である『狩人マックス』のカバーキャスト。


一年で動物を売る側から狩る側に転職しました(笑)


その2ヶ月後、2018年9月の「外套」ではのルイージは『積み荷の荷降ろし人』・・・・




いつまでたってもブルーカラーです(笑)




ま、「歌い演じること」は紛れもなく肉体労働でけどね(笑)



さて、冒頭でもお伝えしたとおり、稽古も佳境に入ってきました!(`・ω・´)シャキーン


すみだパークスタジオでの稽古後のショット



この写真からは想像も出来ない程の激しい舞台となっております(;・∀・)


まるでプロレスの様です(笑)

(ミケーレ役の今井くんとの稽古中、観ていたジョルジェッタが「うん、なんかプロレス観てるみたい」って言ってましたw)


二期会のブログにキャストコメントが掲載されておりますので、リンクを貼っておきます(・∀・)つ

オペラの散歩道(二期会blog)外套キャストコメント


キャストコメントは、二期会事務局より「皆さまから短いコメントを集めさせていただき・・・」とあったのですが、「短い」という一言を見落としていた僕は、実は掲載されているものの倍以上の考察を踏まえたコメントを書いてしまいました(笑)
提出時に気が付き「長くなって申し訳ありません(;・∀・)編集はお任せします!!!」と提出しました(笑)

せっかく(?)なので、せっかく生み出した我が子を文字数に制限のない個人ブログという特権でここに全部載せます!



以下、原文

――ご自身の役はどのような役でしょうか。
   どのような人物とお考えでしょうか。

私が演じるルイージは20才の青年で、ミケーレ船長もとで積み荷の荷降ろしをしています。
彼はミケーレの妻、ジョルジェッタと不倫関係にあり、ミケーレの目を盗んでは逢い引きを重ねている、いわば間男です。
船長であるミケーレは50才、ジョルジェッタは25才となっております。この作品では、ほとんどの登場人物に年齢が設定されております。

ルイージの人となりに関する記述はリブレット(台本)の中にありませんが、他の登場人物や労働環境からある程度推測することが出来ます。
働きぶりに関しては、物語序盤のミケーレの発言から「よく働く男」であることがわかり、人物像に関してはジョルジェッタの発言から、貧困状況の中でも「自分でなんとかしてきた」という生命力の強さが伺えます。

彼が身を置く環境に関しては、同僚であるティンカの私生活から推測できます。彼は酒に溺れており、酒に酔って忘れることが現実からの救済であると説いています。彼にとっての現実とは自分の妻が売春を日常的に行っていることです。
ミケーレ船長も「ティンカが酒を飲むのは、売春をしている妻を殺さないため」と言っています。背に腹は代えられない、そうでもしなければ生きていけないほど荷降ろし人の賃金は低いのでしょう。

ルイージとジョルジェッタの不貞関係の発端はミケーレとジョルジェッタの子供が死んでしまったことであると推測出来ます。
耐え難い現実から逃げたいという心理状態が、何から何までミケーレとは正反対であり、年齢的にも年下のルイージに向かわせたのではないでしょうか。

しかしルイージはミケーレ船長に「ルーアンで下船させてほしい」と頼みます。それを聞いていたジョルジェッタが「なぜそんなことを言うの?」と詰め寄ると「君を彼と別れさせることは出来ない!」と反論します。
原語では"Perché non posso dividerti con lui!..."と言っており、「出来ない」を"non posso"で表しています。これは「自発的に出来ない」という意味を内包しており、ある意味で冷静に現実が見えているのだと受け取れます。

ただ単純に駆け落ちをしても不幸になるだけだとわかっているのでしょう。それでも燃え上がる想いに蓋をすることが出来ないのがルイージであり、とてもテノールらしい役柄だと感じます。



 ――ご自身の役のシーンを中心に、
  『外套』の聴きどころ/観どころを教えてください。
『外套』自体は1時間弱の作品であり、それ故、その1時間は全てが濃密な音楽で満たされています。どこを切り取っても聴きどころと言っても良いと思います。
その中でルイージには2曲のアリアがあります。中でも2曲目のアリア「お前の唇が欲しい」は、感情のたがが外れ、ジョルジェッタへの溢れ出る思いが狂気へと変貌していくほど激しさを持っています。
ルイージの内面が色濃く描かれているアリアであり、歌う側としても命がけです。是非、その思いがジョルジェッタはもとより、客席の皆様へ伝わればと思います。

(以上)


この考察は7月31日の時点でのものであり、稽古を通して、人物に対する印象や考え方は常に変化していきます。
なので、自分で読み返すと既に「あ~この時はこう捉えてたんだな~」と思う箇所がいくつかあります。

これがクラシック音楽特有の演奏家によって曲の解釈が異なる、という現象の発端ですね(笑)
自分なりの解釈は人それぞれであり、それは自分自身であっても時間とともに変化していきます。

演ずることは命がけ、大役を仰せつかったからには死ぬ気で頑張ります(`・ω・´)ゞ


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全国デビュー!?!?(゚∀゚)キタコレ!!

2018年08月03日 | クラシック音楽
全国デビュー???(・∀・)

先程ブログのコメント欄に匿名で極めて簡潔にこんな書き込みが!

2018年8月4日(土) 午後10時00分(50分)BS1
「鳴門の第九 歌声がつなぐ日独の100年」


検索してみると…

鳴門市の公式HPに情報がありました!

こちら↓
NHK徳島放送局制作番組 「鳴門の第九 歌声がつなぐ日独の100年」



【内容】
「鳴門の第九 歌声がつなぐ日独の100年」
今年6月、鳴門市で「第九」演奏会が行われた。鳴門は「第九」アジア初演の地。
当時、戦時中にも関わらず、ドイツ兵が地元の人々と交流していた。
以来、第九は両国の絆の証となった。今回の演奏会は、ドイツ兵の子孫も来日。
100年続く両国の交流を力強い歌声と共に伝える。

(公式HPより)




なんということでしょう!
















うちではBS1が観られない(笑)






と、Facebookに先行して書いたところ、友達が録画してくれることに(´;ω;`)



ありがたやありがたやm(_ _)m



放送時間が50分ということなので全楽章放送かはわかりませんが、少なくとも第四楽章は放送すると思います!(゚∀゚)



ちなみに・・・第九の正式名称をご存知でしょうか?


僕は昨日まで「交響曲第九番《合唱付き》」



だと思ってました(;・∀・)


昨日は8月10日のサマーミューザのピアノ合わせを、指揮者の曽我大介さんのご自宅に集まって実施しまして、ふと目に入った曽我さんの著書《第九》虎の巻(音楽之友社)を手に取り読んでいたところ「第九の正式名称」なるものが・・・


あまりに長くて全然覚えられなかった(笑)

検索してみると、「高崎の第九」さんのHPに書かれているものを発見しましたので、紹介させていただきます!


「シラー作、頌歌『歓喜に寄す』を終末合唱にした、大管弦楽、四声の独唱、四声の合唱のために作曲され、プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム三世陛下に最も深甚な畏敬をもって、ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンによって奉呈された交響曲、作品125番」



以上、これがベートーヴェンの第九の正式名称です!




ながっ!!!
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