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「アジアと日本」(パラオ)

2006-04-05 19:23:58 | 良い話(パラオ)
パート5・270 :文責:名無しさん :02/04/30 01:22 ID:QECgGYGO

アジアと日本
「パラオ」
平成11年1月5日掲載
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 1994年、ミクロネシアに人口15000人の小さな独立国が誕生しました。
パラオ共和国です。
グアムで飛行機を乗り継いで、
約1時間40分で首都・小ロールの空港に到着します。
パラオは美しい珊瑚礁に囲まれた、
たくさんの島々から成りますが、それらを全て集めても、
淡路島くらいの大きさです。
近年は、ダイビングスポットの1つとして
人気を集めており、我が国からもたくさんの観光客が訪れています。
 アメリカの信託統治領から独立したパラオですが、
敗戦までは、我が国の委任統治領でした。
現在のクニオ・ナカムラ大統領は名前からしてわかるように日系人です。
現地の人も、日本人からもらったり、
名付けてもらったりした日本風の名前を、今でも誇らしげに名乗っています。
 
 ↑大統領の兄・ナカムラ上院議員(右)と
 第1次世界大戦が終結し、大正8年(1919年)に
対ドイツ講和条約(ヴェルサイユ条約)が結ばれました。

戦勝国として参加した我が国は、
中国・山東省にあったドイツ権益を継承し(後に中国に返還)、
またドイツ領南洋諸島の委任統治権を得ました。
この一部が、現在パラオ共和国となっています。
 日本の統治はパラオに大きな足跡を残しています。
今日でもお年寄りは日本語を巧みに操りますが、
もともとパラオ語に語彙が少なかったこともあって、
その2割は日本語の単語です。新語や形容詞、接続詞、
さらには裁判用語や幼児語に日本語の語彙が多くありますが、
次第に英語化しているようです。
 一方、唯一の公立高校であるパラオ・ハイスクールでは、
日本人の先生を迎えて、日本語の授業にも力を入れています。
 一般的にいって、パラオ人は親日的です。
特に年輩の人たちは日本統治時代を懐かしんでいます。
彼らは、アメリカ統治時代に、テレビなどを通じて入り込んだ、
アメリカ文化の悪影響で、
若年層の様々な問題(フリー・セックスの風潮やドラッグなど)を引き起こしたと
考えています。
「日本統治時代はよかった」という言葉には、
道徳や厳しいしつけが秩序を保っていたという意味があるのです。

 素朴で人なつっこい、笑顔、それが多くの人が感じる
パラオ人の第一印象ですが、実は、彼らは非常に誇り高い民族です。
 パラオ共和国文部省は、一昨年、
建国以来初めての国定「国史」教科書を作りました。
アメリカ統治下では、「日本人によるパラオ人差別」や
「パラオ人虐殺事件」といった、日本の自虐的歴史教科書のような、
眉唾ものの反日的歴史教育が一部の教師によって行われる一方で
(もっとも、お年寄りたちに、「そんなことがあるもんか」と
一笑に付されていたようですが)、歴史の授業そのものは、
「アメリカ史」を教えていたのです。
独立後もしばらくはそのままでした。
「歴史を奪われたままでは真の独立国とはいえない」と、
パラオ人たちはミクロネシア研究の成果を充分に盛り込んだ、
立派な「国史」教科書を作り上げたのです。
 「国史」なくして「独立」なし。
我が国もパラオ人の気概に学び、一日も早く「国史」を取り戻さねばなりません。

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