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中国政府「ブログは実名で」 情報発信の規制強化へ

2006年12月02日 | 国際
中国政府「ブログは実名で」 情報発信の規制強化へ(朝日新聞) - goo ニュース
中国政府は、個人がブログを開設する際に実名での登録を義務づける措置を近く実施する方針を固めた。当局はメディアなど言論への締め付けを強化しており、登録者が急増するブログでの匿名発信を禁じることで市民の情報発信についても規制を強める狙いとみられる。
中国各紙によると、政府系の「中国インターネット協会」の胡啓恒理事長が28日に開かれたシンポジウムで明らかにした。実名制導入の理由として「個人のプライバシーと公共、国家の利益のバランスをとるため」と説明。ブログに書き込まれた虚偽の情報などにより、個人の権利が侵害されることを防ぐためとした。
現在、ブログ開設は、自分で決めたブログ名やパスワード、メールアドレス、居住地域などを記入するだけでいい。
人気ニュースサイトが29日にネット上で実施した世論調査では、回答者の7割以上が実名制に反対。「少数の人間の犯罪行為のために多数のネット利用者に影響を与えるべきではない」とした。
中国のブログ登録者は昨年末の1600万人から年内に6千万人を突破し、来年は1億人に近づくと予測される。 →情報源

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…民主主義の国ならさておき、中国でそれはちょっとまずいんじゃないですかねぇ…? 日本でなら、記事を引用してブログで政府批判をしようと、市民集会で政治に対する不満をあげつらおうと、別段それだけで逮捕されるわけではないですが…何しろ中国ですからねぇ。この規制が厳密に実施されるとなると、政府に対する不満やら環境問題の告発やら多発する農民暴動などなどに関するブログは、いっせいに萎縮してしまうような気もします。いや、あるのかどうかは知らないけど。
現状でも既に、国外のサイトにアクセスできないとか中国の検閲ソフトは世界一ィィィ!とか、いろいろ取りざたされていますからねぇ。あんまりやっきになって取り締まりにかかると、それはそれで痛くも無い腹を探られることになるというか…欧米や日本などの民主主義国家から「人権!」と騒ぎ立てられる火種になるのではないかと思うのですが。かといって、野放しにしておくと、いろいろと知られたらマズい事柄が広まったりするんだろうなぁ。

常々思うんですけど、日本の進歩派団体などは、こうした状況に対して憂慮を表明したりはしないんでしょうかね? 何しろ表現の自由が侵されているわけです。日本で同じようにインターネット実名制をやろうとしたら、多分すごい反発が起きると思うんですよ。だったら、お隣の国に対しても同じように「それはダメなんじゃないか」という声をあげるべきじゃないかと思うんですよね。企業進出のために中国共産党に協力し、検閲してる某検索エンジン会社に対してもそうですけど。

だけではなく、男女平等なんかもあるはずがなく(じゃなきゃ極端な男女の出生比が出るわけない)、軍事費が毎年いいペースで伸びているにも関わらず、男女同権を推し進める団体が中国に対して何か言ったということも聞かないし、反戦団体が中国の軍拡に対して何か文句をつけたということも聞いたことがありません。…わたしが知らないだけで、本当は何か行動しているんだったらいいんですけどねぇ。

最近、胡散臭い「市民団体」のおかげで、すべてのNPOやらボランティアやらをまず疑ってかかるようになった自分がちょっといやになります。