Vanteyのアース線(もしくは枯れた資料帳)

怠け者のウィキメディアン・Vanteyの、脳内が帯電してきた時のはけ口。非百科事典的。過度な期待はしないでください。

Wikipedia、スタントン財団の89万ドル寄付を受けユーザビリティ改善へ

2008-12-07 01:10:43 | ウィキメディア
Wikipedia,スタントン財団の89万ドル寄付を受けユーザビリティ改善へ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081204/320742/
 (ITpro ニュース 2008年12月4日)

 オンライン百科事典「Wikipedia」を運営する非営利団体のWikimedia Foundationは米国時間2008年12月3日,米CBS社長を25年間務めたFrank Stanton氏が設立したStanton Foundation(スタントン財団)から,89万ドルの寄付を受けたと発表した。この寄付金は,Wikipediaのユーザビリティ改善に使われる。
 具体的には,Wikimedia Foundationのサンフランシスコ・オフィスに,フルタイムのソフトウエア開発者3人,ユーザー・インタフェースのデザイナ1人,プロジェクト・マネージャ1人からなるプロジェクト・チームを設ける。このチームは,Wikipediaの初心者が記事を執筆・編集する際に障壁となる問題を調査し,明らかになった課題の解決に取り組む。
 特に,執筆・編集で必要性の低い複雑な要素をユーザー・インタフェースから取り除くことに注力する。このプロジェクトは2009年の終わりまで続ける予定で,最終的な成果はすべてオープンソース・ソフトウエアとして公開する。
 Wikimedia Foundation執行ディレクタのSue Gardner氏は,「Wikipediaの記事執筆者の多くはテクノロジに関して平均以上の知識を有している。しかし,世の中にはテクノロジに疎くても,聡明で博識な人がたくさんいる。今回のプロジェクトの一番の目的は,そうした人々に執筆・編集作業に参加してもらうことだ。スタントン財団がこの重要性を認識し,Wikimedia Foundationを支援してくれていることを,たいへん嬉しく思う」と述べた。

Press releases/Wikipedia to become more user-friendly for new volunteer writers - Wikimedia Foundation
http://wikimediafoundation.org/wiki/Press_releases/Wikipedia_to_become_more_user-friendly_for_new_volunteer_writers

世界経済危機と言われつつも、金があるところにはあるんだなぁと(何そのひどい感想


日本語版のフランク・スタントンの記事はサブスタブですが、英語版にはある程度の情報があります。
ちなみに en:Stanton Foundationen:Frank Stanton へのリダイレクトになっています。

上記のウィキメディア財団のプレスリリースでも触れられていますが、スタントンは1946年からCBSの社長を長く務め、米国の放送メディアの発展に寄与した人物で、
スタントン財団というのは氏が一昨年12月に98歳で亡くなった後に設立されたもののようです。


ウィキメディアはこの醵金で設けたプロジェクトチームで、
・現在のWPの執筆者層は、テクノロジーの知識・関心が平均以上の層が中心である
・人に教えられるような知識を持っているがテクノロジーに疎い人は、これまでWPにあまり寄稿してこなかった
・彼らテクノロジーに疎い層をも取り込めれば、WPはより発展するだろう
という問題意識のもと、2009年末までにユーザインタフェースの改善に取り組み、
特に編集時に必要性の低い要素を取り除くことに注力する、とのこと。

編集者向けUIがより簡単にと改善されるのは歓迎すべきことです。
すると拡張性はオプションのガジェットのほうで担うことになるのだろうか。


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