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新型・『オレ日』★☆☆☆☆

丸8年経ちました。
9年目となりタイトルに☆が増えました。(^_^;)

MFS plus3

2005-07-14 08:29:25 | GUNDAM
まだまだマニアックなネタで引っ張っております。
一般市民の方にはご迷惑をお掛けしますが、
今しばらくオレ様の「萌えぇ~」な世界にお付き合いください。(笑)

今回の購入物は、「ガンダムミニフィギュアセレクション プラス3」です。
英語表記では「GUNDAM Mini Figure Selection plus 3」


ラインナップです。

左から、スーパーガンダム(Mk-ⅡにGディフェンサー合体)、リック・ディアス(赤)、百式、
クイン・マンサ、ケンプファー、GP02、ホビーハイザックの7種類。
これにシークレットの「レアカラー百式」が加わって合計8種類。

オレ様の狙い目。
当然のように「百式」&「リック・ディアス」
とりあえず4個購入です。

1個目

おぉ~!イキナリ来たぁ~っ!リック・ディアス!
(スイマセン、画像はピンボケっす)

スリムなデザインだなぁ~。引き締まったリック・ディアス。(笑)
しかもかなりの「ダークカラーリング」
まあこれはこれでカッコイイっす。


イイぞぉ~!
2個目ぇ~!

キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!! 百式ぃ~!!
メガバズ、萌え~~~~~!(笑)
デカイなメガバズーカランチャー。ってか寸胴なメガバズ。
縮尺とかあってるんでしょうか?もう少し長いイメージがあったんですが...。

ちなみに3個目もリック・ディアスで、4個目はGP02でした。(もう画像も載せないwww)

今回は効率良く購入出来たなぁ~(笑)
最近アホみたいなの引き当てる確率が減ってる。

このMFS、気になったところ。
百式の塗装、結構「雑」だなぁ~
両脚のところは赤が混ざったようになっちゃってるし...。
元々、キレイな塗装じゃないシリーズなので仕方ないか。

並べてみました。

いやぁ~並べるとこれまた良い感じですなぁ~(*^_^*)

これもオレ様の机にディスプレイ決定っ!
あぁ~...また仕事に関係ないモノが占領して行く...(-_-;)
いつか誰かに注意されそう。(過去は1度も言われた事無し。呆れられてる?www)


【オマケ】
これも「食玩」です。ラムネが入ってました。

見難いかと思いますが、地球連邦軍とジオン公国軍のマークが入ったラムネです。


【追記】
タブったリック・ディアスとGP02(←これ間違い。ホビー・ハイザックでした。)、
もし欲しい方がいらっしゃればお送りしますよ!

もちろん送料無料っ!定形外で送りますっ!(^_-)-☆


ガンダム占い

2005-07-13 18:15:36 | GUNDAM
カテゴリを【GUNDAM系】にするか【Check!】にするか悩んだ結果、
素直にG系ネタとさせていただきました。
「一般市民」も多少は楽しめますが、やはりこれはG系ですね。(^_^;)

Yahoo!にガンダム占いがあったのでやってみました。

オレ様の結果はビグロ


『結果』抜粋

・自分勝手人間
・いつでもどこでも万事無礼講で大ざっぱ。
・失礼な言動も多い
・指摘されると神妙に謝る素直さがあるため、憎めない人
・周囲を引っ張り、楽しい空気を作るところは、ある意味カリスマ
・恋人も多少の強引さには目をつぶってくれる

ブワーッと飛んできてブワーッとビーム発射、
大雑把さで戦いを繰り広げていたビグロくん。
見たまんまで豪快な性格のようです。

・小さいことは気にせず強引にコトを運ぶタイプ
・随伴機のリック・ドムくんも置いてけぼり
・失敗を失敗とも思いませんし、立ち直りも早い
・おだてられると調子に乗って成功すらしてしまう勢い
・賑やかで明るく、毎日無礼講



なんじゃ...MAかよ。トクワンかよ。(笑)
まあ確かに2基の核熱エンジンの推進力はスゴかったよ。
その機動性で、ビグロにへばり付いたアムロ(ガンダム)を失神させましたなぁ~
ま、最後はキッチリやられましたけどね。(^_^;)

ア・バオア・クーの攻防戦の時に、
量産されたと思われるビグロ数機が映っているんです。

気付いてますかぁ~!?(^_-)-☆



そうそう『Yahoo!プレミアム会員特典』として、
「恋愛傾向」と「相性診断」が付いてましたのでその結果(抜粋)を...。

・明るく楽しい雰囲気を作るのがうまい

・ちょっと失礼で大ざっぱで豪快ですが、傍若無人とも言えるカリスマ性に人が周囲に集まる

・友人から「お前、アイツのこと好きだろ」とわかりやすい

・何気にこまかくアピールするのもうまく、異性から「ウザッ」と思われることは少ない

・好きな人とのコミュニケーションは、クローでグワシとつかんで正面切って行います

・たとえ失敗してもぜんぜんメゲない性格

・ドラマティックでオープンな恋愛を好む傾向

⇒当たってます。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ


良い相性⇒ズゴック
悪い相性⇒GMコマンド

ズゴックの方、激しく希望!!(爆)


【注意!】結果のURLを貼ってもその後開けないので、コピペするか抜粋で...m(__)m

【追記】
オレ様のコメント返信は、完全に「各MS基礎情報」状態になってますので
興味のある方は、オレ様のコメントをじっくり読んでみてください。(笑)


百式...萌え~

2005-07-11 12:36:48 | GUNDAM
ヤフオクで買いました。
百式をモチーフにデザインされたオイルライターっす。

金ピカ具合がステキです♪
ビーム兵器を跳ね返しそうな感じが出まくりです。(笑)

画像、イマイチでした。(-_-;)


型式が書かれてますが、ちゃんと「MSN-00100」
よく省略されてるんですよね、「MSN-100」とかに。
百式開発過程の設定上、ここは非常に重要な部分ですので、
簡単に省略されちゃ困るわけです。(-_-;)

そして「ガンダム開発名」である「δ(デルタ)GUNDAM」の表記もあり。

一番気になる部分が...。
クワトロ・バジーナの英語表記が「Quattro Bagina」である事。
「Quattro Vageena」じゃなかったっけ???
劇場版:Zガンダムの公式サイトで確認しましたが、
そこには「Vageena」とあるので、こっちが正しい表記って事でイイんですよね?サンライズさん?(^_^;)

そうそう、言い忘れるところだった。これ、実は公式商品ではないんです。(T_T)
なのであえて「オイルライター」と書きました。
これは「ゲーセン」の景品用商品らしく「非売品」
見た目じゃあんまりわかりませんが、細かく見ると作りも「ちゃっちぃ」っす。(笑)

本物はちゃんと存在するんですよ。
Zippoですし、サンライズ&創通エージェンシーの公式品。
公式商品は高いし、売り切れ続出なのでどうしようか悩んだんです。
見た感じはほとんどわかりません!(笑)
表記されている内容も全く同じモノですので...。

ま、まずはコイツでガマンして、どうしても欲しくなったら
コ~ズィ~少尉に特命を下して買って来てもらいましょう!(爆)


FLAME 10 【再会】

2005-07-02 10:10:10 | GUNDAM
いつの間にか寝てしまった私は、着陸の振動で目を覚ました。
「ん?んん~!」
大きく伸びをして窓の外を見ると、だだっ広い平原のような場所だった。
おかしいな...ジャブローはジャングルの地下にあるはず。

あっ!そうか。
遠くに下りてそこから陸路と川を遡らないと行けないのか...。
「ひばりの巣」作戦ね。

またこれから移動か...。
そう思うと少し憂鬱な気分になったが、とりあえず機を降りる。
むわっっと湿気のある温かい空気が肌に触れる。
来るのは初めてだったのに「南米なんだあ」と思った。

いくつかの拠点を経由して、やっとジャブローに入る事が出来た。

「!!!」

こ、これは...。
ウッディが興奮して電話で話す事も良くわかるわ...。
凄い...とんでもない基地。
まるで「おのぼりさん」のようにキョロキョロと周囲を見回していると、
遠くから走って来る軍の車両に気が付いた。
しかも誰かが身を乗り出して叫んでる。

「ん?何?」
「マチルダぁ~~~っ!!」
「何か聞こえる...」
「マチルダぁ~~!お~いっ!」
「ウッディ?」
「お~い、マチルダぁ~!」
運転していたのはウッディだったのね。

キ~~~~~~~~っ!
ガチャっ!
バンっ!!!

乱暴に車を止めると、とんでもない勢いで飛び出す制服姿の男。
凄い勢いで来たからきっと「ギュ~」っと抱き締められるのかと構えてしまった私。
すると目の前まで走って来たウッディは、
「いや、その無事に着いて良かった。ようこそジャブローへ。さあ、荷物を持とう」

えっ?!それだけ?
何ヶ月も会えずに離れていたのに、抱擁する事も無く「荷物」ですって?
恥ずかしがってるのかしら?...それともそんな事は必要ないって思ってて?

私の荷物を持って乗って来た車へとスタスタと歩き出すウッディ
「さあ、早くおいで。こっちに乗ってくれ」
振り返ってそう言うと再び歩き出す。

もうっ!
イイわ、私の方から抱き付いてやる!

タ、タ、タっタっタっタタタタタタ...
ドーン!!

思いっ切り彼の背中に飛び付いてやったわ。(苦笑)
ウッディもびっくりして私の大事な荷物をその場で落としてしまった。

「おっ、おいっ!マ、マチルダ...」
「...会いたかったわ、ウッディ...」
「マ、マチルダ...」

驚いていた彼もやっと状況が把握出来たようで、そのまま私を抱き締めてくれた。
あぁ、彼の太い腕、彼の広い背中、彼の低くて温かい声、そして彼の匂い...。
全てがとても懐かしく、とても気持ちがいい。

ウッディも振り返ってやっと私を抱き締めてくれた。
彼の胸の音が聴こえる...力強い鼓動はいつもよりも早く打っている。

「マチルダ...」
「ホント鈍感なのね...すぐにこうして欲しかったのよ、私は」

あぁ、自分はやっぱり「女」なんだな、と実感する。
こうやって彼の胸の中に身を委ねる事で幸せを感じてしまう。

顔を上げて彼の顔を見る。
自然に私の瞼が下りて来たかと思うと、彼の唇が重なって来た。

(愛してるわ、ウッディ...)

心の中にはその言葉しか見付からなかった。





FLAME 9 【卒業】

2005-07-02 09:09:09 | GUNDAM
とうとうと言うか、やっとジャブロー配属の日がやって来た。
士官学校も最後は何だかバタバタと卒業。そして「少尉」任官。

仲良く過ごして来たジェーンともお別れ...。
「元気でね、マチルダ...」
もう涙と鼻水で顔がぐしゃぐしゃのジェーン
「泣かないで、ジェーン」
ハンカチを差し出すとサっ!と手にして涙を拭く。
「うぅ...だって...もう、会えない、かも、知れない、んだよ...うぅ」
ひきつりながら必死に言葉を搾り出す姿を見ていると、思わずこっちも泣きそうになる。

「大丈夫、生きていれば必ずまた会えるわ」
そう言って彼女を抱き締めた...。
「うぅ...そう、ね...うぅ...きっと会えるよね...」
「ええ、きっと会えるわ。だから絶対に生き残るのよ」
「うん...うん...」

ジェーンに言っているけど、実際には自分に言い聞かせてるのかも...。
これから前線に出て行く自分にとって、「生きる」という事は大きな目標になる。
今までは生きている事が極々当たり前の世界。
それが常に死と隣り合わせの戦場へ変わる...。

「じゃあ元気でね」
「うん、マチルダもウッディ中尉と仲良くするのよ」
「ええ」
「あんまりキツイ事ばかり言っちゃダメよ」
「ええ、わかってる」
「結婚する時は連絡してよ」
「もちろんするわ」
「ムチャしちゃダメよ」
「ええ、大丈夫」

まるで母親のような事ばかり。(笑)
さっきまで泣きじゃくってたとは思えない。
他人の事となるとなぜか「しっかり者」になっちゃう彼女の性格は嫌いではない。

「それから...え~っと...」
「ジェーン、もういいわ」(笑)
「ええ~、だって~」

寂しいのよね、ジェーン
わかっているわよ、私も...。

「ジェーン、必ず生きるのよ...どんな時も決して諦めないで。生きて...」
そう言って彼女をもう一度抱き締めた。
「うん...わかった...」
「私も絶対に諦めないから」
「...うん」

「じゃあ、ま・た・ね」
そう言って私は彼女としっかり握手をして搭乗口へと向かった。
愛しいウッディの待つ場所「ジャブロー」
そして「前線への入口」であるジャブローへ...。





FLAME 8 【電話】

2005-07-02 08:08:08 | GUNDAM
久しぶりにウッディからTELが来た。
正直、うれしくて仕方が無いのだけれど、それを「あえて隠して」電話に出た。
何日も連絡が無い状態だったのだから、電話があって素直に喜ぶ自分は許せない。

「はい。」
「マチルダ久しぶり、元気か?」
「ええ、元気よ」
「そ、そうか...それは良かった。こっちも順調だよ」
「そう、順調で何より」

ちょっと素っ気無さ過ぎるか?とも思ったけれど、何日も連絡しないウッディが悪い!
そう思い直してそのまま続けた。

「あ、ああ...ありがとう...」

~しばし沈黙~

「あっ!く、訓練の方はどうだいっ?!」
「ええ、順調よ。変わりなく」
「そ、そうか...こっちもかなり忙しくてね...大変だよ」
「でしょうね、急がないと間に合わないでしょうから」
「そうなんだよ。今回のペガサス級はね~・・・・・・」

と、新造艦の凄さをくどくど並べ始めた...。
バカな人...そんな事を話すために電話したんじゃないでしょ?

「ええ、良くわかったわ。その話は」
彼の話をバッサリ切るように言ってやった。

~再び沈黙~

「久しぶりよね、電話してくれるの」
「あぁ、すまない。何度も掛けようとは思ったんだけど忙しくてね...」

はあ...しょうがない人...ハッキリ言わないとダメみたい。

「ウッディ、どうしてそういう言葉しか出ないの?」

さすがに語気が強くなってしまった。
彼もそのただならぬ感じに言葉を失っているようだ。

「私はそんな言い訳とか聞きたいわけじゃないのよ」
「どうして一言、電話が無くてゴメンとか、悪かったとか言ってくださらないの?」

「す、すまない。マチルダ、本当にすまない。電話を掛けなかった事を謝るよ」
「でしょ?まずは最初にその一事を言うべきだわ」
「いや、ホント、その通りだと思うよ...ごめん...」

「わかってくれればイイのよ...。」
「私だって人並みに寂しいとか、恋しいとかそういう感情があるのよ」
「...わかっているよ!あ、いや...わかってれば最初に謝ってるよな...」
「そういう事。でも仕事に一生懸命なあなたの事を好きになったのは私ですしね」
「その辺は仕方ないのかもね」
「あ、あはは...」

「あらっ?!ここは笑うところでなくってよ」
「う”...すまない...」
「うふふ」

ちょっと「薬」が効き過ぎたみたいで、電話から聞こえるウッディの声には遠慮のようなものを感じる。
でもこのくらいは必要な事よ、と自分に言い聞かせる。

「あっ、そうそう。私も配属が決まりそうよ」
「えっ?!本当かい?早いな...」
「やはり戦局は相当厳しいらしいのと、その新造艦とMSを使った大反抗作戦も立案中なんですって」
「そ、そうか...で、君の配属先は?」
「それがね...」

「そ、それがっ?!何?なんだい?!」
「ジャブローみたいよ、ウッディ」
「ほ、本当かい?!それは良かった。また一緒にいられるのか?」
「まあそういう事です。でもあなたは忙しくてきっと会ってる暇なんて無いでしょ?」

再び「口撃」してみる。

「いや~ジャブローかぁ~...良かったなぁ~」
あぁ...もう私の「嫌味」も聞いてない様子...(苦笑)
それだけ喜んでくれるのね。だったら電話ぐらいしてくれればいいのに...。
さっき、私が怒った事も忘れてしまったかのようにハシャぐウッディと、
まるで子供のようにヤキモキしてる自分にも幻滅しつつ、ジャブローに想いを馳せた...。



FLAME 7 【マチルダの想い】

2005-07-02 07:07:07 | GUNDAM
一方マチルダは、相変わらず士官学校で変わらぬ日々を過ごし訓練に励んでいた。


訓練は相変わらず「詰め込み型」
戦局が逼迫していてそうせざるを得ないのはは理解出来るけど、
こんな状態で配属されても役に立たないのでは?と少し心配になってしまう。
それでも私自身は、出来る限りの時間を復習する、確認する、勉強し直すと時間を取るようにしている。
そもそも講義1つ取って見ても、細かな部分はドンドン「捨てられて」、先へ先へ進むだけ。
各教官はノルマをこなした、という結果だけを求めて、
私たち士官候補生の理解度はおろか、質問さえまともに受け付けない。

ヒドイ教官になると「君は女だから気にしなくてイイ」などとのたまう。
こんな時代のこんな状況でも、こういう輩がいるのね...。

「女」として見られる生き方を望むのであれば、軍隊に来るわけが無い。
ましてや士官学校に入る事なんか選択するわけが無いのに...。
「士官になって部隊指揮をする事になっても、あなたのような部下や上官がいませんように...。」と祈るだけ。

ウッディはそういう部分で「差別」する事が無い人。
仕事は仕事。
軍隊に身を置いている以上、任務を遂行する事において、男も女も無い!
と言うか、そういう事さえわざわざ考える必要も無いというのがウッディの信条だと思う。

2人でいる時はホントに「女の私」を大事に大事にしてくれる。
そういう事に慣れてない私はちょっと気恥ずかしい時もあるけれど、彼の一生懸命な姿って心を温かくしてくれる。
(彼を好きになって良かった...。いや、彼が私を好きになってくれて良かった、が正しい?)

そんな事を考えていると廊下の向こうから「うるさいの」がやって来るのが見えた。(笑)

「ねえねえマチルダ、ウッディ中尉とはどうなってるのよっ!」
同期のジェーンはことある毎に私たちの進展状況を聞きたがる。(笑)

「えっ?別に。何も変わらないわよ。」
「ええ~!そんな事でいいのぉ?」
「何が?」
「離れた者同士が付き合って行くって言うのは本当に大変な事なのよ?」
「あらっ?そんなに心配してくれるの?うれしいわ。」
「マチルダ...アンタ、そんな事じゃ逃げられちゃうわよ?」
「詳しいわね、遠距離恋愛に。」
「あ、当たり前じゃない...何でもわかってるんだから、私は。」
とか言いながら、おどおどしてふくれっ面になる彼女を見て少しからかってみたくなる。

「ふふ。そうなんだ?じゃあジェーンの実体験を踏まえてのアドバイスなのね?」
「えっ?!まあ、そのぉ...経験は無いんだけどぉ...何となく、そのぉ~」
「でしょうね。(笑)」
「でしょうねって...もう、マチルダっ!!」
「うそよ、うそ。冗談。ありがとう、ジェーンのアドバイスはしっかり受けたから。ね?」
「もうっ!!」
軽く手を振りながらまた廊下を歩いて行く。
少し振り返ったらまだこっちに向かって何か言ってる。
ジェーン、あなたはそのバイタリティーを訓練に生かすべきでなくて?(笑)

薄暗い廊下を突き当たると、反対側の大きな窓にキレイな青空が広がっている。

ジェーンにはああ言ったけれど実はちょっと心配...。
予想通りジャブローに行ってからは「仕事、仕事」になってしまったウッディ。
そんなところも魅力の1つだし、任務を確実に実行する為だと理解はしていても、
何日もTEL1本の連絡もくれないのはさすがに寂しい...。

こんな風に思ってる事、ウッディは気付いていて?

そんな事を思いながら、ジャブローの方向だと勝手に決め付けてその空を眺める。
窓から暖かい風が吹く。

「ジャブローの風?」
あり得ないとわかっていてもそんなバカな事を考えてしまう。
自分がこんな風に男の人を好きになるなんて、と考えると何だか少しおかくて笑ってしまった。

こんな風に笑う私を見つけると、「また中尉の事を思いだして笑ってる~!」と彼女はからかうのだろう、きっと。






FLAME 6 【WB】

2005-07-02 06:06:06 | GUNDAM
その日から座学と実習の日々であった。
V作戦の発動に基づいて、MS搭載艦に改修されるホワイトベースに付きっきりの状態だ。
ジャブローAブロックにある1号ドックには関係者以外は立ち入る事も許されない厳重な警戒態勢である。
すぐそばのドックでは1番艦であるペガサスが改修されている。
が、こちらはエンジンの不調による改修に相当な手間が掛かっているらしい。
このまま行くと2番艦であるホワイトベースが先に完成し、進宙する事になりそうだ。
まあ逆に負けず嫌いな性格が「絶対にホワイトベースをペガサスよりも先に完成させてやる!」と思わせてしまう。

「中尉、各ブロックの状況を確認して欲しいとの事です。」
「わかった、すぐに行く。」
ホワイトベースとそこで運用されるMS等の補給部隊の所属とは言え、実際にそれらのものは無いのであるから、
現状の実務と言うのは改修作業そのものの監督が主となっている。
でもこれは非常に良い勉強である。
現物が出来上がって行く過程に携わる事で、実戦でサポートするべき部分が非常に明確になる。
逆に言えば、壊れそうな部分、壊れると厄介な部分、大きくは無いが設計上の問題など、細かく把握する事が可能だ。
建造と同時に、予備品の製造も行うのであるが、そのリストは数日毎に見直しを迫られる。

「どうした?」
「あっ、中尉。設計部の方からなのですが...。」
「ん?何か言われたのか?」
「ええ。どうも上層部から圧力が掛かったらしいんですけど、エンジンブロックの切り離しシステム、やめるかもと。」
「何?どうしてだ?」
「少しでも早く完成させたいとの意向らしいです。」

ホワイトベースは内部が各ブロック毎に細かくブロック化されている。
エンジンもその1つである。両側のエンジンは切り離しが可能な構造で、いざという時はブロック毎交換可能な設計だ。
そもそもこのペガサス級は、各艦隊の旗艦として活躍可能な設計となっている。
艦橋の広さ、重力ブロック区域の数と広さ、何よりその形状は視認しやすい。
艦隊や部隊の旗艦という物は、常に中心に存在し続けなければならない。
その為にもブロック構造という技術は、破損箇所の早急な復旧における重要な技術なのである。

「わかった。設計部には私から話しておく。そのまま作業を進めてくれ。」
「しかし...」
「君たちは最高の技術で最高の艦を作ってくれ。このブロックシステムが必要な時は必ず来る。」
「ちゅ、中尉...。」
「何かあった時の責任は私が取る。何も心配する事は無い。頼んだぞ。」
「はっ!わかりましたっ!」

設計部やV作戦管理担当士官にどう話すかな?と思うと少々「憂鬱」な気分であるが、
生き残る為のシステムは絶対に必要だと考えていた。
破壊された艦そのものを放棄する戦い方は、単なる物量作戦でしかない。
そんな事はビンソン計画で実行すれば良い話だ。V作戦では不要な話だと自分に言い聞かせた。




FLAME 5 【着任】

2005-07-02 05:55:55 | GUNDAM
「こ、これがジャブローか...」

地球連邦軍の総司令部、ジャブロー。
南米のアマゾン川流域の巨大洞窟を利用した基地である。
上空から見てもその存在を認識する事は不可能である。

我々でさえ、はるか離れた基地に降ろされ、陸路と船で川を遡ってここに着いた。
噂では「1度ジャブローに赴任した者は、簡単に退役出来ない」と言われた。
ジオン軍もその存在は認識していながら攻略出来ない「堅牢な地下城」、それがジャブローである。

正直これほどの規模の基地だとは想像していなかったため、驚いた。
確かに洞窟を利用しているとは言え、その補強と言ったらとんでもない規模である。
ジオン軍がコロニーを落着させて壊そうとしたのもわかる。
作戦司令本部、大小多くの工廠、宇宙港、ドック、航空基地、陸戦基地、病院、福利厚生施設、隊舎、ありとあらゆる物がそこに詰まっている。

私は補給本部に案内された。
「ウッディ・マルデン少尉、ただいま到着致しましたっ!」
「良く来たな。兵站本部統括責任者のグラハム・バートン中佐だ。よろしく。」
「こちらこそよろしくお願い致します。」
「君にはV作戦で建造している新型の強襲揚陸艦を担当してもらう」
「新型の強襲揚陸艦、ですか?」
「そうだ。連邦軍初のMS運用艦でミノフスキー・クラフト・システムも搭載している。」
「となると、大気圏内も航行可能ですね?」
「ああ。単独で大気圏突入、離脱も可能な艦だ。」
「す、素晴らしいですね。」
一瞬、艦艇乗務にするべきだったか?と思ってしまった自分がいた。

「こういう艦を投入して戦局を打開しなければならない状況だ。心して任務を全うしてくれ。」
「はっ!」
「あぁ~、それと。あとで補給大隊のIPAC(人事管理センター)担当者から連絡が入ると思うが、君は中尉に昇進だ。」
「はっ?!この間少尉に任官していただいたばかりですが...。」
「君には1つのセクションの副責任者としてやってもらうつもりだ。その為には、な。」
「はっ!了解致しました!」



隊舎に入り荷物を整理する。
(そうだっ!マチルダに連絡しなければ...)
片付けもそこそこに電話に飛び付いた。

呼び出し音が異常に長く感じる。
「はい、マチルダです。」
「あぁ、私だ、ウッディだ。」
「ウッディ、無事にジャブロー入りしたのね?良かったわ。」
「ジャブローはスゴイぞっ!想像以上の基地だ。」
「まあ。そんなにスゴイの?」
「そうなんだ。巨大洞窟が......」

自分は今見たジャブローの状況を一気にまくし立てた。

「あはは。」
「ん?どうした?」
「いえ、ごめんなさい。そんなに興奮してジャブローの説明をするためにこの電話を?(笑)」
「あっ、いや、スマン。つい興奮してしまって...。」
「うふふ、いいのよウッディ。あなたが希望したジャブローですもの、興奮するのも無理ないわ」
「でも君もここを見ればこういう風に話したくなる気持ちがわかるはずだよ!」
「そんなむきにならなくてイイじゃない?(笑)別に話をする事は悪い事では無いですもの」
「いや、そうだけど...」
「でもすぐに電話して下さったのね?ありがとう」
「そりゃそうさ。私は約束を破るような男では無いぞっ」
「あはは、またむきになって...(笑)」
「ス、スマン。マチルダにはかなわないな」
「そんな女を選んだのはウッディ、あなたの方よ?」

そう言うとまたイタズラっぽく笑うマチルダ。

「すまない。そろそろ本部へ行かないといけない時間だ。また電話するよ」
「ええ、わかったわ。【頑張って】って言葉は好きじゃないけど頑張ってね」
「ああ。マチルダ、君もな」
「はい、じゃあまた」
「あっ!マチルダっ!!」
「えっ?!何?」
「いや、その...あ、愛してるよ...」
「うふふ。もっと大きな声で言ってくださらないと聞こえないわ」
「あ、愛してるっ!」
「あはは、私もよウッディ。じゃあまたね」

電話は切れた。
まだ顔が紅潮しているのがわかる。
愛情を言葉にする事は非常に恥ずかしい。
が、これほど素晴らしい言葉もないと実感したのであった。

FLAME 4 【ジャブローへ】

2005-07-02 04:44:44 | GUNDAM
とにかく私とマチルダは付き合いを始めた。
恋人と言うよりは「同志」と言った方が正しいかも知れないが、
少なくとも士官学校の先輩後輩でもなく、上官と部下でもなく、男と女として。

時間がある限り会い、そして話した。自分の事、過去の話、これからの話。
不思議な事にお互いに軍人でありながら、2人で会っている時は「戦いの話」は出て来なかった。
これが普通なのかも知れないが、戦争をやっている軍人同士でありながら、
その話が出ないのもやや違和感がある。
だが、それだけ「2人の時間」を過ごす事が重要だったのだ。

そしていよいよ赴任の時がやって来た。

「じゃあそろそろ行くよ。ジャブロー行きの飛行機が出る」
「えっ?もうそんな時間?早いわね...。」
「寂しいかい?マチルダ」
「ええ、寂しいですよ。あなたの半分ぐらいだけど(笑)」

そう言われて(それはそうかも知れない)と思った。
実際、離れるとなると言いようの無い寂しさが包み込んだのは事実だ。
でもこの赴任が無ければ今のマチルダとの付き合いも無いのだから、
それはそれで複雑な心境でもある。

「ジャブローに着いて落ち着いたら連絡するから」
「待ってるわ。でもあなたの事だから真っ先に仕事に飛び付いて忘れるんじゃないかしら?」
「そ、そんな事は無いよ。他の事ならまだしも、君への連絡を忘れるような事は決してない」
「うふふ。またそんなにむきになる...冗談よ」

こう言われるともう苦笑いするしかない。ずっとこんな調子だ。
でも彼女とこういう風に過ごす事が自分の望んでいた事であるので、
幸せと言うべき事なのだろう。
彼女もそうやって楽しんでいるように見える。
自分で言うのもおかしいが「いい関係」になってると思う。

「見送りはここまでね」
「そうなのかい?搭乗デッキまで来ないのかい?」
「...ホント鈍いわね...私だって...寂しい事、気付いてくださる?」
「す、すまない...」
「いいのよ、謝らないで。やっぱり見送るのは寂しいものよ」

彼女のそんな気持ちを心底愛しいと思った。
私とマチルダは自然とキスををして互いを抱き締めあった。
ぬくもりがずっと残るように、強くしっかりと彼女を抱き締めた。

「じゃあ行くよ」
ずっと抱き締めて時間の流れを止めたいと思ってもそれは出来ない。
まだしっかりと私の体を抱く彼女の腕が離れやすいように体を動かした。
彼女の腕が名残惜しそうにしながらゆっくりと力が抜けて行く。
思わずもう一度引き寄せたくなったが我慢をした。

デッキに向かって歩いて行く。振り返るとマチルダがこっちをジっと見つめている。
曲がり角が近付く。
私は曲がる前に足を止め、彼女に向かって敬礼をする。
彼女も笑顔で敬礼を返してくれた。
その笑みはどこか寂しげではあるが美しい笑顔だった。


FRAME 3 【2人】

2005-07-02 03:33:33 | GUNDAM
待ち合わせの場所に行くとマチルダが既に座って待っていた。
遠くからでも彼女のきれいな髪の色が、明るく輝いて見えた。
「ごめん、遅くなってしまって」
「いえ、私もさっき着いたばかりですから」
(しまったっ!私服で来ていたのか!)いつも通り、軍服で来てしまった自分に後悔した。
マチルダの白いシャツワンピースが眩しく見えた。
制服や作業服姿の彼女しか見ていない自分にとって、その姿は眩し過ぎた。

「すまない、こんな格好で」思わず謝ってしまった。
「そんなイイんです。私の方こそこんな姿でごめんなさい。こういうの着慣れてないもので...。」
「いや、スゴク似合っているよ。きれいだ。」
自然と【きれいだ】と言った自分には気が付かなかった。
「きれいだなんて...そんな...」
照れて少し顔を赤らめたマチルダの言葉に、自分が発した言葉を自覚した。
「いや、本当にきれいだよ。自然に言葉が出てしまったよ」
「お上手ですね、少尉。意外と女性には慣れてらして?」

こういうセリフはある意味「いつものマチルダ節」とも言える。

「そ、そんな事はないよっ!ただ...本当にそう思ったんだ」
今度は自分が顔を赤らめる事になってしまった。
「ありがとうございます。少尉にそう言っていただけると着て来た甲斐があります」
そう言うと彼女は笑った。それはあまりにも無防備で美しい笑顔だった。

彼女の隣に腰掛けたが、緊張で彼女の方をまともに見られない。
掌はじんわりと汗ばんで来ているのがわかる。
情けない男だ、とあらためて思う。
「少尉、あのお話なのですが...」彼女が切り出した。
「あぁ、そうだったね。」

こちらから話を切り出しても良かったが、少しでも彼女とこうやって座っているためには
その話を切り出してはいけない気がして自分からは話し出せない感じを持っていたところだった。

「私はね、ずっと軍に入ったからには最前線で敵と戦う事が軍人の最大の役目だと思っていたんだ。」
「だがね、人は戦うだけでは生き残れない。戦って勝利を掴む為には多くの支援が必要である事を勉強したんだよ。」

「なるほど。でもそれはご自身でやらなければならない事だったのでしょうか?」
「と言うと?」
「ウッディ少尉が自ら行う必要を感じたのはなぜなの?って思っただけです」

「うん、最前線の軍人は戦争が終われば貢献出来る事は無くなる。
しかし、物を作る任務は戦争が終わっても貢献出来る。」
「それは軍隊のみならず、そこに住む人々全体に役に立てる事だと思ったのだよ。
この戦争で地球もコロニーも多く傷付いてしまった。」
「それらの復興にも関われるような仕事がしたい、そう思ったからかな?
戦争真っ只中でこう考えるのはある意味軍人失格かも知れんが...。」

マチルダは黙って聞いていた。その視線はこの場には無く、どこか遠くを見ているようだった。
それはずっとずっと未来の、将来の自分の姿を探すように...。

「ふぅ~」
大きく息を吐いてマチルダがこっちに振り返った。
「!!!」
ボ~っとその横顔を眺めていたのがバレたのかと一瞬驚いた。

「少尉、私決めました。私も補給部隊を希望します。」
「えっ?!本当かい?」
「ええ、本気ですよ。少尉の言葉ではっきりしました。私、絶対に補給部隊に行きます!」
「そ、そうか...じゃあ一緒に仕事が出来そうだな。」
「そうですね。」
「私、軍に入ってから目的も無くただただ日々の訓練をこなすだけだったんです」

意外な言葉が彼女の口から出た。
彼女は誰もが認める優秀な軍人であり、将来は士官となり多くの部下を指揮するであろう人格をもった人だ。
我々のような先輩連中も、教官もそれに異を唱える人間などどこにもいないと思っていた。
それがどうだ。彼女自身が否定しようとしている。

「どういう事だい?」
「私は自分の性格が嫌で軍に入ったんです。
軍でただ命令に従って自分の考えを無くす事でいろいろな問題から逃げられると思っただけです。」
「とにかくがむしゃらに訓練をこなし、任官が迫って来た時に自分の存在は何なのか?どこに向かうべきなのか?何も考えていない事に気が付いたのです。」

彼女がそういう「悩み」を持って軍隊生活をしているとは本当に意外だった。
いつもきりりとした態度、何事も確実にこなす姿は、他の兵の見本でもあった彼女がである。

「少尉のお話を聞いて目標、いや目的が出来ました。
戦いの中だけでなく、その先の未来まで我々が尽力出来る事があるって事を」
「そうだな。この戦いは破壊の戦いではない。その先の未来を作る為の戦いだと信じよう」
「ええ、そうですね。多くの人の犠牲をムダにするわけにはいきませんもの」

空を見上げると月がぼんやりと見えている。星空は見えない。
昔見えた星空は、コロニーの落着で無数の塵が大気に放出され完全に覆ってしまった。
「今、星空が見えたらどんなに気持ちいいだろうね」
「ええ、きれいだったでしょうね」
「でも私には十分かも知れない」
「えっ?」
「今、私の隣にはどんな星の輝きもかすんでしまう美しい瞳を持った人が座っているから...」
「しょ、少尉...」

「マチルダ、僕と、僕と一緒にいてくれないだろうか?これからお互いの事をもっともっと知りたいと思わないかい?」
「ウッディ少尉...」
「いや、今すぐに返事はいらない。急にこんな事を言い出した私が悪いのだ...」
「そ、その、私は...すっと君の事が気になっていて...」
「あはは、ウッディ少尉。そんな慌てた少尉を見るのは初めてですよ。」
「す、すまん...。と、とにかくゆっくり考えてくれ、マチルダ」

「スイマセン少尉。それは出来ません。」
「...そ、そうか...そうだよな...こんな事、無理だよな...」
「ええ、ゆっくり考えるなんて私は出来ません。今すぐお付き合い、始めましょう」
マチルダはそう言うと軽くウインクをした。
私は...私は完全に「撃墜」されていた。やはり艦艇で宇宙に出るには向いていないようだ。


FLAME 2 【隊舎のTEL】

2005-07-02 02:22:22 | GUNDAM
隊舎の自室で荷物の整理を始めた。
意外と必要なものは無い。むしろ捨てる物の多さに閉口している、と言った方が正しい。
(まあいい、まだ時間はあるさ。)
そう思って手を止めて休んでいる時であった。
部屋の電話が鳴った。
(誰だ?こんな時間に...)
少し面倒臭く電話に出た。
「もしもし?」
「こんばんは。こんな時間にすいません。マチルダ・アジャンです。」
(えっ?!マチルダが?電話を?!)
驚いて絶句している私に、
「あらっ?!少尉、お休み中でしたか?申し訳ありません。」
「い、いやっ!いいんだ。起きてた。君から電話があるなんて...驚いたよ」
こういう時に直立不動になってしまうのは悲しい軍人の性なのか...クセだな。
自分でも少しおかしくなった。
「え~っと、何かな?」
彼女からの電話など予想もしない出来事に、舞い上がるよりも何かあったのか?と思ってしまう。

「いえ、用と言うか...その~」
彼女にしては珍しくはっきりとしない口調で話す事にさらに驚いた。
「どうした?何か言いにくい事なのか?」
「いえっそうではありません!ただ...」
「ただ?」
「昼間のお話、ホントに素敵だったので...。」
(昼間?部隊配属の話か?)
何だかわからないが言いようの無い緊張が包み込む感じだ。
「昼間の?食堂での話?」
「ええ、破壊の中で物を生み出して行きたいって話です」
(あぁ~あの話か...)
マチルダが何の話をしているのかわかってホッとした。
「あの話か。あれがどうかしたのか?」
「いえ、その...」
(ん?彼女らしくないな...)
いつもと違う彼女の雰囲気に戸惑ってしまう。
「...今度、ジャブローに行くまでに1度お時間をいただけますか?」
「えっ?」
「無理、ですよね?お忙しいですものね...」
「いやっ!待ってっ!大丈夫、大丈夫だ、私の方は全く問題無い!」
足元においてあったダンボールを蹴り倒してしまった。せっかく整理した小物類が床にブチまけられてしまった。
「本当に大丈夫でしょうか?時間がないのなら構いませんが...。」
「いや、ホントに大丈夫だっ。気にしないでくれ。で、いつ?いつにする?」
「そうですね、明日の訓練終了後でお願いします。」
「うん、わかった。終わったら電話してもらえるかな?」
「はい、了解しました」

電話を置く。
(なんだ?これは...彼女から会いたい?!)
自分が密かに好意を寄せているマチルダ自らが電話をして来ただけでも驚いている状況で、
さらに「会いたい」という誘いまでもらったのか?!私が?夢か?いや、現実だ、今の出来事だ。
正直、今が戦時中であるとか、間もなくジャブローに赴任するとか、そういう部分が完全に欠けている。
その後、眠ろうとしてもなかなか眠れない...。
妙に目が冴えてしまってどうにもならない。
トレーニングウェアに着替えて部屋を出て、トレーニングルームに向かった。
思いっきり体を動かして疲れないと眠れそうに無い...それほど興奮した時間であった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


(少尉、ご迷惑に思ってないかしら?)
自分で電話をしておきながら、少し後悔するような気持ちになっている。
ウッディに対してそこまで「行動」を起こした自分に妙な感覚がある。
(私は、今後の軍での自分にプラスになると思って話を聞きたいだけなのだから)
マチルダは自分で自分にそう言い聞かせる。
それ程付き合いの無かった彼に対して、自分が起こした行動を正当化したいだけかも知れない。
昔っからそうだった...何が正しくて何が間違っているか。いつもそんな「白と黒」の世界を探し続けていた。
と言うか、自分で正しいと思えばそれに向かって突き進んでしまうし、逆であればその間違いを修正したくなってしまう。
他の人との衝突もたくさんあった。それでも自分の信念の中で生きる事を選んだ。
ただ人間関係はそういうわけにも行かない。周囲は彼女を遠巻きに見る。誰も本当の姿をさらけ出してくれない。

連邦軍に入ったのもそういう性格があったからだ。
(軍隊に入れば、正しいor間違いを自分で判断しなくても、命令に従えばいい)
彼女自身、そういう性分を少し変えてみたいという気持ちがあったのであろう。
案の定、軍隊と言うものは「理不尽」なところであった。
自分の意見よりも教官や上官の命令が絶対である。例えそれがどんなに愚かな内容であっても。
毎日ただひたすら命令や指示通りにこなして行く毎日。
もともと知識、技能、体力を持っていた彼女が、そうやって訓練を積んで行くのであるから評価が上昇するのも当たり前である。
それでも周囲からは「鉄のハート」だとか「氷女」だとか揶揄される事になってしまった。
(結局同じ結果じゃない...)
軍隊に入る前と入った自分、周りから注がれる視線に変化の無い事に言いようの無い虚無感に包まれていた。

そんな時にウッディの言葉は彼女の気持ちの中に何かしら変化を与えたようだ...。

FLAME 1 【士官学校】

2005-07-02 01:11:11 | GUNDAM
マチルダとの出会い、それは士官学校が最初の出会いだった。
士官学校で彼女を見た時、現在の2人の事はさすがに想像していなかった。

士官学校の食堂で彼女の背後の席に座ったのが最初だったと記憶している。
お互いに「最初に話したのはいつだっけ?」と言っても意見が違うので、
それ以来その話は避けているが私の記憶は「食堂」である。
仮にこれをマチルダが見れば「違うでしょ?最初に話した場所はそこじゃないわ」と強く言われるだろう。



聡明で美しく、凛とした雰囲気。あれだけの女性を他が放って置かない。
が、彼女のあのキリっとした物腰や話し方で腰がひけてしまう男が多かった。
ある日、たまたま彼女のそばに座っていた。
当然そこに彼女がいる事はわかった上で、だ。
当時の私に出来る事はそんな程度である。今思えば子供じみていると笑ってしまう。
そこで軽く話した事がきっかけで、顔を合わせれば少し話せる仲になっていた。

同期の中には「彼女は無理だよ。諦めな」と言い放つ者が圧倒的だった。
元々「楽天的」であり、なおかつ自分の信念を曲げない「頑固者」と揶揄されている自分であるので、
周囲の話など取り立てて気にもせずに彼女と接していた。


ある日の食堂で彼女と一緒になった。
翌週、部隊配属が決まっている私は何気に切り出した。
「来週、いよいよここを出る事になったよ」
「えっ?そうなのですか?どちらへ?」
マチルダがこちらの予想通り驚いてくれた。
これに満足しつつ
「ジャブロー、南米の」
「あぁ...例の作戦ですか?」
「例の?あはは、良くご存知で。」
「同期のウェイブ(女性兵)間でも噂になってますよ。」
「最高機密事項も士官学校で噂になってしまってるようでは、ジオンにもすぐに嗅ぎ付けられるな」(苦笑)

正直困ってしまう。
私でさえジャブローへの配属決定時に初めて知った機密であるのに、彼女たちにとっては「既知」の事実であるのだ。
女の情報網は恐い。
いや、女だと思って油断して口を滑らせる輩が多いのだろう。

「ですね。それはそうとどのような部隊へ?」
「補給部隊です。最高機密に関する準備です」
「補給、ですか?」
マチルダに意外な顔をされたので、間髪入れず補足したくなった。
「希望したんですよ」
「希望してまで補給部隊に?なぜ?てっきり艦艇に乗艦するのかと...」
彼女はさらに(理解しがたい)というような少し困ったような表情になった。
滅多とそういう顔を見せ無いので、思わず見とれそうになった。

「戦艦に乗って宇宙(そら)へ上がるのも悪くなかったけど、補給って部隊にこだわりがあってね」
「こだわり、ですか?」
少し首をかしげながらも身を乗り出すあたり、彼女の何事へも探究心を忘れない性格が出ているとあらためて思う。

「ええ。破壊ばかりの戦争の中で少しでも新しいものを生み出したい、そんな気持ちですよ。」
自分では少し「キザ」な言い方がったか?と思ったが、意外と自然に言葉が出た。
「ステキですね、それ。破壊の中で生み出す仕事、か...」
「マチルダ曹長もどうですか?希望してみたら」
何気に誘っている自分が少し恥ずかしくもあった。
「そうですね。ウッディ上級軍曹、あっ失礼、もう少尉殿でしたね。
先程のお考え、非常に感銘を受けました。本気で考えます。」
「うれしいなぁ~、君にそう言ってもらえると。」
「ご冗談を...」彼女は涼しく笑う。
「本気だっ!本気で言ってるんだよ!」
内心、しまった!と思ってしまうほどムキになってしまった。少し後悔したがもう遅い。
案の定彼女は少し驚きながら、
「あら、少尉何をそんなにムキに?」
何となく「不敵」とも思える笑みと共に問い掛ける。

「いや、そのっ、何だ...ぜ、ぜひ君と仕事がしたいと...」
「フフフ、ええいつかその時が来ればご指導、お願い致します」
彼女の方がまるで大人だ。
にこやかな笑顔でそう言うと席を立ち、敬礼して去って行った...。


マチルダ&ウッディ

2005-07-02 00:00:01 | GUNDAM
FLAME 1 【士官学校】

FLAME 2 【隊舎のTEL】 

FLAME 3 【2人】

FLAME 4 【ジャブローへ】

FLAME 5 【着任】

FLAME 6 【WB】

FLAME 7 【マチルダの想い】

FLAME 8 【電話】

FLAME 9 【卒業】

FLAME 10

FLAME 11

繭さん、ありがとうっ!!

2005-06-30 23:45:45 | GUNDAM
画像、特に意味はありません。(笑)
使いたかったんです。
昔、拾ったんですがずっと使わずに置いてました。www
Zガンダムの拡大画像はこちらです。⇒★★★

本題入ります。(笑)
「劇場版」Zガンダム~星を継ぐ者~のパンフレットなんですが、
以前映画を見に行った時には、既に売り切れ状態だったんで買えずじまい。
その後も結局入手出来ずにいたところ、
【隠れG系】、【クワトロ萌え】なギャル、繭さんから救いの手が...。

「そちらで買えないなら、買ってお送りしましょうか?」

おぉ~!神よ...いやっ!繭様ぁ~~~!
一生着いて行きます。(爆)
就職、面倒見ますっ!卒論も手伝いますっ!






スイマセン、それは無理でした...

応援する他、何も出来ません...



パンフの話へ...。www

お送りいただいたパンフは無事に到着しました。
このパンフ、カコいいデス、マジで。
表紙の模様とかステキじゃないっすかぁ~!マジョーラ系ですかね?www


【表】っす     【裏】っす
  


内容はですね、
この間買った「Zガンダム HISTORICA」の「01」号とカブるものもありますが、
登場MSや登場人物、その相関図などの描写はこっちの方がイイっ!





あとセンターの見開き♪
アッシマーとMk-Ⅱの戦闘シーンの1コマ。
アッシマーのモノアイ部が割れて飛び散ってる描写、萌えです。(笑)




そうそう。
【萌え】ついでと言っちゃあなんですが、繭さんの好きなクワトロも...(^_-)





【オマケコーナー】
せっかくココのblogに繭さんを引っ張り出しちゃったので、
繭さんのイメージ(あくまで)画像です。

・繭さんご本人のご希望

繭さん「イメージ画像」①

繭さん「イメージ画像」②















繭さんは自称『矢部っち似』っつう事で。(^_^;)


しかし最初に「矢部っちでお願いします」って聞いた時に、テッキリこっちだと...。



オレ様、勘違い「矢部っち画像」①

オレ様、勘違い「矢部っち画像」②













ウソです、最初っから「ナイナイの矢部っち」って知ってました。(爆)(爆)(爆)


繭さん、ホントにありがとうございましたっ!