新型・『オレ日』★☆☆☆☆

丸8年経ちました。
9年目となりタイトルに☆が増えました。(^_^;)

FLAME 7 【マチルダの想い】

2005-07-02 07:07:07 | GUNDAM
一方マチルダは、相変わらず士官学校で変わらぬ日々を過ごし訓練に励んでいた。


訓練は相変わらず「詰め込み型」
戦局が逼迫していてそうせざるを得ないのはは理解出来るけど、
こんな状態で配属されても役に立たないのでは?と少し心配になってしまう。
それでも私自身は、出来る限りの時間を復習する、確認する、勉強し直すと時間を取るようにしている。
そもそも講義1つ取って見ても、細かな部分はドンドン「捨てられて」、先へ先へ進むだけ。
各教官はノルマをこなした、という結果だけを求めて、
私たち士官候補生の理解度はおろか、質問さえまともに受け付けない。

ヒドイ教官になると「君は女だから気にしなくてイイ」などとのたまう。
こんな時代のこんな状況でも、こういう輩がいるのね...。

「女」として見られる生き方を望むのであれば、軍隊に来るわけが無い。
ましてや士官学校に入る事なんか選択するわけが無いのに...。
「士官になって部隊指揮をする事になっても、あなたのような部下や上官がいませんように...。」と祈るだけ。

ウッディはそういう部分で「差別」する事が無い人。
仕事は仕事。
軍隊に身を置いている以上、任務を遂行する事において、男も女も無い!
と言うか、そういう事さえわざわざ考える必要も無いというのがウッディの信条だと思う。

2人でいる時はホントに「女の私」を大事に大事にしてくれる。
そういう事に慣れてない私はちょっと気恥ずかしい時もあるけれど、彼の一生懸命な姿って心を温かくしてくれる。
(彼を好きになって良かった...。いや、彼が私を好きになってくれて良かった、が正しい?)

そんな事を考えていると廊下の向こうから「うるさいの」がやって来るのが見えた。(笑)

「ねえねえマチルダ、ウッディ中尉とはどうなってるのよっ!」
同期のジェーンはことある毎に私たちの進展状況を聞きたがる。(笑)

「えっ?別に。何も変わらないわよ。」
「ええ~!そんな事でいいのぉ?」
「何が?」
「離れた者同士が付き合って行くって言うのは本当に大変な事なのよ?」
「あらっ?そんなに心配してくれるの?うれしいわ。」
「マチルダ...アンタ、そんな事じゃ逃げられちゃうわよ?」
「詳しいわね、遠距離恋愛に。」
「あ、当たり前じゃない...何でもわかってるんだから、私は。」
とか言いながら、おどおどしてふくれっ面になる彼女を見て少しからかってみたくなる。

「ふふ。そうなんだ?じゃあジェーンの実体験を踏まえてのアドバイスなのね?」
「えっ?!まあ、そのぉ...経験は無いんだけどぉ...何となく、そのぉ~」
「でしょうね。(笑)」
「でしょうねって...もう、マチルダっ!!」
「うそよ、うそ。冗談。ありがとう、ジェーンのアドバイスはしっかり受けたから。ね?」
「もうっ!!」
軽く手を振りながらまた廊下を歩いて行く。
少し振り返ったらまだこっちに向かって何か言ってる。
ジェーン、あなたはそのバイタリティーを訓練に生かすべきでなくて?(笑)

薄暗い廊下を突き当たると、反対側の大きな窓にキレイな青空が広がっている。

ジェーンにはああ言ったけれど実はちょっと心配...。
予想通りジャブローに行ってからは「仕事、仕事」になってしまったウッディ。
そんなところも魅力の1つだし、任務を確実に実行する為だと理解はしていても、
何日もTEL1本の連絡もくれないのはさすがに寂しい...。

こんな風に思ってる事、ウッディは気付いていて?

そんな事を思いながら、ジャブローの方向だと勝手に決め付けてその空を眺める。
窓から暖かい風が吹く。

「ジャブローの風?」
あり得ないとわかっていてもそんなバカな事を考えてしまう。
自分がこんな風に男の人を好きになるなんて、と考えると何だか少しおかくて笑ってしまった。

こんな風に笑う私を見つけると、「また中尉の事を思いだして笑ってる~!」と彼女はからかうのだろう、きっと。





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