なでしこジャパンへの注目度がすごいみたいです。ね。
私は 基本、スポーツに関心が持てず
なでしこジャパンが世界一に輝いた日の朝でさえ
「優勝しだぞ!世界一だぞ!」といわれても(寝起きの状態も伴って)
「ん....?ああぁ....」なんて、日本一テンションの低い返事をしていました。
その後、というか、その瞬間から、彼女達をテレビで見ない日はありません。
その後の報道で選手の名前を覚えてしまった程です
あまりテレビを見ない私が思うのだから間違いなくかなりの露出なのでしょう。
こうなってくると 何故もっと早くから興味を持って応援しなかったのか、
何故 早起きして日本女子サッカーの在り方を変えた彼女達の勇姿を
この目で見なかったのか、と、悔やまれる所ですが(笑)
見れば見る程、佐々木監督と彼女達の関係が興味深い、と思うのです。
と あるテレビ番組によると監督の選手達への目線は「ヨコから目線」なんだとか。
つまり威圧的にモノを言う「上から目線」ではないということなんだろうけど
コレが現代のビジネスにおける「部下をフォローする上司」の考え方と同じらしい。
さくっと調べてみると 確かに 信頼される、尊敬される、人望のある、
「デキる上司になる為の」というビジネス術の記事は意外に多くて
「実質的な仕事をしているのは上司ではなく部下である。
上司はそれを支え、監督し、指揮するため 一流の雑用係になるべき」で
「上司は知識で部下を圧倒しようとしないこと。
3年も会社にいれば部下が上司よりも知識を持つ様になる可能性もある。
人としての生き方、考え方、接し方、マナー、礼儀など、
知識では勝負できない人間性を磨く方が 人望を集める」とか、
部下は 実際にはデキる人の言うことなら素直に聞くため
「偉そうな発言よりも行動で示すこと」「人を使うのではなく活かすこと」など
日本のビジネス業界において この「部下をフォローする」という考え方は
ここ数年(十数年?)の間に広まったモノらしいです。
高度成長期にはこんな考え方、無かったんでしょうね。
なでしこジャパンを人一倍 知らない私が言うのもナンですが、
これと同じことが 監督と選手たちの間に 信頼のカタチとしてあったのかも知れません。
そこで思い出したのが「木組みは人の心組み」という言葉でした
私はもう何年も前に読んだ 西岡常一棟梁の本でこの言葉を知りましたが
「塔組みは木組み、木組みは木のくせ組み、
木のくせ組みは人組み、人組みは人の心組み、
人の心組みは棟梁の思いやり」という 宮大工の言い伝えらしいです。
日本各地から集まってくる腕に自信がある宮大工をまとめ
みんなでひとつの文化遺産を建築するために
木にはもちろん、人にも「適材適所」が当てはまる。
それぞれの宮大工の性格や能力を知り どこまで個々の成長を促せるか、
それぞれ考え方の違う職人たちが それぞれ成長できる環境をどう作るか、
最終的には 棟梁の思いやりひとつだ という言葉。
と、いうことはつまり 日本人が部下をフォローするという考え方をしたのは
もうずっと昔からであるということです。
某自動車メーカーの社訓(?)にもなっているらしい。
....素晴らし過ぎて 何も言うことはありません。
上司に上司力が必要ならば 部下には部下力が必要です。
上司をフォローするのはもちろんのこと、
共に働く人達が一緒に成長できる環境を作らなければなりません。
日々 自分の成長を促し、助けてくれる良き上司・先輩・同僚の存在に感謝し、
その気持ちを持ち続ければ 自然と雰囲気も良くなり
自分も自分の仕事も 一段と磨かれていくのでしょう
現在、私の直属の上司はO氏とS氏 二人いるという認識ですが
二人とも(「木工職人」の世界においては)若いのに とても良い上司
(可愛く言うと「先輩」笑)だと思います。
彼らよりも技術のある職人さんなど星の数程いるだろうし
彼らよりも知識のある大人だって山程いるのは分かっていますが
何より私が信頼してやまないのは 彼らのそれぞれの人間性そのものです。
やや控えめなほど奥ゆかしい彼らのすごさは それだけでなく
仕事と趣味、技術とデザインのバランスがとてもキレイに取れていること。
こんな人材って なかなかいないと思います。
どんな技術者よりも どんな知識人よりも
一匹狼で仕事(生活)をするのでなければ、
ひとつの組織として行動する以上は、最終的に人間性です、絶対!!
....余談ですが スポーツ関連で言えば
水泳の北島康介は 見る度にすごいと思います。
サッカー同様、基本的に興味がないので詳しくは分かりませんし
なでしこ同様、 これまた 知らない私が言うのもナンですが、
この人のインタビューでの成長っぷりは 見ていてホントに
「大人になったなぁ....」としみじみしてしまいます(笑)←そこ?
最初はずいぶん生意気な新人類だと思いましたが
爽やかな優等生王子たちより あれくらいが良かったのかもしれません。
何より 何度も挫折し、幾つもの壁を越えてきたこと、
自分を支えてくれる人、物事の多さに気付いたこと が ありありと分かる。
是非 がんばってほしいです
....と、そんなコトを思いながら 北島選手が何泳ぎを得意とする人なのか、
どの距離の種目に出る人なのか、今 何の大会が行われているのか、
そんなことすら全く知らない 無責任な私です。
失礼しました!